脳腫瘍の家族の交流の場 生命のメロディ 

そよかぜと申します。脳腫瘍を患ってみえるご本人を支え介護する家族のみなさんの交流が広がればと思っております。

ご本人の意思を尊重すること

2009-07-11 23:19:57 | 交流
ご本人の意思をどこまで尊重(確認)するのがいいのか

姉は「ターミナル期に入ると自分の思い(想い)を伝えられなくなるのでは」と、入院直後から、とても心配していました。入院して治療を続けている間は完全看護体制で問題はなかったのですが、自宅療養中は辛いものであったと容易に推測できました。2回のオペの終了後左手の指に片麻痺が残りはしたものの、自分でなんとか工夫して食事を作ったり、衣服の着脱、排泄、入浴もしていました。身の回りのことがかろうじて出来る間は良かったのですが、だんだんそれも難しくなり、介助をすれば出来ることも、一人ではほとんどできなくなっていき、「寝たきり状態」になり、昼夜逆転の状態になりつつあり、自宅での療養生活が困難となり、病院での療養生活が始まりました。姉は自分の病気を人に知られるのが嫌で、ヘルパーさんや訪問看護を利用することも拒みました。もちろん自治会のみなさん、民生委員さんのお世話になることもありませんでした。お隣には親戚にあたるドクター(小児科)もいたのですが、病気のことを伝えることもしませんでした。姉の身内は弟の小生しかいず、仕事の休みの日に入浴の介護(ケア)、姉と一週間分の食材の買出しに行ったりしました。姉の意思を最大限尊重しての在宅での療養生活でしたが、小生が姉を説得して、姉が「説得」に応じて、ヘルパーさんのサポートを受け入れたり、訪問看護、親戚のドクターの訪問などのサービスも受け入れていれば、姉の在宅での療養生活も全然違う展開をしたようにも思います。姉の在宅での療養生活(生活の質)を維持するために「何が必要なのか」もっと話し込めばよかったとも思います。週に1日ぐらいは姉の家に泊まり世話も出来たのではと思うこともあるます。でもそんなこと考え付きもしなかった。そんなこと考える余裕もなかった。「こうしていたら」という仮定の事を綴っていても何の参考にもならないだろうと思いますが、・・・。私自身の姉を介護(ケア)をする見通しの甘さががあったと思います。小生一人、姉はシングルの生活、特殊なケースかもしれません。もちろん、ワイフは精一杯サポートしてくれましたが・・・。在宅で療養できればいいのですが、それには支える人が必要です。卑近なケースで申し訳ありませんが何かの参考になればと綴っています。やはり「ケア」をするのは出来るだけ多くの方で関わるのがいいかと思います。思い(想い)も出せあいますし、一人では出来ない事も、家族で取り組めば知恵も力が湧いてくることもあると思います。


12 コメント

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できるところまで頑張りぬいたお姉様 (しらゆり)
2009-07-21 15:21:48
お姉様に対してもっとこうしていれば・・というそよかぜさんのお気持ち拝察いたします。
お姉さまは、おひとりでできるところまで頑張りぬいて生活されてきっと思い残されることはなかったことと思います。それができたのは、そよかぜさんが見守っておられたからと思います。私などがわかったような事を申し上げてすみません。でももし私がお姉様でもそうしたと思います。ブログには書けませんでしたが、私は、懇談会というたくさんの人の前で癲癇発作をおこしたため、噂も含めて病気のことは広まってしまいそれはつらくいやでした。
その他のところには誰にも知られたくなかったです。私は、弱みを知られるのが嫌でした。今でもです・・・
そよかぜさんがおっしゃるように多くの人が関わるケアは大事と思います。でも、一人で頑張りぬく事を支えることも重要なケアと思います。
お姉さまは一人で頑張れるところまで頑張りたかったのだと思います。
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続き (しらゆり)
2009-07-21 18:35:28
お姉さまは本当にご立派だと思います。
今、私は状況も違いますのに、そうしたと思うと綴りましたが、もし私ならそうしたいという気持ちです。見守っておられた事は、大変お辛かったことと思います
お姉様のご意思を尊重されたことも本当にご立派だと思います。
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Unknown (しらゆり)
2009-07-22 21:31:01
そよかぜさん
私はお姉様の事を何も存じ上げておりませんのに、
思い残されることがなかったなどと綴ってしまいました。
そよかぜさんが綴ってくださっているお姉様のご自宅での療養生活に関してということでしたが、
本当に非礼極まりないことを致しました。
申し訳ございません。

