原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

短答8割→余裕を持って論文を

2012-06-21 | 日記
昨日から、「短答over280インプット講座」がスタートし、12月5日まで、水曜は丸一日東京本校に、ということになります。

さて、ガイダンスでも散々お話ししたことですが、やはり、確実に合格を狙うならば、「短答8割→余裕を持って論文でも勝ちきる」という目標設定が必要です。

もっとも、だからといって、ただ闇雲に知識を詰め込んでいくだけではいけません。短答も含め、司法試験は、知識をのみを問うものではないからです。

知識で5割、思考・推論で3割

これが、短答8割のイメージです(経験上)。

そして、大事なのは、勉強の方向性とバランス。躍起になって知識入ればかりしていても伸びないし、そうかといって、知識入れを疎かにするのもいけない。絶対に必要な知識を固め、あとは、それを「使う(思考・推論の出発点にする)」トレーニングをすることが重要です。

来年の合格を狙う受験生の方は、まずは、この時期にまずこの方向性を定めてください。誤った方向性で勉強を進め、気付いた時には修正可能な時期を過ぎていた、というのが最も悔やまれる事態です。


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4 コメント

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Unknown (live受講生)
2012-06-24 11:15:53
こんにちは。
ハードなスケジュールお疲れ様です。
基礎講座を受講しております。
毎回わかりやすくボリュームのある、かつ要点を絞った講義をありがとうございます。

私は知識で5割取るにはまだまだまだまだ勉強が必要ですが、不思議な事に、復習肢別の憲法では、知らない事を自分の考えで○×つけると誤ることの方が多かったのに、民法の肢別だと、「理屈は知らないけどそんなのおかしいだろう」とか「そりゃま、そうだろう」という「感覚」によってつけた○×が、一応答えとしては合っていることが多いという状態です。
何故○なのか、どこが×なのか、説明できるようにしなければならないのだろうなとは思いつつ、今後基礎講座や肢別本でレベル上げして行きたいと思います。

ところで土曜日のlive終了後の件ですが、自分なりに考えてみたのですが、
「痛い・苦しい」とその人の脳味噌が知覚したかどうかは本人にしか分かりませんが、落ちて即死するような環境で労働していたということは、以前から「落ちたら死んじゃうな、死んだらあれとこれが心残りだな」と思いながら労働していたのではないでしょうか。
それに落下から着地(着水?)までの間の恐怖は想像を絶します。
そう考えると、「即死だから苦しくなかったから、慰謝しなくていい」というのは妥当でない考え方であって、むしろ日頃から十分な安全確保や注意義務を怠っていたことを含めて、慰謝料の額は大きくなりこそすれ、通常より少なくなるものではない。と、素人考えには思います。
まあ、会社側の立場に立てば、「痛くなかっただろうから、少なめでいいよね。」と言うべきなのでしょうけれど。

前段、肢別の件について、注意すべきことなどがあれば助言頂けると嬉しいです。
後段、慰謝料の件については、素人が頓珍漢なことを言ってるかも知れませんが、一応考えてみたので、ご報告いたします。
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択一の勉強方法。 (通りすがりの受験生。)
2012-06-28 19:17:25
私は、去年も今年も択一で落ちてしまいました。
2年とも22点足りませんでした。
過去問をやったり、択一六法を使用したり、肢別本知識だけで対処するのではなくリーガルマインドで対処したのですが・・・
しかし、LEC(他校でごめんなさい)の全国模試では公法A民事B刑事B労働法Bの論文トータルAでした。
なぜ、論文がA判定なのに二年勉強しても足切りされてしまうのでしょうか。。。
何かいい勉強方法はありますか?
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Unknown (はら)
2012-10-07 01:42:27
遅くなってすみません。。。

かつて、このブログでも書いたことがありますが、「論文ができるが短答はダメ」という現象は、本来、起こり得ないはず、というのが私見です。

論文は、短答肢の積み重ね。

私自身は、こう思っています。

もっとも、「センス」の良い人ほど、短答よりも論文の方が相対的にできるという現象も起こります。


こういったタイプの人をよく観察してみると、「ふわっと」押さえて、その範囲で論文でも一通り結論を導く、というやり方をしているように感じます。


ただ、あくまでも「ふわっと」なので、判例の事案を聞かれたり、憲法で理由付けを問われたりすると、案外できなかったりします。一言で行ってしまうと、詰めが甘い、ということになるのだと思います。

判例の結論だけを追いかけていないか(事案と理由付けを意識して見ているか)、条文の素読みは十分か、このあたりの再確認が必要ではないかと思います。このあたりができているなら、短答足切り-22点ということは絶対にないはずです。

私は、かく思います。
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Unknown (はら)
2012-10-07 01:52:24
live受講生さん

遅くなり、かつ、返信順が前後してしまい、本当に申し訳ありません。

前段、短答の件ですが、「ズバッと一言の理由付け」ができるように意識してみてください。例えば、原理原則からすればこうだ、根拠条文の文言、判例の立場、など。感覚も大事ですが、それは、最終段階で、というのが望ましいですね。

慰謝料は、本当に難しいです。。。
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