宮島大社
千畳閣から大社を望む
10月中旬、広島から山陽本線に乗り、安芸宮島の観光に出た。数日前の台風で
宮島大社の浸水がテレビで報じられていた。当日は海面が上昇して
水際の道が波でぬれていた。
やはり紅葉が少なかったが観光客がいっぱいだった。外国からの人も多かった。
沢山の鹿が人に交じって歩いているのが面白かった。
彼らは狭い街を人を恐れずに生活している。古蹟宮島は日本の観光地の
一つになった。
大社の傍の山頂に「千畳閣」がある(上の写真参照)。安国寺恵瓊が天正十五年(1587)に
秀吉から一万石を預かって建立した大経堂である。 九州遠征を済ませた秀吉と
恵瓊が、多くの戦死者を出した毛利軍と秀吉軍の犠牲者を慰霊するために
千部経を読む講堂を造った。
とても大きな柱の建物で天井板が入っていない。風が吹き抜ける壁なし講堂である。
秀吉が没したときにはまだ完成していなかった。 恵瓊は慶長六年
吉川(きっかわ)広家に殺されたので、「千畳閣」は未完成のままである。
塩風に痛められながら、よく当時の面影を残している。
「千畳閣」を昇殿すると、奉納しゃもじが目につく。鳥取城餓え死に慰霊の意味が
あるのだろう。取鳥城城代吉川経家が降伏し切腹したことを秀吉は惜しんだという。
吉川経家が手厚く慰霊されていることを、広家はどう受けとっていたのだろうか。
宮島土産は「紅葉饅頭」でなく宮島焼の箸置きにした。焼物は大社との関係で
歴史があるそうだ。
ここから、山陽本線に戻り岩国に着いた。だが、おしゃべりが過ぎたので
岩国の報告はブログ次号にせざるを得ない。
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