鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

「三点セット」では解答できない書き取り問題[高]

2007年06月25日 | 19-1(第43回)

 (20.10.5 見出しに[高]追加)

次の1問(2点)です。

(十)ひぎ 比擬

 書き取り問題は、過去問を遡ったところ、18-1~18-3は全て「三点セット」から出題されていました「三点セット」以外からの出題は、17-3の ちっ(蟄)して 以来です。

1年に一度のことであり、19-1は、「三点セット」で195点も取れるのですから、まあできなくてもいいような気がします。ただ、こういう問題を解く糸口が見つかれば、点数アップに繋がりますので、解答する方法を考えてみようと思います。

1, 常用漢字から出題されるのでは

 比擬は、常用漢字です。従って、「三点セット」以外の書き取りは、常用から出るような気がします。とはいえ、常用漢字で構成される熟語は無数にあります。

2, 問題集に載っていないと思うが・・

 覆舟とか比擬がどこかの問題集に出ていれば、その問題集をすればいいということになりますが、私の遣った問題集には出ていなかった記憶です。どこかに出ておりましたら、ご教示下さい。

 3,「辞典」の見出し語以外の熟語を学習するのか

 比擬は、「辞典」の親字擬の下つき欄に載っています。読み問題では、「辞典」の見出し語以外の熟語も、毎回少しは出題されています。従って、「辞典」の熟語について、見出し語にないものは、他の辞典で全て意味を押さえて書けるようにしておけば、比擬は解答できることになります。しかし、実際問題こんなことは大変です。

結局、この問題の直接的で手軽な対策はよくわからないとしかいいようがありません。



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6 コメント

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先日は失礼致しました。 (芥塵)
2007-06-30 11:49:32
 こんにちは。芥塵です。

 コメントの方,ありがとうございました。

 >『中国の歴史』第1巻
 「原始から春秋戦国」ですね。
 内容的には,この巻が一番ハードだと思います。扱われる時代の範囲が広く,エピソードの類は殆ど削除されておりますので。
 近年,中国では考古学的発掘が盛んに行われており,この本出版当時の見方も少しずつ変わってきています(基底の部分は大きく変わりませんが,研究の視点・方法論などが学際的になりつつあります)。
 『世界歴史大系 中国史1 先史-後漢』(山川出版社,2003年)の巻末には,関連文献が詳細に記載されていますから,時間がありましたら,ご参照下さい。

 >大学の研究者かな。

 いえ,私は私立中学・高等学校の教員(社会科・地歴科)を志望しています(汗)。私の年齢・身分から,「研究者志望かな」と考えられたのも無理はありませんね。
 私が大学院(博士後期課程)に残ったのは,教員免許状を取得するためでした(中学校社会・高等学校地理歴史は取得済。現在,高等学校公民・司書教諭を取得中)。
 院内では,あからさまに態度には表していませんが,真面目に研究者を目指されている方からは,恐らく冷ややかな目で見られていると思います。
 漢字検定の学習は,資格取得の一環でした。自分の力を試したいという気持ちもありましたが,「資格が欲しい」という感情の方が強かったと思います。
 自分には,企業内で働いた経験がありません(某大手学習塾での非常勤講師は5年続けておりますが…)。そのことをカバーする意味で,就業に必要な資格(漢字検定は含まれないと思いますが)を取得して先生方に示し,自分という人間を見て頂こうと考えています。

 病み上がり(膀胱炎)ということもあって,今,精神状態が不安定になっているようです。

 お仕事でお疲れのなか,駄文に付きあって下さってありがとうございました。

 では,失礼致します。
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白川氏の本も読もうかな (白魚一寸)
2007-06-30 23:23:56
>>『中国の歴史』第1巻
>「原始から春秋戦国」ですね。

周王朝の没落のところを今、読んでいます。殷のお墓のところなどは、中国のスケールの大きさを感じました。参考文献には白川静氏の本も何冊かあって、この頃から注目されていたんですね。

