「日々これせっせとお薬作り」 -製薬会社新米研究員SIUの日常-

新薬の研究に営む毎日・・・のはず。製薬会社研究職の日常をつたない文章でつづります。

試薬のラベルの最低条件

2006年11月29日 | 製薬会社な実験生活
今日会社で年末掃除の前の軽い片づけを行ったんですが…
(実は冷蔵庫が壊れた事が原因_涙)
棚から、冷蔵庫から、でるわでるわ昔作った試薬の山(笑)
試薬を作った人は必ずビニールテープなどを貼り
そこに試薬名などを書いて、何の試薬だかわかるようにするんですが…

だいたい「PBS 980506 山田」って…
(上の記述は1998年5月6日に山田さんが作ったPBS(試薬名)ということ)
何年前ですか?98年てSIUが入社する前だよ
それに誰だよ山田って、そんな人知らないよ(笑)
作った人がもう研究所にいないのに試薬だけは残ってます。
なんていうのですか?昔別れた人の物がふと出てくるみたいな…
ぜんぜん違いますね(笑)

やっぱり試薬を作ったら最低「試薬名・作成日・作成人」は書きましょうね
「TAE」しか書いてなかったら古いのか、新しいのか
捨てていいもんだか、いけないもんだか、わかりませんからね。

せめて名前だけでも書いてあると、だいたいいつ頃のものかわかるんですが…
たいていその人に聞きにいくと「あーそんなのあったんだ、捨てていいよ」
ということとなります(涙)

さあ、年末はもっと大変だ(笑)

文献整理3

2006年11月28日 | 製薬会社な日常
最近マイブームの文献整理について、その3です。
例のごとく「Ref 2000(Ref for Windows)」を使わせていただいております。
本当に作者さんありがとう。

さて本日の話題は「日本語の総説整理法」です。
あくまでいま自分の中でブームになっていることなので
そのうち「え、そんなことやってませんけど」とか
言い出しても怒らないでください(笑)

日本語の総説って溜まっていきません?
(SIUの場合は、最近バイオクリニカとか最新医学とか多かったりします)
総説だけじゃなくて、ちょっと注目したい新しい論文を
簡単に紹介している文章、natureのアブスト紹介のページとかを
コピーしておくと、まー整理できない整理できない(笑)

だいたい時間がないない言ってる中で、コピーしてきた総説を
すぐに全部読めるわけがない、それで分類してしまう。
もしくはきちんと読んでしまう。ところがSIUは鳥頭なので
すぐ忘れます、しまった場所だけでなく、細かい内容はしっかり忘れます(涙)

今回、日本語の総説を「Ref 2000」で管理するに当たって
考え方を変えました。(というかやっているうちに変わってきた)
簡単にいうと読まなくなった(笑)

きちんと具体的にいいましょう。
日本語文献に関してはPubMedで検索してPDFを落としてくる
ということよりも、検索ワードからgoogleで見つかったり
図書館で気になる総説を見つかる等が多いので
タイトル、著者などは自分で打ち込みます。
(英語論文はPubMedから直接?流し込む)

この際にキーワード欄にあとで探す時に必要なキーワードを
コメント欄で要約を記入。
総説をきちんと読み込むのではなくて、表面だけさらっと流して
簡単な内容、および登場分子名や登場した臨床スタディ名などを
書き出しておきます。

そうしておくと後に知りたい事が出てきたときに
その情報にすぐアクセスできます。例えば
「アディポネクチンって、最近良く聞くけどどんな働きしてるんだろう?」と
思ったときに「Ref 2000」の検索機能を使って
「アディポネクチン」を検索かけると自分の手持ちの総説で
何を読んだらいいのかがはっきりします…
アディポネクチンのようにメジャーな分子ならともかく
あまり聞かないような分子や、読んでるときに
興味がないから記憶に残らないが、実は自分の
手持ちの総説に解説されてたりするわけです。
あれあんまり便利さが伝わらない?

文章をきちんと読み込まないで
キーワードと概要だけ把握しておくということは
実は時間が無い中で必要最小限の情報を得るためには
いい方法でないかとも感じています。

まあここに書くほどスムーズにいっているわけではないですが(笑)
ちょこちょことやり方は変えていく予定。

文献整理2.1

2006年11月27日 | 製薬会社な日常
文献整理ソフト「ref2000」を導入してから
約50報ほどファイリングされています。
(英文論文のみ日本語総説は別管理)
この間、約二週間。エライこと論文がたまってきました(笑)
このままだと二週で50報、一ヶ月で100報、一年で1200報って…

今、実験条件を決めるため大部分がfigとマテメソしか
読んでないとはいえ、これはないだろ。なるほどきちんと管理しなかったら
机が論文だらけになるはずだわ(涙)
今は論文を探すのにいつも以上に時間をかけているので
たぶんこの速度がMAXに近いのではないかな…、そうでないと困る(笑)

ちなみに直接実験に関係する論文だけでなく
他の人のセミナーや学会報告などで興味深いものは
PubMedから基本情報だけをインポートして、論文そのものは
手に入れないこともあります。その場合は気になったポイントだけは
その論文のコメント欄にその点を書いておきます。

