鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

準1級の親字欄を読む

2007年05月20日 | 三点セット1 漢検漢字辞典

(21.10.10追加)

 「辞典」の1級親字欄、1級下つき語は、全部目を通しましたので、次は、準1級の親字欄を読んでいます。私が準1級を学習していたのは6年前ですが、その頃、「辞典」は発売されたばかりで、あまり目を通していませんでした。1級学習の過程で、準1級の漢字もよく間違えましたので、その際、当該漢字の親字欄に目を通したり、見出し語を、反古紙に書いたりしたことはありますが、全部に目を通すのは初めてです。

 最初の【阿】を例にします。

1, 音、訓が見出し語にあるか確認

 阿は、音読みを含む熟語も、訓読み くま おもね(る)7-1Y も見出し語にあります。見出し語のない音訓は括弧に括ります。

2, 訓の見出し語については、音訓索引で、同訓異字を数える

 1級漢字については、帳面に書こうと思っている(だけで全然進まない)ことです。 【阿(おもね)る】はonly、【阿(くま)】は、音訓索引には、旧字体を除き、7個ありますが、曲と奥は見出し語がないので△とし、と書いておきます。この内、熊が異義であることはわかりますが、阿、澳、隈、暈の異同はなかなかややこしいです。

3, 漢字の意味と、対応する見出し語の意味を読む

 阿には、①から⑥まで六つの意味があります。訓のくま、おもねる以外にも、四つの意味があります。でも訓だけでも憶えるのは大変ですから、ここは憶えようとはしません。読むだけです。対応する熟語の内、山阿、水阿、阿国、阿千は見出し語にありませんから、×をします。その他は、見出し語がありますからレをして、見出し語の意味を読みます。

4, 下つき語が見出し語にあるか探す

 四阿(シア あずまや8-3Yは見出し語にあります。

5, 見出し語の内、過去問出題語に注目する

↑に書いたものの外には、
阿吽の呼吸5-1Y
12-1K 15-2K  
阿漕15-3K 17-2K
阿諛追従9-2K 9-3K 14-1K 17-2K

です。同じものばかりが出題されています。

6, 見出し語の内、試験に出ないと思うものは×をする

 a 外国国名、人名 ×阿育王・阿輸迦王(アショーカオウ) ×阿弗利加(アフリカ) ×阿蘭陀(オランダ)

 b「辞典」にない音読み 
 ×阿含(アゴン) 含の音読みはガン
 ×阿耨観音(アノクカンノン) 耨の音読みはドウ 
 ×阿頼耶識(アラヤシキ) 頼の音読みはライ

 c「辞典」にない訓読み ×阿亀(おかめ) ×阿菊虫(おキクむし) ×阿多福(おタフク)

 d「四字熟語」の見出し語にない四字熟語 ×阿鼻地獄(アビジゴク)

7, 見出し語の内、専門的すぎると思うものは、△をする

 阿羅漢に△をしました。阿闍梨(アジャリ)も仏教語ですが、闍の見出し語は、阿闍梨だけですので、これは憶えておこうと思います。阿修羅(アシュラ)は、人口に膾炙しているでしょう。

 「辞典」には仏教語の見出し語がかなりありますが、1級でどの程度出題されているのかよくわかりません。準1級のときは、弘誓(グゼイ)とかがよく出た記憶があり、呉音を読ませるということもあるでしょうから、仏教語は出ないとはなかなか言えないような気がしています。

 また、阿茶羅漬(アチャラづけ)とか阿刺吉(アラキ)のような熟字訓・当て字は出題されないような気もしますが、専門用語とはいえないでしょうから、△は付しませんでした。

8、見出し語の内、注意喚起するものは、下付きの漢字欄に書き込む

 1級漢字は、全部やりましたが、準1級や常用まで全部書く気には到底なりません。ただ、例えば、阿房(アホウ)阿房鳥(アホウどり)の房には△が付いています。房は、ボウだけでなく、ホウという読み方もあったっけと思って、房欄を引くと、ホウという音読みも書いてあります。ところが、房欄には、ホウと読む見出し語が載っていませんので、ホウは憶えなくてもいいとして括弧で括っていました。房をホウと読む阿房、阿房鳥が見つかりましたので、ホウの括弧は消して、そこへ、阿房(鳥)と書き込みました。我ながら可成り暇人だなあと思います。

9,見出し語の意味を読み、表記欄や類語欄等に載っている語句も、「辞典」で引き、印をつける

 阿候鯛(アコウだい)→赤魚鯛
 阿片(アヘン)→鴉片
 阿房鳥(アホウどり)→信天翁
 阿弥陀も銭で光る→地獄の沙汰も金次第

 見出し語があればレをし、参照先にもレをします。なければ×をします。見出し語になるべく目を通し、語彙や熟字訓の知識を増やしていこうという作戦なのですが、レをつけてもすぐ忘れることは既に書いたとおりです。

 こうやって書くと疲れる作業だなあと思いますが、へえ、阿婆擦(アバずれ)って、こんな漢字で書くんだとか、阿呆陀羅経(アホダラキョウ)って、どんな節回しなんだろうとか、なるべく愉しみながら読んでいこうと思います。

19.12.29追加 錨まで読んだところで、中断しています
21.10.10追加 その後準1級親字欄は全部読みましたので、朝の厠で、2級親字欄を読んでいます。



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