中国は、地名が出てきても場所がよく分からないので、巻頭地図などで場所を探していますが、1級漢字と同じく何回出てきても憶えられません。なお、最近読書をするときは、1級配当外の漢字には鉛筆で○をつけるのが習慣になっています。1級漢字以外にも、まだまだ漢字は沢山あるなあと思っています。

>近年,中国では考古学的発掘が盛んに行われており,この本出版当時の見方も少しずつ変わってきています(基底の部分は大きく変わりませんが,研究の視点・方法論などが学際的になりつつあります)。

本屋で新版の方を立ち読みしたら、夏王朝のことが結構書いてありました。旧版では伝説と位置づけられており、私が高校の頃も、実在の王朝は殷からと習った記憶です。高校生と中学生の娘の教科書にも夏のことは書いてありませんでした。

ネットで見ていると、二里頭文化の地が、夏王朝に比定されるようですね。でも、これが殷ではなく夏といえるのかなんてそう簡単に決着がつきそうとも思えません。未だに、邪馬台国の位置もよくわからないのに、それより約2000年も前のことなんてわからないのが普通でしょう。

私は、歴史の門外漢だからでしょうが、最近は、実際はどうだったかということよりも、中国という歴史を大事にした国が、自国の歴史をどう扱い、どう伝えてきたかの方に興味があります。

>私は私立中学・高等学校の教員(社会科・地歴科)を志望しています

中高一貫の学校だと、大学入試のための勉強が中心でしょうね。教育も門外漢ですが、お客様の意向に応じるのが商売の鉄則ですから、先ずは受験優先でしょう。でも、是非、歴史の面白さも教えてあげて下さいね。昨今、現象面だけに反応して、歴史的視点から物を見ない傾向が強まっていると思いますので。尤も、忘れっぽいのは日本人の心性なのかもわかりませんが。

貴殿は色々と個人的なことも書いて戴くのに、当方は、仕事等のことは一切書かない方針で遣っておりますので、お宥し下さいませ。
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関連書籍,その他。 (芥塵)
2007-07-01 09:37:48
 >白川静氏

 昨年,亡くなられましたね。80歳をこえてなお,著作集の出版や研究に打ち込む姿には,襟をただしたものですが。
 数年前に,白川氏と英文学者渡部昇一氏との対談をまとめた本が刊行されました(出版社は忘れましたが,書名は『知の愉しみ』だったような気がします)。
 両氏の生い立ちや学びの過程等が簡潔に記され,大変興味深いものでした。殊に,幸田露伴について言及した箇所が印象に残っています。露伴は,近代日本の文豪として著名ですが,「漢学」の素養も深く,その方面の書籍や研究も沢山残しています(なお,弟の成友は歴史学者,妹の延は音楽家です)。
 「近代人」にとって「漢学」は常識範囲の事柄だったのでしょう。露伴は,幼少の頃に寝転びながら『十八史略』を読んでいたといいますからね…。真偽のほどは分かりませんが。

 >殷

 殷(中国では,商という場合が多い)王朝については,以下の書籍が便利です。

 ① 貝塚茂樹編『古代殷帝国』
 ② 伊藤道治『古代殷王朝のなぞ』

 ①は1960年代の出版ですが,近年の「名著復刊」の流れのなかで再刊されています。最近の研究情報などは盛り込まれていませんが,殷という国がどのようにして「発見」され,研究してきたのかを知ることが出来ます。殊に甲骨学の祖とも言うべき王国維についての記述は胸をうちます。②は2002年に講談社学術文庫として再刊されました。巻末には,著者自身によるコメントが付されています。
 お時間がありましたら,ご参照下さい。図書館や規模の大きい図書館にはあるかと思います。

 >1級漢字

 今,大学院の演習で『袁氏世範』という南宋期の家訓を読んでいるのですが,1級配当漢字が結構文中に出てきます。そんな時は一人で悦にひたっています(苦笑)。
 漢文は時代によって文体が異なりますし,また公文書などには特殊な用語が含まれますので,その読解は一筋縄ではいかないところがありますが,身につけた知識が思わぬところで役立ったのには驚きました。
 なお,上記の漢籍は今から900年前に書かれたもので,財産分与や親子・兄弟の関係のあり方等が記されていますが,その内容は現代社会にも,ある程度適用出来ます(笑)。時代は変わっても,人間の「本質」はあまり変化していないということでしょうか。