そうすると次回以降に
「あー、あの報告ってnature mediceneだったと思うんだけど…」
とか当てもなく、探さなくすむ(…ようになるはず)

あとは自社製品の論文を先輩からいきなりもらったりして
それも後で使うことになったりするので
(自分が論文を書くときに、同じ器具を使っていたりするので
マテメソを書くときなど強い味方になるのです)
きちんとファイルへ。

論文には全て通しでID番号をつけているので
「ref2000」で目的の論文を検索して見つけたら
すぐにアクセスできる…はず(笑)

そんなこんなで何とか文献整理、いまんところうまく行ってます。

帰ってきました

2006年11月26日 | 非製薬ネタ
無事旅から帰ってきました。
計画を立てずのアバウト一人旅だったので疲れました
楽しかったけど(笑)

羽田空港で何か帰りかけに本を読もうと思いまして
「ひとつ、村上さんでやってみるか」を見つけました。
この本は村上春樹さんが、読者からもらった490の質問を
答えていくというものです。
村上春樹さんがとっても好きというわけでもないのですが
(もちろん嫌いじゃないです)
この本の読者さんとの掛け合いを読んでいると
本当に適切な文章を過不足なく作れる人だなと感心します。
プロの作家さんにこんなこと言っても「当たり前だ」と
怒られてしますかもしれませんが(笑)

以前、このシリーズで「そうだ、村上さんに聞いてみよう」
というものがでていまして、その中に

Q「老けないためにするべきことは?」
A「自分のための時間を1日五分でもいいから作ること
下着に手を抜かないこと」(という趣旨の内容だったかと…)
というのが印象に残ってまして…

なんとなく人生の指針にしようかなと思っておりますが
SIUも下着に手を抜かないようにしようとも思ってるんですが…
なかなか難しいですよね(笑)

脈略もない更新ですみません。

しってました?(慶応大と共立薬科大が合併)

2006年11月21日 | 製薬会社な日常
いやタイトルのとうりなんですけどね。

読売新聞オンラインより抜粋
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慶応大と共立薬科大が合併へ…08年目指し協議
(2006年11月20日23時26分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061120it13.htm?from=top

合併協議入りに合意し握手を交わす安西祐一郎・慶応義塾塾長(左から2人目)と橋本嘉幸・共立薬科大学理事長(同3人目)ら 慶応義塾(東京・港区)と共立薬科大(同)は20日、合併を前提に協議を行うことで合意したと発表した。慶応は2008年4月に大学に薬学部、大学院に薬学研究科を新設する方針。予定通りに合併が行われれば、4年制私大の学校法人では1951年の日本大、東京獣医畜産大、52年の日本医大、日本獣医畜産大の合併以来、3例目となる。大学の志願者数と入学者数が一致する「大学全入時代」が来年度に迫り、大学の生き残り競争が激しくなる中で、今回の合併は注目を集めそうだ。

 合併は共立薬科大側が持ちかけ、昨年10月、慶応大に非公式に打診した。水面下で協議を進めた後、今月6日に正式に合併を申し入れ、慶応大が20日の評議員会で受け入れを決定した。07年3月、両大が合併協定書を締結する予定。

 共立薬科大では、今年度から薬学部が4年制から6年制に変わったことで、学生離れが進み、今年度入試の志願者数が前年度比で14%も減少していた。また、6年制への変更に伴い、病院実習の期間が大幅に増えたため、「病院を持たない薬科大学としては限界がある」と判断。医学部、病院、研究施設を備える慶応大との合併を希望した。

 一方、慶応大には、医学部や理工学部、看護医療学部などがあるものの、薬学部はなかった。このため、合併による新学部設立を新たな目玉とすることで、質の高い学生を確保できると判断したとみられる。(後略)
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知ってました?この話題。
結構インパクトのある話題だと思いません?
共立薬科出身の人は「慶応出身(のようなもの)」ですよ。
たしかに芝公園(東京タワー)付近という立地と慶応のブランドは
セレブ感というつながりがあるような…、無いような(笑)

わりと早い話題提供じゃないかと自負していたら
スタバさんがすでに紹介なさってました↓
http://plaza.rakuten.co.jp/starbucks2006/diary/200611200000/
二番煎じですみませぬ…

ドラックデザイナーになるには…?

