Naked Heart

その時々の関心事をざっくばらんに語ります

3度目の

2006年10月15日 23時58分57秒 | 『いま、会いにゆきます』
『号泣する準備はできていた』という小説がありましたが(私はまだ
読んでませんが)、今日はそんな気分で映画館に行きました。
初めてのワーナー・マイカル・シネマ。シネコンの草分け的存在です
が、広島に出来てからもう10年になり、多少古びていました。その
せいか、画質も音も、ちょっと気になるところが・・・。
段原という場所も若干不便な所のせいか、日本での開業15周年の
記念イベントの最終日で全作品千円のサービスをしていたにも関わ
らず、客の入りはいまいちでした。

先日予告していた通り、『いま、会いにゆきます』を見て来ました。
生まれて初めての、3度目の劇場鑑賞です。
レンタルビデオでもDVDでも地上波TV放送でも見て、CDに落とした
音声も何度も聞いて、完璧に頭に入っているつもりでいましたが、
それでも新たな発見があり、感動しました。やっぱり良い作品は、
劇場で見なくてはいけませんね。
今回気づいたのは、
 ①澪と巧が、佑司が生まれた頃のビデオを見る場面
 「幸せそう、私」と澪が呟いた後、私は、巧の視線に気づいた澪が、
 他人事のような発言を反省して、もう一度画面に向き直ったのだと
 思っていましたが、今回改めて見ると、澪が「何?」という表情で
 巧を見たら巧は「何でもない」という感じで首を振っていました。
 つまり、巧は「僕は澪を幸せに出来なかった」と思っていて、過去
 の記憶が無い澪がビデオを見て「幸せそう」と言ったことに複雑な
 思いがしていたのです。
 ②別れの日、澪と佑司が森の中の廃工場へと歩いていく場面
 澪と手をつないで歩いている佑司が、悲しみをこらえるように澪の
 腕にしがみつく姿に、初めて気づきました。
本当に平凡な日常のドラマですが、細部までこだわった中身の濃い
作品です。もっと高く評価されていいと思うのですが。

3度目の正直で、号泣できるかなと思っていましたが、やっぱり無理
でした。何度も胸が詰まり、鼻も詰まり、目は潤んで、体が震えるの
ですが、ブレーキが掛かってしまいます。
人目を気にして、というのもありますが、劇場でも作品世界に完全に
入り込めないほど、冷めてるというか、心に穴が開いてるような感覚
がありました。飽きたとかいうわけではありません。
私の中の「死に対する恐怖」が一層強くなっているようです。

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