日本映画を積極的に見ていこうと言う企画で視聴した作品
なんと1990年に出版上梓された河林満の『渇水』を原作にした作品
ある意味この作品って映画だけでの個人的に感じたことだけなんですが
なんとこんな30年も前に現代の我々が置かれた環境を予言してるような作品が描かれていたとはねぇ
一応は前橋市の水道局で、水道料金滞納者の家庭を回って未納の場合は水道をその場で停止していく料金係をしている
生田斗真演じる主人公の岩切とその部下の磯村勇斗の二人
料金未納者の言い分とか文句を受け流しつつ水道を止めて行く岩切たちとのやり取りを明として
料金滞納の母子家庭に育つ二人の子供とのかかわりに焦点が絞られて行く
夫に捨てられて子供を養うためにフーゾクで働くもののそれでは生活出来ずに子供をホッパらかして男を得るすなわち糧を得るために子供をを捨てて省みない母親に門脇麦さん
いやこの二人の子供たちが実に健気で
お金もなく姉は万引きして生活絵するものの
そんな家庭環境を知りつつも決まりだからち水道を止めざる得ない岩切
そう岩切自身がそんな二人の姉妹同様の家庭環境に育ち、家族という味を知らずに大人になった人物で
妊娠させたから結婚するものの、息子とのどう向き合って言ったらいいのかを知らないために別居中であるわけで
実際に晴天続きで降雨なしのため受水制限下って言う設定での映画で
水道水を止められた姉妹は公園に水を盗みに行って生きていたりと
言うことでの自然災害的な渇水を背景にしてはいるものの
その実映画のテーマは親に捨てられても文句一つ言わない姉妹の親との愛の渇きであり
また岩切の過去から現在に至る自分の人生の中での家族愛への渇きっていうものをダブらせた作品だったようね
そんな中でしっかりと人生にも家族愛にも満たされている磯村勇斗を組み入れることで、より鮮明に岩切や捨てられた姉妹たちの暗の部分が際立たされて行くんですね
クライマックスではそんな岩切のブチ切れた出来事でようやっと姉妹には行政と言う救いの手が入り
岩切には息子から電話が・・・
もう見てるだけで胸が締め付けられる姉妹が実に・・・
なんと白石和彌さんが総合プロデュースされていたんですね
それにも驚かされた
2023年製作、日本映画、「渇水」政策委員会作品
髙橋正弥監督作品
出演:生田斗真、門脇麦、磯村勇斗、山﨑七海、柚穂、宮藤官九郎、宮世琉弥、吉澤健、池田成志、篠原篤、柴田理恵、森下能幸、田中要次、大鶴義丹、尾野真千子