隊長のシーバス日記 [Sixth Sense Fishing]

新潟[上越地方限定」 サーフシーバス 釣行記

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親不知 糸魚川 能生 名立 郷津方面  潮を考える

2010年06月24日 | Weblog
ここを読まれている皆様はご存知のように 日本海は潮の干満差が小さいです。

では干満差が小さいからと言って潮が動かないかと言うとそれは大きな間違いです。

これから潮の事を書きますがこれは、上記タイトルの通り、親不知、糸魚川、能生、名立、郷津方面の潮の話です「それ以外は推測でしか書けませんので・・・」

まず西に流れる潮を上り潮と言います(京都に向かう事を上ると言います。ですので京方面に流れる潮を上り潮と言うと、氷見の船頭に聞きました)

ですから東に流れる潮を下り潮と言います。では京都より西地方では逆転して東に流れる潮を上り潮と言うのでしょうか?これは知らないので、その地方の方で、このブログ見ている方がいましたら教えて下さい。いないよなぁー



よく聞く話に夏は毎日凪で潮も動かないと・・・・でもそれは違うのです。


この地方で一番年間を通して潮が物凄い勢いで流れるのが、7月中旬から8月なのです。

上りの潮は続いても3日から4日 それに対して 下り潮は7日から長くて10日も連続して流れます。

上り潮になると春からこの時期まで、なぜか大量の真鯛が定置網に入ります。
下り潮になるとほとんど入りません。

ここはシーバスのブログですが真鯛を狙っている方は上り潮の日に狙うと大物来るかも・・


この地域には、親不知沖(宮崎定置) 田海川沖(青海定置) 早川ローソン沖(糸魚川定置)
と3つの定置網が入っています。

定置網には大小のブイ(専門的にはブイとは言いませんが)があって、そのブイで網を支えるロープを浮かしています。


この時期、潮が速すぎて漁ができない日が6日も7日も連続で続く事があります。

潮が速いとその潮で網に物凄い抵抗がかかります。下の網が横に引っ張られて浮いてしまうほどです。

そしてこの凄く大きな網を支えるのが ブイです。

このブイ四隅にある大きなものになると直径70センチ長さ2メートルほどもある大きなものです。

中は空洞でその浮力は凄いものです。網の周りにも1m置きに小さなブイが付いています。

これで網全体を沈まないようにうかしていますが、夏の潮の速い日にはこの四隅にある、
一番大きなブイが水中に沈んでしまうのです。

私も実際に見ましたが、3mも沈んでいました。物凄い潮の流れです。潮が速いと水中もよく見えます。(濁りも潮で洗われ透明率も抜群です)

こうなると漁は出来ません。船に網を引き揚げるためにキャッチャーという機械で網を巻いて網を狭めていくわけですが、潮の抵抗を受けた網はキャッチャーでも巻けません。

仮に強引に巻いたとしても、網が破けるか、もし巻きあがったところで、網を支えるロープが沈んでいるので、その沈んだロープの上から魚は逃げてしまいます。

ちなみにこの3か所の定置網で潮の流れが速い日が多いのは 青海定置ー宮崎定置ー糸魚川定置の順になります。

また、潜水士から話を聞いた事があります。やはりこの時期、潮が動いていない海に潜り作業をしていたところ、突然「ごぉーー」と音がしたかと思うと突然川のような潮が・・・
凄い恐怖だったそうです。

このようにこの時期物凄い潮が流れるのです。

さて潮の流れに付随して起こる現象が離岸流です。

夏の凪の日に離岸流がおきないのか? 波っ気のある日にしか離岸流は発生しないのか?

実は沖の潮によって 凪 波っ気は関係なく起きるのです。

たとえば夏の凪のまったりした日、こんな日は海水浴日和です。

そんなまったりした日でも海水浴場で悲しい事故が起きる事があります。

子供どころか、泳ぎの達者な大人が溺れてしまうのです。その場合海水浴エリアのすぐ隣の
遊泳禁止地域に無視して入って、この悲しい事故は起きます。

なぜ遊泳禁止なのか?同じ砂浜エリアなのに・・・此処こそが離岸流多発エリアなのです。

こういうエリアには旗がついた棒が浮いています。

この旗竿が真っすぐ立っている場合は離岸流が発生していませんが、旗竿が斜めになり
はたの部分が手前 道路側に倒れていると離岸流が発生しています。「旗竿の根元部分には小さなブイがあり、これが沖側に潮で押されると竿の先端の旗の部分は道路側に倒れる」

