1月5日(土曜日・晴れ時々曇り)
つづき
廃止された三木鉄道は、厄神から三木6.6kmのとても短い路線に、全部で9つもの駅がありました。そのうち4つは、国鉄三木線が第三セクターの三木鉄道に転換された後で出来た駅でした。
厄神発三木行き始発列車の乗客は一人でした。そして、途中駅からの乗客もありません。駅はこまめに設置されているはずなのに、列車が終点の三木に着くまで、ドアはついに一回も開かなかったのです。
車内には、いろんな時代の沿線の写真がかざってありました。ドア近くのかごの中には漫画が入っていました。自由に読んでくださいということでしょうか。
朝6時台の沿線は、明かりがほとんどありません。真っ暗な空が、少しずつ紅色へと変わっていきました。
つづく