Naked Heart

その時々の関心事をざっくばらんに語ります

歴史は繰り返す?

2005年04月28日 01時02分29秒 | 時事・社会
このたびの列車事故で被害に遭われた方々やご遺族の方々の上に、
神様の慰めをお祈りいたします。

現時点で死者100人近く、負傷者450人以上。単独の列車事故として
は、戦後最悪だそうです。ちょっと調べてみましたが、複数の列車が
絡んだ事故で最悪の三河島事故('62)にも匹敵する大惨事です。
事故そのものに関しましては、まだ不明な点も多く、
またいろんな人が語っておられますので、私があえて何かを書くこと
もないかな、と思ってましたが、ふとある事件を連想したので・・・。

1990年7月6日、兵庫県立神戸高塚高校の校門で、一人の女子生徒
が校門に頭を挟まれ亡くなるという痛ましい事故が起こりました。
(奇しくも同じ兵庫県ですよね。)
連日ワイドショーで取り上げられ、「管理教育」が槍玉に挙げられて
いたように記憶しています。(保坂展人が引っ張りだこでした。)
当然、校門を閉めた教師が最もひどく叩かれてましたが、
「遅刻するほうが悪い」「他に方法がないじゃないか」という
同情論も少なからずありました。かなりの生徒が遅刻ギリギリの時間
に駆け込んでくるため、遅刻指導を公平に(厳密に)行おうとすれば、
校門を閉めるという方法をとらざるをえなかったのかも知れない。
でもそのために、閉まる門へ生徒が殺到するという悪循環。
厳しい罰があったとか、この日がテストだったからとも言われてます
が、起きるべくして起きた事件だったと思います。
そして犠牲となった女子生徒も、他の生徒たちも、被害者であると
同時にそのような状況を、もっといえば歪んだ「学校社会」をつくり、
支えていた一人であったことも否めない事実です。
倒れた女子生徒の上をまたいで登校した生徒がいたと聞いた時は、
背筋が凍る思いをしました。
あれから15年。
彼女の死は、生かされなかったのでしょうか?

運転士の資質に問題があったというような報道がなされていますが、
これは個人に責任を押し付けて済む問題ではなく、JRの問題であり、
スピードを求める社会の問題でもあります。
本当の「安全」は、結構非効率、遠回りだということを忘れると、付け
焼刃的な対策で終わって、また悲劇が繰り返されるかも知れません。

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