こんな場所では当然ウエーディングはしません。強力な離岸流でのウエーディングは危険です。又沖で強烈な潮が流れるこの時期は場所を知らないで、いきなりウエーディングする事も超危険です。

その場所の年間通しての知識、経験がないと・・・・

そして私の場合も場所によっては100mくらいウエーディングしますが、危険な場所ではもちろんしませんし、装備も万全でトライします。

足元を潮にとられた場合一番危険なのは、チェストハイのウエーダーです。中に海水が入ると重いし 身動きとれなくなります。足がつかない場所まで瞬間に流された場合、ウエーダーを脱がないと危険です。私の場合前ファスナーのウエーダーを使っています。

ウエーダーは陸上でも脱ぐのが大変です。私の場合この対策で、1サイズ大きめ、前ファスナーウエーダーですぐ脱げるように・・・・

フローティングベストも安物は買いません。必ず7,5kg,24時間とか表示があるものを・・・その他単独の場合は手動膨張式ライフジャケット肩掛式 これは紐を引くと内臓のガスボンベが開き、浮き輪のように浮き上がるものです。これをフローティングベストの下に着用します。ガスの力が強力なので、必ず上半身を上に浮かび上がります。

そして海用の緊急ホイッスルも・・・これはベストにつけています。

後は腰に海用ナイフ ウエーダーが何らかの理由で脱げないときに、ウエーダーを切り裂きます。

慎重にこしたことはありません。


離岸流は怖いのですが、弱い離岸流には釣り師として旨味もあります。

弱い離岸流のよれ部分にはシーバスのベイトになる小魚がつきます。

いつもサーフでシーバスがヒットする場合、この離岸流のよれでヒットします。

どんな感じかというと、ルアーに強い抵抗を感じていて、「ふっと」急にテンションが抜ける場合が・・・・そんな時「ゴツン」とくるのです。


さてここからは離岸流の探し方です。

1、まずサーフを歩きながら5m進んだら2投、3投します。見つかるまでは同じルアー で・・

離岸流がある場合ルアーのテンションで分かります。同じリトリーブスピードであきらかにテンション(ルアー抵抗)が違います。

この場合必ずしも岸近くとは限りません、15m沖にというのも、私の場合よくある事です。

この場合、ルアーちょい投げでは分かりません。必ず1投、1投をフルキャストで・・・

離岸流は毎回発生するとは限らないのですが(前にも書いた通り少し沖の潮との連動ですから)でも、私の場合1ポイントめで見つからなくても、次のポイントでは見つけたという事もよくあります。何回も書きますが少し沖の潮との関係を強く感じます。


2、それでも見つからない場合・・・・離岸流が発生しやすい場所というのがあるのです。

それは・・・

宮崎県のように遠浅のサーフが延々と10kmも15kmも続くような所では、通用しませんが、

上越地方のサーフはせいぜい1km位のものです。

見つけ方の肝はサーフの両端(サーフが終わる場所)に障害物、たとえば 河口 堤防 テトラ 大きな岩礁等・・・・があるサーフ。

たとえば 姫川の左岸はだめですね「この法則から・・・」 海に向かって、右には姫川の流れ込みがありますが、左側には何も無くずーっと障害物の無いサーフですから・・・

姫川流れ込みの右岸サーフはこの条件で言えば良いです。

海に向かって右端は姫川港   左端は姫川流れ込みですから・・・

さてここからですが・・・・

このような地形には比較的離岸流が発生しやすくなります。

そして

たとえばこの条件に当てはまる1kmのサーフがあったとします。

そうした場合まず1番発生しやすいのは、500m 地点 そうサーフの中央です。

ここが1ポイント。

そして真ん中と端との中央ポイント。中央から左右に250m 地点 これは2ポイントですね。

これで 合計3ポイント  この3ポイントがサーフでは離岸流が起きやすいポイントなのです。

隊長の場合道路から見て大体の場所を把握してトコトコサーフを歩きます。

前にも書きましたが、沖の潮との兼ね合いですから、ここに入っても 離岸流があったり消えたりしますよ。

ベタ凪で風も無いのに急に小さな波が立つ場合もよくあります。

これは沖で潮が動き出したシグナルですよ(沖で風が吹き出した場合もうねりが来ますが、よく観察すると波の種類が違います、この辺は経験を積む以外説明がうまく出来ません。
あえて言うなら、波とうねりの違いかな・・)

後は何回も離岸流に遭遇すると経験で分かるようになりますよ。

以上簡単ですが、潮の話を書いてみました。