Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

「慰安婦調達」記事における古森記者の歪曲

2007-05-13 | マスコミ・マスコミ人
 米軍も「慰安婦調達」 それを知ったホンダ議員「旧日本軍は強制」と強調という古森義久記者の記事が問題になっています。

 私が注目したのがこのブログ↓。

「stay alive for a moment of the death」さんのエントリー「古森さんの記事の問題点:歪曲なのか過剰な意訳なのか?」より、

 まず古森さんの記事は”AP通信の4日の報道によると、終戦直後の1945年9月、日本当局が占領米軍からの命令で東京都内などに多数の米軍用の売春施設を開き、合計数万人の日本人「慰安婦」が雇用、あるいは徴用されたことを証する日本側書類が明るみに出て”と書いているのですが、確かにAPは「これまで英訳されたことのない資料」とは書いているものの、その内容は、古森さんの示されているような内容、占領軍司令部の命令で慰安所が設営されたのではなく、日本側の意志により「進駐米軍の乱暴狼藉から一般の婦女子を護るために、玄人の女を集めた」、そして米軍はそれを黙認していた、つまりは日本が勝手にやって進駐米軍はそれに乗っかっただけ。
そんなトーンとなっており、なにより、慰安所設立を発令したのは旧内務省、そしてその時期はポツダム宣言の受諾直後、降伏文書の調印以前ということ、APの典拠は茨城県警の公式記録ということになります。


 古森記者は、占領米軍だって同じような事をしたんだという事を言いたいために、AP通信の4日の報道を取り上げたのでしょう。「日本当局が占領米軍からの命令で東京都内などに多数の米軍用の売春施設を開いた」とAP通信も書いているぞと・・・。

 ところが、実際のAP通信は、「日本が勝手にやった事。進駐米軍はそれに乗っかっただけ。」という論旨になっています。AP通信の記事が正しいとか、間違っているとかという以前に、この記事を反証として取り上げた事自体が間違いであったのです。

「stay alive for a moment of the death」さんによる、問題箇所の邦訳↓

-After its surrender - with tacit approval from the U.S. occupation authorities - Japan set up a similar "comfort women" system for American GIs.

(日本の降伏の後、占領軍司令部の暗黙の承認に基づいて日本はアメリカ兵ために同様の「従軍慰安婦」システムを設営した。)

-Though arranged and supervised by the police and civilian government, the system mirrored the comfort stations established by the Japanese military abroad during the war.

(警察と文民政府によって手当てされ管理されてはいるけれど、このシステムは戦時中に日本軍が外地で構築した慰安所を踏襲していた。)


 古森記者が自分の記事が捏造で無いというのなら、「占領米軍からの命令で」という箇所が件のAP通信の記事に有ったという証拠を挙げて欲しいものです。

 どうも、媚米派というのは、「アメリカは日本を理解している」というような印象の記事ばかり書いて、実態を隠蔽しようとしているのではないかいう疑念が、この一件で更に強くなってきました。

 意見の左右を問わず、主義主張をする前に、まず事実を曲げずに報道することが、全ての前提となるはずなのだけどね。

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