原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

久保投手の話(報道ステーションより)

2011-10-26 | 日記
今,報道ステーションを見ていました。そうしたら,久保投手(巨人)の特集が。

今や,巨人の不動のストッパーとなった久保投手は,いわゆる松坂世代。東海大を経て,03年に巨人入り。将来のエースとして期待されるも,好調・不調の波が激しく,それから,精神面の弱さもあって(「打たれたらどうしよう」とか「ここで四球を出したら怒られるだろう」とか思っていたらしい),07年からは二軍暮らし。二軍でも思うような結果が出ず,戦力外通告(クビ)も覚悟したと。

ちょうどその頃,久保投手の2歳年下の後輩である内海投手は,すでにエース格に成長。ある日,内海が久保に対して,

「このままじゃ,だめになりますよ。もっと練習しなきゃ。オフは一緒に練習しましょう」

と。一般的に言って,後輩が先輩に言う言葉ではないはずです。上下関係の厳しい世界ではなおさら。私が言われたら,たぶん,カチンとくる。が,久保は,

「そうだ,俺はもっとやらなきゃ」

と捉えたそうな。内海にかけられた言葉がターニングポイントとなって,「絶対的な決め球がない自分が打者を打ち取るにはタイミングをはずすしかない」「そのためには変化球を磨くべき」との結論に達し,コツコツとトレーニングを重ねて,1軍に呼ばれるようになり,敗戦処理のなかで結果を残し,勝ち試合の中継ぎの座を掴み,そしてついに今年はストッパーの座を勝ち取った。年間成績も,20セーブ,防御率1.17の素晴らしい成績。クビ寸前のどん底から,ストッパーへ。ターニングポイント1つで人は変わるものなのですね。そのターニングポイントは,後輩からの言葉。「はぁ?」という捉え方をしたら,ターニングポイントにはならなかった。「そうか」と捉えたからターニングポイントになって,今の久保がある。

物事の捉え方って,大事なんですね。司法試験受験中は,周りが見えなくなるもの。「はぁ?」という捉え方をしやすいもの。しかし,「そうか」と捉えることによって,些細なことがターニングポイントに変わるかもしれない。

…と,報道ステーションを見ながら久保にシンパシーを感じてしまったわけですが,それは,

03年
久保・巨人入り

04年
私・LS入り

07年
久保・二軍暮らし
私・1度目の不合格

08年
久保・二軍暮らし
私・二度目の不合格

09年
久保・一軍定着へ
私・合格

10年
久保・中継ぎの座を確保
私・辰巳の教壇へ

11年
久保・ストッパーの座を奪取
私・登録(のはず)

というあたりに,何となくこう,重なりを感じたのです。歳も近いし(私は松坂世代マイナス1)。

野球に興味のない方にはピンと来ないと思いますが,あのストレートの球速であれだけ安定して押さえる久保はすごいですな。物事,工夫すればうまくいくんだなって思います。松坂世代で,今,一番輝いているのは,実は久保では…??

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