 >当方は,仕事等のことは一切書かない方針で遣っておりますので,お宥し下さいませ。

 お詫びしなければならないのは,むしろ私の方です。ただ,お話を聞いて頂けただけで嬉しいです。

 
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積ん読だらけ (白魚一寸)
2007-07-02 23:33:37
> 数年前に,白川氏と英文学者渡部昇一氏との対談をまとめた本が刊行されました(出版社は忘れましたが,書名は『知の愉しみ』だったような気がします)。
 両氏の生い立ちや学びの過程等が簡潔に記され,大変興味深いものでした。殊に,幸田露伴について言及した箇所が印象に残っています。

面白そうですね。白川氏は好きで、今まで6冊読み、積ん読も6冊ありますのでその後かな。実は、この間、古本屋で「中国の歴史」全10巻を買ったとき、「新訂 字訓」が定価の約6割で売っていたので、一緒に買ってしまいました。氏の字書三部作は揃いました。

渡部昇一は、私の若い頃は「知的生活の方法」で一世を風靡しました。でもその後の言動は、軽いというか、当時あまり好もしいものではありませんでしたので、私は全く読んでいません。この二人が一体どんな対談をしたのだろうと思います。

>露伴は,近代日本の文豪として著名ですが,「漢学」の素養も深く,その方面の書籍や研究も沢山残しています

「中国の歴史」第1巻 173頁にも、太公望についてすぐれた研究があるとありました。露伴は芭蕉についても浩瀚な研究をしていて、何冊かは持っているのですが、あの人の本を読むにはかなりエネルギーが必要です。「露伴全集」も古本で安くなっているから欲しいけど、これは置き場所から考えないといけない。

>「近代人」にとって「漢学」は常識範囲の事柄だったのでしょう。

明治近代も、戦後日本の黎明期も、漢学の基盤があったからこそ、異文化を自家薬籠中の物に出来たような気がします。何時の頃からかそれがなくなってしまって、今はふらふらですね。

>殷(中国では,商という場合が多い)王朝については,以下の書籍が便利です。
>① 貝塚茂樹編『古代殷帝国』
>② 伊藤道治『古代殷王朝のなぞ』

孰れも「中国の歴史」の索引にありました。伊藤道治氏は、第1巻の著者ですね。殷と言えば、この人なんでしょうね。初めて知りましたが、初学者にも興味を持たせる語り口で、しかも学問水準を落とさずに叙述を進めるのは大したものだなあと思います。

>②は2002年に講談社学術文庫として再刊されました。

元は、昔の角川新書ですね。角川新書は、古本でもなかなか見つからないので探しがいがあります。

貝塚茂樹氏については、「史記」(中公新書)や「孔子」(岩波新書)を読みました。さらさらと読めるのですが、優等生的というか教科書的というかあまり残りませんでした。「中国の歴史」は、貝塚氏執筆部分の戦国に入りましたが、果たしてどうでしょうか。

>『袁氏世範』という南宋期の家訓
>上記の漢籍は今から900年前に書かれたもので,財産分与や親子・兄弟の関係のあり方等が記されていますが,その内容は現代社会にも,ある程度適用出来ます(笑)。時代は変わっても,人間の「本質」はあまり変化していないということでしょうか。

古典を出典とする四字熟語などを学習していても、現代に通じるものを感じます。ヒトは、どうしようもなく、変わらないものなのでしょう。どうしようもないから、宗教や道徳や法律などを作り出したのだと思います。

中国史のブログみたいになってきましたが、漢字を生んだ国のお話ですから、いいですよね。
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書籍談 (芥塵)
2007-07-03 09:47:56
 >氏の字書三部作は揃いました。

