Naked Heart

その時々の関心事をざっくばらんに語ります

放射性物質検出?

2006年10月14日 23時38分27秒 | 時事・社会
米「微量の放射性物質検出」・北朝鮮核実験巡り暫定調査内容

 北朝鮮の9日の核実験発表に関連し、米政府が「大気中から核実験に
よるものとみられる微量の放射性物質を検出した」との暫定的な調査内容
を日韓両国に伝えたことが14日明らかになった。日本や韓国の政府関係
者が明らかにした。日本政府はこの内容だけでは核実験を断定できない
とみており、米政府と協力して分析を急ぐ。
 今回伝えてきた内容は11日の観測データで、北朝鮮が核実験を発表
する前から米軍が沖縄県の嘉手納基地に緊急配備した気象観測機「WC
135」(コンスタントフェニックス)の調査を根拠にしたものとみられる。同機
は北朝鮮の周辺空域で大気中の放射性物質の検出や分析をしている。
 日本政府も核実験の発表直後から航空自衛隊のT4練習機を日本海
上空に展開して大気中のちりを収集。文部科学省所管の日本分析セン
ター(千葉市)で解析しているが、13日までに放射性物質は見つかって
いない。
                  [NIKKEI NET 2006年10月14日 12:04]


こういう報道が流れると、多くの人は「やっぱり」と思うのでしょう。
メディアや政治の裏事情に通じている人なら、「米国もあからさまな情報
操作に走らざるをえないほど切羽詰まったかな」と勘ぐることもできますが。
今回の北朝鮮の「核実験」をめぐっては各国の分析結果・見解が大きく
分かれており、事実関係が不明なまま「制裁」が一人歩きしています。
もちろん「狂言」だとしても、国際社会に対する挑戦であることは間違い
なく、それは非難されるべきでしょうが、過去の事例に照らして、今回の
北朝鮮の行動が本当に「制裁」に値するものかどうか、疑問です。
結局は、自分たちの意に沿わない、何の利益ももたらさない国家だから、
「やっつけてやれ」と言っているだけのようにも見えます。
「北朝鮮は何をするか分からない国」という論調もそうですね。理屈が通ら
ないなら、国際社会の「メッセージ」を正しく理解できる筈も無く、「制裁」も
無意味です。「制裁」が効く相手なら、交渉の余地はある筈です。
いずれにせよ、イメージ先行で、結論ありきの展開は御免蒙りたいです。
イラクの「大量破壊兵器」の悪しき前例があるだけに、今回も「冤罪」では
ないかという疑念は、きちんと晴らしてもらわなくては困ります。

「金正日体制の維持」が目的だとすれば、「国体護持」のために多大な
犠牲を強いた、かつてのどこぞの国と同じですね。確か、国際社会の非難
を浴び、経済封鎖されても、戦争へと突き進んで行きましたっけ。
こう書くと、必ずといっていいほど「当時と今とでは状況が違う」「現代の
価値観で過去を批判するな」という反論が返ってきますが、「反省」という
のは後から省みてするものです。今、どう考えるかが問題なのです。
安倍首相は以前から「歴史認識は歴史家に任せるべきだ」などと明言を
避け、やや踏み込んだ国会答弁でも「内閣として」と条件を付けています
が、政治家(それも一国の首相)の政治姿勢の根幹に関わる問題であり
本来曖昧で済ませられないものであること、戦争責任に関する歴史家の
認識は既に提示されており、それを受け入れるかどうかが問われている
ことを考えると、許されない発言です。歴史家が正しい認識をできるよう
政府が協力しているかというと、それも怪しいですし。
話が逸れましたが、自国の過去を「清算」(「克服」ではない)できないの
に他国を悪し様に言うのは、いかがなものでしょう。自国を悪し様に言うと
「自虐的」と叩かれますが、他者を悪し様に言うほうが非常識ではないの
かな。そんなモラルも無い国は、ちっとも美しくありません。

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