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試写会「グエムル 漢江の怪物」

2006-08-21 23:24:47 | 映画
ジャンル:パニック
製作年:2006年
製作国:韓国
配給:角川ヘラルド映画
監督:ポン・ジュノ
出演:ソン・ガンホ/パク・ヘイル
ペ・ドゥナ/ピョン・ヒボン

カンヌ映画祭で話題を呼び、’韓国のスピルバーグ’と称されたポン・ジュノ監督(「殺人の追憶」)の特撮怪獣映画。

ソウル市内を流れる巨大な河川・漢江に突如現れた正体不明の怪物が、長閑な河岸を阿鼻叫喚の地獄に変えてしまう。河岸で売店を営むヒポン一家も、頼りない長男カンドゥの一人娘ヒョンソを怪物に奪われてしまう。
病院に隔離された彼らの元に、死んだと思ったヒョンソから「助けて」という一本の電話が入り、彼らは立ち上がる・・・。


久々に当たった試写会。
韓国の特撮映画って?と言う興味もあり、カンヌで話題になったときから楽しみにしていたこの作品。
最近の日本の特撮より大人が楽しめる作品でした!
怪物以外がとてもリアリティを持って描き込まれているので、パニック映画として楽しむのが最適かと。
そして何と言ってもグエムル(韓国語で’怪物’)のディティールが
気色悪!キモ!
とホントに気持ち悪いデザインで、「LOTR」「ハリポタ」のVFXスタッフが入っているだけあってさすがのナマナマしさ。隣の中年のおばちゃんがグエムル出現の度に「いやあ~!」「気持ち悪い~!」と旦那にしがみついていました・・・。
舌とかリアルに質感あって、あれで舐められたら寒気しそう。
そんな画面の緊迫感は、日本の特撮映画の枠なんか全然超えてハリウッド映画でしたね。日本の特撮はやっぱりどうしても子供向き、特撮好き向きを意識してるから、どうもその枠を破れない感じなんだよなー。「平成ガメラ」シリーズでさえもね。惜しい。もっとホラー色を意識するくらいでいいかも。
監督は「ゴジラ」シリーズを見ていつか特撮を撮りたいと考えていて、「エイリアン」を目指したそうです。まさに両者のパニック&ホラー要素を併せ持った作品となっています。
そして、なんといっても娘(孫であり、姪であり)を助けに共に戦う「家族」という単位にはアジア共通の意識を感じますね。母親とか父親とかだけじゃないの。お祖父ちゃんも叔父さんも叔母さんも(二人とも若いのだが)一緒に戦う、血縁の絆をびしびし感じます。
結末は試写会観賞なので明かしませんが、誰かを守ろうとする気持ちは受け継がれて行くんだという、哀しいけど素敵な最後だと思います。
韓国の特撮映画、面白いです!



※9/8追記
米軍基地から不法に大量のホルマリンが漢江に投棄された事件は実際にあったらしいですね。ホントに社会派な映画だなあと改めて思いました。

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4 コメント

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TBありがとうございました (ミチ)
2006-09-03 14:35:07
しのさん、こんにちは♪

韓国映画の特撮物もすごいですね~。

こんなパニック映画が作られるとは思っていませんでした。

グエムルのデザインは秀逸だったと思います。

気持ち悪かった~。

一度食べたものを出すんですからね~。

最後はなんとか助かるんじゃないかと思ってたんですが・・・。
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>ミチ さま (管理人)
2006-09-04 00:53:25
コメントありがとうございます☆

グエムル、ホントに気持ち悪かったですよね!

最後も、日本の特撮みたくご都合主義じゃないところが良かったのかなと思います。

助かって欲しかったですけどね・・・。
返信する
社会派 (にら)
2006-09-12 00:08:25
社会派なんですけど、そこをゴリゴリの硬派に描いてないところが好感です。



惜しむらくは、怪物にもう少しアイデアを投入してもらいたかった。

例えば、生物学的には「そんなやつ、おらへんで」とこだまひびき師匠に突っ込まれそうな酸性の血という設定ですけど、その設定のおかげで、エイリアンの不気味さが確実に増してましたもん。



てなわけで、TBありがとうございました。
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>にら さま (管理人)
2006-09-12 10:02:05
TB&コメントありがとうございました。

ユーモアを織り交ぜた社会派、というところが入りやすいポイントでしたよね。

怪物の造形は秀逸でしたが、確かに飲み込んで、吐き出して・・・というものすごく原始的な怪物ではありましたね。にらさんのアイデアは面白いかもしれません(^-^)
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