 お恥ずかしながら,私は1冊も持っておりません(汗)。私が常用しているのは,『角川新字源』(旧版。中学校入学時に購入)と『大漢和辞典』(学部生の時に,アルバイトをして貯めたお金で購入)です。
 白川氏の三部作は,書店に行く時には,いつも「見よう」と思っていくのですが,つい忘れてしまいます…。


 >露伴
 >読むにはかなりエネルギーが必要です。

 同感です。私も,学部生の時に『努力論』(岩波文庫)を読みましたが,正直,大変でした。漢籍の引用等が多く,論点が多岐に亘っているためではないでしょうか。
 これは,南方熊楠の『十二支考』についても言えることですが。


 >「中国の歴史」第1巻は,貝塚氏執筆部分の戦国に入りましたが,果たしてどうでしょうか。

 文化的側面に重きをおいた戦国史と言えるように思います(このことについては,貝塚氏自身も第1巻の月報で述べています)。
 春秋・戦国時代については,邦文で「読める」書籍は多くありません(宮城谷昌光氏の小説が有名ですが,賛否両論があるようです)。
 戦国期を興味深く描いた書籍としては,

 貝塚茂樹責任編集『東洋の歴史2 春秋戦国』(人物往来社,1966年)

が挙げられます。これは,2000年に『中国文明の歴史2』として中央公論社(中公文庫)から復刊されました。私自身,この書籍からは多くの示唆を得ました。


 >中国史のブログみたいになってきました

 すみません…。

 

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古本は昔を想い出す (白魚一寸)
2007-07-04 22:39:09
>>中国史のブログみたいになってきました
>すみません…。

いえいえ、いいのです。6年も1級をやっていると周期的に飽きが来ます。最近また飽きてきました。

>私が常用しているのは,『角川新字源』(旧版。中学校入学時に購入)

これいいですよね。私は一時は、新字源をメイン辞書にしていましたが、漢検漢字辞典からの出題率が高いことに気づいてからは、あまり見なくなりました。漢検のためには、漢検漢字辞典ですが、漢文のためには新字源ですよね。

>『大漢和辞典』(学部生の時に,アルバイトをして貯めたお金で購入)です。

有益なアルバイト料の使い方ですね。学生時代のアルバイト料なんて、何に使ったのか、いつのまにか無くなっていました。

>漢籍の引用等が多く,論点が多岐に亘っているためではないでしょうか。
>これは,南方熊楠の『十二支考』についても言えることですが。

これも積ん読本の一つです。熊楠は、書簡がいいですよね。特に柳田国男との往復書簡は白眉です。

>文化的側面に重きをおいた戦国史と言えるように思います(このことについては,貝塚氏自身も第1巻の月報で述べています)。

この小父さんちょっと中国共産党に気を遣いすぎじゃないかなあと思いました。この本が書かれたのは、私が高校生のときですが、私の大学当時は、毛派とか中共大好き人間が結構いました。菊池昌典だったかなあ、中国は研究すればするほど好きになる、でもソ連は研究すればするほど嫌いになるとかいうのを聞いた記憶があります。
1巻は読了。明日から2巻です。地図の字が小さいのが老眼にはこたえます。

>宮城谷昌光氏の小説が有名ですが,賛否両論があるようです

宮城谷さんはファンも多く、私も友人から勧められます。でも、本屋でパラパラ見た感じでは、会話が多く、漢文の簡潔な文体を愛するものには、冗漫な感じがします。一冊も読んだことがありません。司馬遼の「項羽と劉邦」も、「史記」の項羽、高祖両本紀を読めば、読む必要はないでしょう。

>貝塚茂樹責任編集『東洋の歴史2 春秋戦国』(人物往来社,1966年)
>が挙げられます。これは,2000年に『中国文明の歴史2』として中央公論社(中公文庫)から復刊されました。私自身,この書籍からは多くの示唆を得ました。

以前お勧め戴いた13巻本ですね。「日本の古本屋」http://www.kosho.or.jp/で検索したら、13巻で1600円なんていうのがありました。思わず飛びつきそうですが、全集2セットは絶対読まないから、第2巻だけを古本屋で探すことにします。
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