私は4月生まれだ。そして来年の4月が定年となる。従って今年は、会社員としてほぼ最後の一年となる。昨年は、定年以降の生活資金を考慮して、集中的に毎月分配型投資信託と株の売買を行なった。結果、株では良い成績が残せたと思うが、投資信託では、大きく損失を出し、未だ赤のままだ。実際には商品を解約している訳でないので、今後基準価格が上昇すれば、元にもどるのだが・・・。
この、投資信託が大きく評価減を抱えている大きな原因は、その購入時期を4月~5月に集中させた事だ。つまりほぼ全てのファンドの基準価格が、この時期、最高値だった。そして、6月に暴落した。一時的には回復しそうだったが、更に8月、再度暴落した。
この2回の暴落で、集中的に新興国の通貨選択(つまりブラジルリアル)型を行なっていたファンドは最悪20%~30%以上の損失を招いた。過去の経験からこのリスクは当然認識した上での投資集中だったので、やはりまた来たかと思ったが、流石にこの2回の暴落は心臓にこたえた。
週刊エコノミストの7月23日号に掲載された「新興国投資の終わり」と言う特集記事。 新興国・資源国に関連する投資信託の運用状況を「通貨選択型」で分類したワースト50が最初の方で掲載されていた。なんとこの中の25本がブラジル・レアルそして豪ドルが13本だった。豪ドルは新興国と言うより資源国だが、最近まで、ブラジルとならぶ高金利国だった。つまり私が集中的に投資したファンドはこのワースト50に入っていると言う事になる。 そして不幸中の幸いにもワースト一位ではなく、2位の「野村金先物投信(オーストラリアドルコース)毎月分配型だった。4月以降金相場も下落しているにも関わらず、この投信を買ったのは、リスク分散だったのだが・・・。そして6番目には楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)毎月分配型だ。野村證券で今でも購入額のトップ3なのだが・・・。 この記事が出版されてその後更に8月で下落するのだが、その後の記事が出ているのかは知らない。 私は結局、大半のファンドは解約せず、継続中だ。 |
しかし、基本的には、投資方針を買える気はなかった。その中で、少しでも損益を改善させようと高レバレッジの投資信託の売買、ETF、株の売買にチャレンジした。こちらは、結果からすると、ほぼ全戦全勝となった。
これらの経験から
1)株も投資信託もその購入タイミングが非常に重要だと言う事を思い知らされた。
そして
2)二番目が、どれも楽して儲けられる訳ではない。
と言う事を更に痛感した。これらの事は余りにも色々な方が指摘されているが、改めて身にしみた。
という事で、実は私の資産は昨年4月が最大だったということになる。この時から未だ200万程の損失(評価損なので実際にこれだけに現金を損した訳ではない)となっている。そして、これの改善、つまりマイナス200万円からプラス0には、おそらく今年半年ぐらいで実現できるそうだ。
定年が近い事もあり、かなり焦って投資を行なったが、運が良かったのか、先の展望が見えた。これを定年後に行なったら、おそらく精神的には相当つらかったと思う。まあ、この辺はネット等で良く指摘されていた事ではあるが・・・。
この背景にはネットや出版物で余りにも定年以降の生活費について、大げさな事が掲載されているからだ。年金だけではとても足りない。余裕ある生活の為には年金以外に10万円必要だとか、或いは定年以降は生活費を見なおして節約するような事ばかりが書かれており、危機感を植え付けすぎているからだ。
そして更に、消費税増税等を考えると仕方がないような気もする。周りの人を見ても確かに定年後の生活費の対策を早くから考えている方は殆どいない。
結果、定年後も働くと言う選択肢を選ばれる方が大半なのが現状だ。幸いにも私の場合は、定年後は働かなくても何とかやっていける目処が立った。
最後はそれぞれの価値観や考え方の違いだと思う。私の後輩に一人、401Kで凄い運用をしている者がいる。しかし大半の方は、株や投資等を考えるぐらいだったら、働く或いは節約する事を選択されるのが大半だ。
これはこれで良いと思う。昨年度の経験で言えば株や投資信託等を購入してそれが下落した時に普通の心臓では、もたないだろう。
私がこれに耐えられたのは、リーマン・ショック後や東日本大震災後の円高、更に欧州危機での更なる円高で株や投資信託の下落を経験していたからだ。特に401Kで運用していたファンドが全て暴落した。その一時的な損失は昨年の6月や8月の暴落の比ではなかった。そう確定拠出年金(退職金)が一時半額まで下落した。
が、結果的に、昨年5月頃には戻り、最近では、約20%のプラスになっている。
この401Kでは、投資を一切せず、全て定期預金で運用する選択肢はもちろんあるし、実際そうしている方もいる。これも人それぞれだ。正解も不正解もない。但し、現状の日本の金利は限りなく0の為、金利で利益を出す事はできない。
リスクと取らなければ資産を増やす事はできないが、リスクは大きいほどリターンも大きい。しかし株や投資信託は博打ではない。リスクは最小で高リターンをとる方法は必ずある。しかしそれは楽して儲けられる事ではない。テクニカル分析やファンダメンタル分析、世界情勢等日々の努力が必要だ。そしてゆとりある資金も必要だ。ぎりぎりの資金で運用するものではない。
と言う事で、今年は適当に株の売買もやりながら、更に毎月分配型の投資信託への追加投資を行い、資産を更に増やすつもりだ。
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