社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

50代でリタイア(第二の人生早い方が)は実現可能か?

2010-11-15 21:18:36 | 日記

朝日新聞11月2日(火)アスパラクラブのアンケートとして本記事が掲載されていた。「仕事をリタイアする時期はいつになりそうですか?」とアスパラクラブの全国アンケートで、現役の人に聞いたところ、「50代」と答えた人は15人に一人だけだったらしい。つまり約7%にもみたないと言う事になる。これに比べて「働ける限り働くだろう」は10人に1人。つまり10%だ。しかし実際にリタイアした人の内、何と5人に一人が50代だった。20%。との事。

この記事の中で、実際に50代で止められた方の事例をみるとおおよそ下記のパターンとなっている様だ。

  1. 人事異動等で仕事が変わり、仕事へのやる気がなくなった。あるいは逃げたくなる程追い詰められた
    やる気がなければ、仕事に疑問も生じるし(逆もあるだろう。仕事に疑問を感じ、やる気がなくなる)、追い詰められれば、うつ病等の病気にもなるだろう。
    最もこれ以外のパターンで多いのが人間関係だろう。同僚との関係より問題となるのは、おそらく上司との関係が問題となろう。
  2. 金銭的問題がそれほど重要ではない。(要は裕福)
    家等でのローン等もなく、子供がいないか或いは成人しており、且つ止めるのに十分な環境があった。つまり今辞めても、定年まで勤めても退職金に大差がない。また早期退職制度などが会社として用意されている。
    実際に本記事で掲載されている例に早期退職制度と使い退職金の他に1,500万円が出たとの事だが、これなら、確かにそうだろう。

50代の場合は、今の職場を辞めると言う事は実質的に退職を意味する。転職の可能性は余程の事がない限り、ないからだ。つまりそれだけのリスクを冒して退職を決断するだけのトリガーとなると、やはりと言うしかない。組織変更等で自分のおかれた環境が変化し、仕事が変わったり上司が変わったりして、仕事に対する方針や成果が変化した時だろう。そして若い時なら、そう言う変化に対しても柔軟に対応できるし、そうでなければ転職と言う手もあるだろうが、50歳代ではそれもできない。従ってそう言う変化が定年間際でおこっても、ひたすら、定年まで我慢するしかないと言う事だが、それが後天的な上記の1の最大の理由だろう。

しかし、その我慢する状況とは、逆を言えば上記の2の金銭的な環境を意味する。つまり定年まで働く最大の理由の一つが金銭的な事と考えた場合にそれは二つある。そしてその年齢だが、50歳代としてもおそらく56歳以降ではないかと思う。つまり50歳~55歳と言うのは平均的に見て最も給料が高い年齢層だからだ。そして子供がいれば、最もお金が必要な年齢となる。従って、この時期に上記のトリガーが発生しても、我慢できると思われる。

  1. 定年(60歳)までの所得(給料)
    年齢別の給与統計からすると55~59歳の平均給与は595万円(これは50~54歳の年齢別で最高平均給与629万円から5%程少なくなった額だ。当社でも56歳以降はそれ以前より10%~20%減少する)。約600万円の年収が56歳から×4年間=2,400万円となる
    最も厚生年金や国民年は、60歳までは払う義務がある為、この分は別に考慮する必要がある。もちろん医療保険(社会保険や国民健康保険)も。
  2. 退職金
    大卒・大学院卒の平均退職金は、これも05年統計からすると2,600万円となっている。
    当社の例で見ても、大体これに近いと思うがこの中には、定年まで働いた報奨金(定額加算金)が含まれており、10年以上は200万円、35年以上で300万円だ。この報奨金が思ったより大きい。これは、勤続年数が低い転職組ではその比率が大きい。当たり前だ。退職金の額が、上記の平均2,600万円より遥かに低いからだ。
    さて、56歳からの差を考えた場合に大体当社の例で試算すると1年で約40万ぐらいの差となろう。つまり残り4年間での退職金の額は概略160万円プラスされるだけだ。これより定年までの定額加算が大きいのは言うまでもない。この定額加算を加味すると、360万円~460万円のプラスとなる。定年まで頑張る方が、退職金が増えるのは間違いない。これは上記の退職金平均2,600万円の中に入る為、その意味づけは大きいと思う。

上記のアンケートで出て来た早期退職制度の例で1,500万円が退職金にプラスしてでた事の意味は、上記の1定年までの所得に対する保障だが、この額が大きいのは企業にも、個人にも得だからだ。しかも退職金も満額勤続年数に対する支給率だろうし、上記の定額加算金等が、加算されるなら、明らかに、有利となるのは間違いない。

つまり、余程金銭的に余裕があるか、早期退職制度等の退職するのに有利な制度がある場合以外は、早期退職はなかなか難しいと言う事になりそうだ。

転職組(中途入社)の私としても、退職金自体は、実は残り年数を考慮すると、その絶対額に意味はない。つまり残り160万円程増えるだけだが、定額加算分と定年までの給料は意味があるのは間違いない。両方をあわせると、2,400万円+160万円+200万円=2,760万円となり、実際には定年時に確定拠出年金の運用益で変動するが、これだけの収入を捨てるだけの勇気はない。と言うか定年までの収入だけではなく、60歳以降も生きる為には生活するお金が必要な訳で、定年退職しても年金はでない。と言う事で考えると、今回のアンケートの50歳代でリタイアされた方は、明らかに恵まれた方となろう。

私の場合には、既にわかっていた事ではあるが、退職金自体に魅力があるのではなく、生活する為に給料(上記1)の意味が重要と言う事になりそうだが・・・。


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1 コメント

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退職金うらやましい (ひでちゃん)
2019-06-25 13:45:14
若い頃から、脱サラして独立していたため退職金がありません。
退職金ってそんなにもらえるもんなんですね。
びっくりです。
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