goo blog サービス終了のお知らせ 

MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

桜色の風が咲く

2023-05-15 20:08:19 | 邦画
積極的に日本映画を観て行こうって言う企画で視聴した作品。
先に言っちゃいますと実話ベースのお話で、主人公は後天性の全盲に9歳でなり、さらに18歳で耳が聞こえなくなると言う盲聾障害者でありながら、高校を卒業後大学に進学し
なんと現在は東大の教授をされていると言う福島智教授とその母親で、いわゆる盲聾の息子のために点字ブロックのタイプライターのシステムを自分の指と対象障害者の三本の指を触ることで同時通訳する指点字というシステムを開発して障害者との同時コミュニケーションを開発したその母親の福島玲子さんとの母子のお話
 
こう言った作品はある意味日本映画とそれを見る観客を泣かせようって
そして観客側は泣かされることでいい作品を見させて貰ったっていう悪弊って私自身は思ってる相互の思惑が重なる様に作られてる作品ではあるものの
実話っていうことを考えればフィクションで泣かせるよりはただドラマチックに泣かせるって言うところに私自身ハマらさせられてしまうという訴求力のあった実話でしたが・・・
 
確かに全盲になった人にとって聴覚が目の代わりになるのは必定であるには違いなく
劇中でも主人公は“目が見えなくても僕には耳があるから”っていう台詞を吐いて母親を励まし自分を鼓舞したものの、その第三の目になっていた聴覚まで失うっていうところに悲壮感っていうよりは苛立ちとかが多少見られるものの
好きな娘さんのピアノを楽器に体全体を押し付けて体全体で体感して感じ様ってとこにはねぇ
完全に観客の涙腺刺激してくるんですよね
 
はっきり言って目も見えなくなりさらに耳も聞こえなくなってしまったら
自分ならどうするって見ていた部分もあって、そんな世界って一体どんな世界なんだろうか、いろんな事が不可能になる中で多分絶望して命を経つかも知れないって思える中で
主人公は自分のこの不条理を恨むでもなくしっかりと受け入れて突き進んでいける姿って一体
そこには彼を支えた母親の力っていうのもあるんだろうな
そんなふとしたことでこれまた張り詰めていた糸が切れてしまっても仕方ないっていう母親の子を想う気持ちの彼を支えた功績も大きかったんだろうな
いや母親だけではなく、家族も多分苦しみながらもお互いを思い合い彼だけでなくお互いがお互いを支えてきたからだったんでしょうね
もうこれは家族愛以外の何ものでもなかったんでしょうね
 
いやさすがに私も泣かされましたし
あざとさも多少散見できるもののあっさりと指点字のアイディアを見せたりと
小雪さんと当該者の福島教授の青年期を演じた田中偉登お二人の熱演が光った作品だった
 
リリー・フランキーのいい加減な医者が実に良いキャラでしたねぇ
そしてお百度参りや西洋医学に依存せずに東洋医学のこれまた○○式な変な根本治療とかに頼る心理は痛いほどわかるなぁ
 
 
2022年製作、日本映画、スローネ、キャラバン・ピクチャーズ作品
松本准平監督作品
出演:小雪、田中偉登、吉沢悠、吉田美佳子、山崎竜太郎、札内幸太、井上肇、朝倉あき、リリー・フランキー、秋沢淳子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アウシュヴィッツのチャンピオン

2023-05-15 05:05:14 | 洋画
映画オープニングでは、この作品は実話云々って言うようなスーパーは入りませんでしたが
エンドクレジット前に戦後の主人公が子供たちにスポーツとしてのボクシングを教えてるシーンとかが描かれていたのと
このアウシュヴィッツの収容所から違う収容所にそこの所長から請われて移送させられるシーンがあったりで
どうやら実在の人物であったようですね
 
見終わって調べたらポーランドのワルシャワで1937年にチャンピオンになってるようですね
そして戦火が広がりポーランド兵士としてナチとの戦いの敗残捕虜兵として1940年にアウシュヴィッツに送られてきたようですね
元がポーランド兵ですから、強制労働とかさせられるもののアウシュヴィッツのユダヤ人とは違い
ドイツ将校やドイツ兵の慰みものとして銃殺されることはあっても
大量虐殺の要員ではないようですね
劇中では大量に並ばされて服を脱がされて“シャワーだ”って言ってガス室に送られるユダヤ人たちのシーンも散見できますが
一応は俘虜としての扱いだったようですね
 
でひょんなことから彼がボクサーだったことが知れて
ドイツ兵たちの慰み娯楽としてリングに上がることになり、勝利をおさめることで
今まで十分に与えられてなかった食事に不自由しなくなり、かつ労働も馬小屋担当で馬小屋に居住することになる
まぁ芸は身を助けるっていうか彼を慕うポーランドの少年とか他の捕虜兵たちにもおこぼれが・・・
まぁ戦時ですからこう言った娯楽としてさらに賭けの対象ととしてごっつい奴とか多少腕力と喧嘩に強い奴が彼と当たるんですが
映画的にも彼の動体視力の良さを前面に出してきてました
74歳で天寿を全うされたタデウシュ・ピトロシュコスキですから、それなりの伝記が残っていたりしてもするからそこいらは真実なんでしょうが
彼が可愛がってた少年の死とか、その少年が想いを寄せていた看護師の少女の銃殺とか
所長の息子のチフス死とか
多少のフィクションを混ぜて作られてるとは思いますが
 
自分の特技で逆境を生き抜いてきた男のアウシュヴィッツでの三年間を描いた作品っていうか
映画としてはよく出来た作品となってる
そういや、2、3日前に見たタイリース・ギブソンの「ワイルド・ミッション」っていう刑務所に減刑を餌に刑務所に潜入捜査のために入れらる映画も
ダンジョンっていう殴り合いのゲームを所長が楽しむ作品だったなぁ
刑務所とか収容所って看守側が囚人を戦わせて楽しむっていうのは伝統的にあるんでしょうかねぇ西洋の人種には?
まぁこちらは実はでしたが、
こういった作品をミニシアターながらも劇場にかける日本の興行界もまだまだ捨てたもんではないようですね。
 
2020年製作、ポーランド映画
マチェイ・バルチェフスキ脚本・監督作品
出演:ピョートル・グウォヴァツキ、グジェゴシュ・マウェツキ、マルチン・ボサック、ピョートル・ヴィトコフスキ、ヤン・シドウォフスキ
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする