原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

ブログタイトルのまま徒然に

2011-09-13 | 日記
論文を含めた総合成績通知は,間もなく発送でしょうかね。次点で不合格という通知を受け取る人も世の中に存在します。私もそれに極めて近い通知を受け取ったことがあるので,そういう人の気持ちはわかる方だと思います。

言わずもがなですが,一発勝負の試験の成績は,真実の実力を反映したものではありません。真実の実力は合格圏内の人が落ちることもあれば,そうでない人が合格することもある。それが一発勝負です。もう1回試験をやったら,合格者と不合格者は入れ替わります。それが何人かは神のみぞ知るところですが,どうなんでしょう,もしかしたら300~400人くらい入れ替わってしまうかもしれません。そのあたりの得点層には受験生が密集してるわけですし。加えて,合格点の線の引き方によっても変わるわけです。

惜敗通知を受け取ったときには,ホント,やるせなくなったのを覚えています。問題がちょっとでも変わっていたら,合格ラインがあとちょっと下に引かれていたら,と。さらにそういう思考が加速して,真実の実力は俺より下の者も合格しているはずだ,そんなの許せん,とまで思ったものでした。さらにさらにひどくなると,合格率が高かった平成17年や平成18年なら受かったはずだ,おかしいじゃないか,なんてところまで思ったことがありました。ここまで来ると,あの時の自分は病んでいたというか,負け犬の遠吠えにしか聞こえない,と反省します(涙)

でも,現実は現実。一発勝負って,そういうもんなんです。ボルトだって決勝で走れないことがある,それが一発勝負なのです。

セリーグだったら最多勝投手なのに,パリーグだから最多勝投手になれなかった,そういうこともあるわけです。

ついこの間,LS同期の法曹にこう言われました。

「はらくんは,2回落ちて良かったんだよ。だって,あの頃(LS在学中)のまますんなり行ってたら,かなり尖った奴になってたよ。色んな意味で丸くなっていい歳のとり方したんじゃない?」

…。「色んな意味で丸くなって」には,体型も含まれるそうです(涙)こう言ったLS同期の法曹こそ,新卒ストレートで1発合格なんですが(笑)

まぁ,そんなもんなんでしょうかね。確かに,1発ですっと通っていたら,なんか違った人になっていたかもしれません。何してたんだろ,今頃は?大手でバリバリやっていて,この時間は六本木??少なくとも,広島でこういう記事は書いていないでしょう,絶対に。

大手でバリバリ…みたいなのが自分に合っていたかもしれないし,合わなかったかもしれない。そこはわからないですけど,少なくとも,××を経験したから出会った人がいて(広島の修習生なんかまで含めると相当な数になります),××を経験したからこそ司法試験予備校で講師業をやりたいと強く思って,そしてこうしてブログを書いたら多くの人に見てもらえて(最近,「983 位 / 1629932ブログ 」くらいの順位。ありがとうございまーす!),なんかこう,「俺は3回目だもん」みたいなことも言える性格になって(もともとはそういう性格じゃなかったんです:笑)。

確かに,LS同期の法曹が言うように,私の場合は××の経験をして良かったんだろうな,と思います。1回で通っていたら,「あんなの1回で受からなきゃおかしいでしょ。3回落ちるなんてあり得ん」みたいなことを言っちゃっていたかもしれません。たぶん,言っていたと思います,私の場合。

人生,どうなるかわからんもんです。一見,大失敗に見えることが,後になって多くのことをもたらすかもしれない。「失敗は成功の母」とか「30までに3つの失敗をせよ」なんて言われますが,その意味するところがちょっと分かってきたような気がします。

成績発送前に,こんな話を書きたかったんですよね。だから,今日書いたのですが。

惜敗通知を受け取ってしまった皆さん。かつての私と同じようなこと(やるせないということ)を考えると思います。それはそれで仕方のないことだと思うのですが,それもほどほどに,先を見据えてください。少なくとも私は,惜敗通知を受け取って,そういう経験をして良かったと思っています。

惨敗通知を受け取ってしまった皆さん。そういう方は,やはり実力不足なのでしょうから,淡い期待を抱いてこの夏を有意義に使えなかったことを反省し,足元をしっかりと見てリスタートを切ってください!

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