第十場
此処はマチの駅の構内。
濃霧の為飛行場は運航停止となったので、咲江と圭介がマチを出る為の交通手段は鉄道か車しかないと踏んだ貞二ら青年団は手分けして駅構内を探し回る。
そこへ記者の遼子が通りがかり、その場にいた君江の様子が普通でないのを感じて訳を聞こうとする。
そこへ、大吉とスエが駆けつけ今の様子を君江にたずねるが、その時腕を三角巾で吊るし松葉づえをついた寛治が綾乃に付き添われて来る。
敵愾心をむき出しにする一同に、寛治は老松の借金を約束通りにする代わりに父の寛十に焼きを入れられ勘当された事を告げる。
怪しむ一同に、寛治は今までの非礼を詫び、このマチを出て綾乃と堅気になって再出発する事を告げる。
その時ホロ札行きの改札がはじまった。一同に別れを告げ寛治と綾乃は行く。
大吉とスエは老松の借金問題が解決した事を知り喜ぶが、事情を知りたい一同は二人に迫る。
と、咲江と圭介が辺りを窺いながら改札に行こうとするのが、一同の目に映る。
逃げようとする二人と捕まえようとする一同。
何とか捉えた二人に大吉は圭吾と時江の和解を知らせ、四人で話合おうという時江の提案を伝える。
安堵する二人の耳に列車の出発ベル響き渡る。
大詰めに続く!
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