Naked Heart

その時々の関心事をざっくばらんに語ります

過ち

2005年08月01日 17時06分56秒 | ヒロシマ
やっと普段の生活に戻りました。
更新を休んでた間も、様々な出来事が起こりまして、何を取り上げようか
迷いましたが、広島の原爆慰霊碑の件にしたいと思います。

asahi.com 2005年07月27日01時45分

 26日午後11時ごろ、広島市中区の平和記念公園内にある原爆死没者
慰霊碑が傷つけられていると、警備員から110番通報があった。ほぼ同じ
ころ、男が「慰霊碑を傷つけた」と広島中央署に出頭した。同署によると、
同市内の27歳の右翼団体構成員とみられ、器物損壊の疑いで逮捕する
方針。男はハンマーのようなものを袋に入れて持っていたという。
 同署などによると、慰霊碑の碑文にある「過ちは繰返しませぬから」の
「過ち」の周辺数カ所が傷ついているという。男は「『過ち』の文字が気に
入らない。日本人がつくったのになぜこんな文字があるのか」などと話して
いるという。
 原爆慰霊碑は1952年、丹下健三氏の設計で建立された。正面に「安らか
に眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と碑文が刻まれ、御影石製の
はにわ形の屋根が覆っている。碑の内部には、石室があり、原爆犠牲者
23万7062人(05年5月現在)の名前が書かれた83冊の原爆死没者名簿が
収められている。
 02年3月には、慰霊碑にペンキがかけられる事件があった。


全国ニュースにはなりませんが、平和公園内では灯篭などの「破壊」は
しばしば起こっています。いつぞや、折り鶴が燃やされるという事件もあり
ました。しかしこれほどはっきりとした「主張」を持った事件は久々です。
事件そのものには虚しさと憤りを覚えますが、容疑者の供述に興味深い
点もありました。
元々この碑文は、「主語がはっきりしない」「過ちとは何を指すのか」といった
批判が絶えず、あまり評判はよくありませんでした。「この次は戦争に勝つ」
という意味ではないか?と深読みをする者さえありました。
しかし今回、この碑文が日本の過去の侵略行為への反省を語っている、と
いう認識を右翼団体構成員ですら持っているということが明らかになりました。
歴史的事実の重み、そしてそれを語る言葉の重み。
それがわかっているからこそ、反動勢力は躍起になって否定し、破壊しようと
するわけです。だから、しっかり守らなければなりません。
憲法も同じではないでしょうか。「護憲」はもはや時代遅れであるかのごとく
言われていますが、守るべきものは愚直に守り続けることも大事です。