2006年11月20日 | 製薬会社な日常
「ともさん」という読者さんからご質問をいただきました。
こんな感じ↓

>私はドラックデザインの仕事をしたいと思っています。
>siuさんは、学生の頃、分子生物学が専門だったそうですが、
>ドラックデザインをしている方々は、大学時代どのような学科の人が
>多いのでしょうか?私は、工学部応用科学化を志望しているのですが、
>応用化学科を出てもドラックデザインの仕事に就けるのでしょうか?
>教えていただけたら幸いです。

とりあえずSIUの回答はこのように回答↓
「SIU自体はドラックデザインの部署ではないので
どこまで正確かわかりませんが、わかる範囲でお答えします。
まずSIUの友人は分子生物学がバックグラウンドで
X線構造解析(とNMR)を専門に行っていました。
SIUの会社では合成部門にいた方が移ってきたり
しているので、バケ学専門でもいけるのではないでしょうか?
正確にはその部署で働いている人間に聞いたほうがいいと
思うので、あった時に聞いておきますね。」

と答えました。
そんで友人DBから返事が返ってきたのでここに掲載。

SIUの質問は
「ひさしぶり、突然だけどドラックデザインをやっている人の
バックグラウンドを知りたいんだけど」というもの

友人の回答
「生物系が半分、あとは工学系・化学系が半々って感じかな?
僕の印象としては本当にドラックデザインをしたいなら
企業に入るしかないと思う。どの専攻に行くのがその目的までの
ベストかはわからないな…。あとで先輩に聞いてみるよ」

だそうです。また返事がきたら記事にします。

もしかして「ドラックデザイン」をしたい人が
他にもいるかもしれないので記事にしてみました。

ハチミツとクローバー完結!!!

2006年11月19日 | 非製薬ネタ
「ハチミツとクローバー完結!!!」
いえ、知ってますよ。ずいぶん前に完結していたことは
でもねSIUはずっと漫画喫茶で読んでたんですよ。
でも一ヶ月前くらいにビレッジバンガード(お台場店)に
いった時に、ハチクロが並べられているのを見て
「全巻一気に大人買いしてやる」と思ったんですよ。
そしたらね、そしたらね(なぜ突然子供に…?)
「九巻が売り切れ(ちなみに全十巻)」
かつ「販売元にも今在庫がない」…

しょうがないから1~8巻まで買いましたよ、一気に
そんですごく続きが読みたくなった…
お預け一ヶ月間。

今日書店で見つけて買いましたよ。
…というか、泣きました。
切ないよ、最後のシーンがもう…、思い出しただけで(涙)
読んでない人お勧めです。
というわけで、SIUにとっては本日が完結した日です。
誰がなんと言おうとも(笑)

ちなみに今週は遊び満載で映画をよく見ました。
「トルマッコルへようこそ」
「父親たちの星条旗」
「木更津キャッツアイ-ワールドシリーズ」の三本立て(笑)

全部面白かったですが「木更津キャッツアイ」は
TVシリーズと前の映画を観てから行かないと
おいていかれるかも。

「トルマッコルへようこそ」と「父親たちの星条旗」は
どちらも反戦映画です、おすすめ。

「父親たちの星条旗」は第二次世界大戦の硫黄島での戦いを
アメリカ側の視点で描いています。
コレと対になる作品が「硫黄島からの手紙」で十二月に
公開される日本側からの視点の作品です。
コレも必ず見に行こうと思っております。

時間の使い方に工夫を・・・

2006年11月18日 | 製薬会社な日常
SIUは業務において時間の使い方がうまくないなぁ、と思うことが多々あります。
仕事は大きく分けて「実験」「書類仕事」「その他雑務」に分けられると思います。
(ホントはここに「自己啓発」が入ります)
コレを一週間でどの程度、時間を割り振るかということを考えてます(ボーとね)

なぜそんなことを考えているかというと、「実験」をやっている時はいいんですけど
「書類仕事」をやっている時が、まどろっこしくてイヤになっちゃうんですよ
だから書類仕事が溜まる溜まる(笑、いや涙か…)
そのかわりじゃないけど重要度が低い、「雑務」はやれるんですよ
実験の試薬を発注するとか部屋の切れている蛍光灯を変えるとか(笑)
でも優先順位は本当は間違っているんです。

だから週に「実験」は40時間、「書類仕事」は15時間、「雑務」は1時間とか
決めておいて、週単位で管理すると週末に「あー今週、書類仕事足りないな」とか
気付いて、かつ自分でもしぶしぶ納得して(←ここは大事)書類作成し
出さなきゃいけない書類の山に悩まされることはないのではないかと考えてます。
なにせ毎週、毎週、次週に持ち越して大変なことになってますから(涙)

時間の使い方と言うことでは、「本日やること」ということを書き出して
順序付けして、時間割付をおこなうということをやっていたんですが
「順序付けして、時間割付」ということがうまく行きません。
時間割を作るのが下手なようなので、工夫しようと思ってます。

具体的には高校の時間割みたいに、一日のコマ数を決めてそこに大きなものを
当てはめていくと。
そこで一週間においてやるべきことを、時間に明示するということは
一定の効果があるかなと…

もちろん実験が忙しい時もありますし、そこはフレキシブルに時間を使って
いいと思います。そのかわり「週」で思ったとおりに行かない時は
「月」でコントロールする。そしてつきでやらなきゃいけないことってのは
結局、年間やることからブレークダウンしていくはずなんです。

適正な時間配分なんてないことはわかっていますが
それに甘えて時間管理しないよりも、自分に適切な時間の配分を探っていくってのは
多少は前向きかなと思ったりします。あくまで自分だけの話、かつ思っているだけで
実行できてませんが(笑)