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姉が選択した療養生活 (そよかぜ)
2009-07-23 00:13:09
姉が選択した療養生活ですから、いろいろな困難や辛さがあったと思うのです。そして困難や辛さのなかには、姉が予想できたものもあるし考えも及ばなかった
想像以上のもののあったにちがいありません。この投稿のポイントは2点あって、一つは姉が選んだ療養生活をおくらせたわけですから、姉の意思を尊重したことになるわけで、小生としては特に悔やむことはありません、できる限りのことをしたわけですから、ただ姉が
選択した療養生活についてもっと自分としてはこう思うとか、こういう方法もあるのではなかったか進言できなかったことです。姉の思い通りにさせてしまった
といえば、じつは押し切られたという側面が実際あるわけで、姉の思い(想い)には、治療費などで弟には
経済的な負担をかけているので、もうこれ以上金銭的にも負担をかけたくないと想いが絶対にあったと思うし、姉は「男勝り」とまでは言いませんが、実に気丈なところがありました。もう一つは姉が選択した自宅
での療養生活が小生だけでなく、ワイフにももっと関わってもらって、親戚などの力に頼れるところは頼って介護ができていれば、「結果」としてですが、「疲れてしまってそんな余裕はなかった」というような締めくくりにならなかったということです。「疲れてしまってそんな余裕はなかった」といえば、何か居直り
のような気がしてしまうのです。姉が選択した療養生活ですから、どうだったのか本人に聴いてみないと分かりません。実は投稿文かなり時間をかけて、何度も
書き直したりしましたが、自分自身の気持ちの揺れも
あり、お読みいただいたみなさんは、一体全体、この
人(そよかぜ)は何が一番言いたいのか、不明瞭に思われた方が多いのではないかと思っています。そういう駄文にしらゆりさんがコメントしてくださって感謝
しています。なにかしらゆりさんには余計な心労をおかけしてしまって本当に申し訳ありませんでした。お詫びをしないといけないのは小生の方で、しらゆりさんには一点の責もございませんから、もうきれいさっぱり水に流してください。ということでこれに懲りずに今後ともご支援を宜しくお願いします。有難うございました。
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Unknown (しらゆり)
2009-07-23 17:55:12
そよかぜさんすみません、そしてありがとうございます。

そよかぜさんのお姉様を想うお気持ち、お姉様のそよかぜさんを想うお気持ちが時間を超えて伝わってきて涙が流れます。言葉にされなかったとしてもお互いに理解しあってきた闘病生活のきらきら輝く時間がここに残っています。
私はそよかぜさんご姉弟に出会えました事を心から感謝いたします。



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対話を重ねて (そよかぜ)
2009-07-27 23:48:13
しらゆりさん、今晩は、貴女との対話を重ねていろいりな見方ができるものなのだなと思いました。有難うございました。ご本人であると同時に看護師という立場にみえるしらゆりさんにとっては小生のコメントは
軽率、不謹慎極まりないものも多くあったのではないかと今頃になって危惧しています。そしてもう一つ考えなければならないことはご本人の意思を確認できない情況にある場合のことです。(これについては後日投稿する予定ですが)今後の治療の方向性(治療の方法、オペの執行)についてのドクターの説明が認知できない、もしくは意見表明が出来ない場合です。そういう場合は介護する家族の判断?看護師さんの立場からご覧になって、このブログについての率直なご意見やご感想、(大袈裟にいえば「存在意義」)や今後の方向性など示唆をいただければ幸いです。コメント欄には綴りにくいだろうと思いますので。下記のアドレス宛てにお願いします。重ねて申し添えます。このお願いは、差支えがなければということですので、決してご無理なされないでくださいね!
shiki1227@mail.goo.ne.jp
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そよかぜさんへ ()
2009-07-28 17:04:17
しばらくぶりに書かせていただきます。
どうしても思いを聞いて欲しくて、久しぶりに拝見しましたら、
私たち家族が抱えている問題をそのまま、そよかぜさんが書かれていました。
今、まさにその状況です。
6月中旬から、左半身麻痺と言語機能低下により言葉が話せない状態です。
父が自宅で看護してくれています。母親は決して大きな体ではありませんが、
ほとんど力の入らない母を、抱えてトイレに連れて行くことだけでも大変なことです。

先生の助言もあり介護保険の認定を受けることにしました。
が、母はとても世間体を気にする人のため、病気のことが周りに知れることやオムツをすることさえ嫌がります。
説明しようと思っても、そのことを口にした瞬間かんしゃくを起こすのです。

何とか説得して認定員?の方との面談は済んだのですが、母のこと、父のこと。
これからを考えるととても不安です。
会社にも地元に異動して欲しいと言ってはいるのですが。

また、明後日は診察日です。MRIの結果を見てテモダール(第2クール終了)を続けるか、または別の薬に変えるか、それとも投薬を中止するか・・・を相談することになっています。(本人が投薬治療を嫌がっているため)

母には、現実(グレードⅣ)を伝えていません。
母はこれからどうなるのか気付いてはいるのですが
私にはそれをはっきり告げることができないのです。
しかし、だから今後の治療のこと、看護のことをきちんと話ができないことにも繋がっています。

母の意思を尊重するのであれば、投薬治療を止め、また看護は父(だけ)にお願いすることになります。
しかし、投薬治療の中止は急速に最期に向かっていくことになり、また父だけが看護するにも限界があります。

母の人生です。本人も話せる時に『本当のことを言って欲しい』と何度も言っておりました。
しかし言えていません。
これも本人の意思に反していますよね。
でも、口ではそう言うものの、母には受け止めるだけの強さもないように思うのです。

患者自身の意思を尊重することが良い・・のは分かっています。が、悩でいます。
毎日毎日、母の意思に反しているのだろうか。
打ち明けるべきなのか。
父も疲労がたまっています。
本当にどうしたらいいのかわからなくなってしまいました。
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お返事  信さんへ (そよかぜ)
2009-07-28 20:48:03
信さん、ご投稿有難うございます。とても重要な内容で小生ごときが意見を述べるのには躊躇してしまいます。信さんのご投稿の内容を「信さんの想い」としてメインの投稿欄に書き記してみなさんで考えていくのが相応しいと思うのですが、いかがでしょうか?ご一考下さい。宜しくお願いいたします。以下文案です。
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6月中旬から、左半身麻痺と言語機能低下により言葉が話せない状態です。父が自宅で看護してくれています。母親は決して大きな体ではありませんが、ほとんど力の入らない母を、抱えてトイレに連れて行くことだけでも大変なことです。

先生の助言もあり介護保険の認定を受けることにしました。が、母はとても世間体を気にする人のため、病気のことが周りに知れることやオムツをすることさえ嫌がります。説明しようと思っても、そのことを口にした瞬間かんしゃくを起こすのです。

何とか説得して認定員?の方との面談は済んだのですが、母のこと、父のこと。これからを考えるととても不安です。会社にも地元に異動して欲しいと言ってはいるのですが。

また、明後日は診察日です。MRIの結果を見てテモダール(第2クール終了)を続けるか、または別の薬に変えるか、それとも投薬を中止するか・・・を相談することになっています。(本人が投薬治療を嫌がっているため)

母には、現実(グレードⅣ)を伝えていません。
母はこれからどうなるのか気付いてはいるのですが
私にはそれをはっきり告げることができないのです。
しかし、だから今後の治療のこと、看護のことをきちんと話ができないことにも繋がっています。

母の意思を尊重するのであれば、投薬治療を止め、また看護は父(だけ)にお願いすることになります。
しかし、投薬治療の中止は急速に最期に向かっていくことになり、また父だけが看護するにも限界があります。

母の人生です。本人も話せる時に『本当のことを言って欲しい』と何度も言っておりました。
しかし言えていません。
これも本人の意思に反していますよね。
でも、口ではそう言うものの、母には受け止めるだけの強さもないように思うのです。

患者自身の意思を尊重することが良い・・のは分かっています。が、悩でいます。
毎日毎日、母の意思に反しているのだろうか。
打ち明けるべきなのか。
父も疲労がたまっています。
本当にどうしたらいいのかわからなくなってしまいました
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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お返事(2)  信さんへ (そよかぜ)
2009-07-29 00:41:23
信さんが現状をお母様に話されて、お母様がそのことを知ることによって萎えてしまわれる場合も予想されます。お母様はそのこと(現実)を知りたいという想いがあるわけですから、あなたが伝えたことにより結果として萎えてしまった場合でも、お母様の想いに応えてあげたのですから、ご本人の意思を尊重したことになります。信さんはお母様の状況(特に心の面)を
把握されていますので、萎えてしまう可能性が強いということを危惧されてみえるのだと思うのです。だからこそ信さんの悩みが深くそして重いものがあるわけです。これまでにもお父様とも話し合われているとは思いますが、もう一度お母様にとって何がベターなのか話し合われるのがいいかと思います。お母様と長年
連れ添われたお父様のお気持ちも大切だと思います。
なにか信さんの御家族のことに深く立ち入ったコメントをしたようにも思います。失礼なことがありましたらお許しください。
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お返事(3)  信さんへ (そよかぜ)
2009-07-29 01:37:22
お母様はそのこと(現実)を知りたいという想いがあるわけですから、あなたが伝えたことにより結果として萎えてしまった場合でも、お母様の想いに応えてあげたのですから、「ご本人の意思を尊重したこと」に
なるのでしょうか、「ご本人の意思を尊重する」ことって「生きる意欲」が萎えてしまうことでいいのでしょうか?もう少し視点を変えて考える事はできないでしょうか?
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