新しい兼題に挑戦してみました。
題は「母」です。
あるようでないのが、母の記憶ですね。
優しい母とか母の味とか色々切り口はあると思いますが、どうしましょう。
私の母は料理が下手で、というか習ったことがなくて全て自己流。
お正月の数の子料理で、白い筋が苦いのを知らなかったのです。
なので我が家の数の子料理はなぜか苦くて、評判がもう一つ。
私が嫁を貰って初めてのお正月の時に、おせち料理の数の子が苦くないと言って、嫁に聞いていました。
そんなわけで、料理は所謂手抜き料理でした。
そんな母にたいして一句と言われても。
即席の味噌汁母の味がする 季語無しです。
そんなときふと思い出しのが、最初の盂蘭盆の時です。
母の本棚から歳時記を見つけました。
「ええ、母さんが歳時記使っていたの」と思って中を見ると、真っ白でした。
一度も使った感じがしないものでした。
使ってみようと思ったけれどなのか、単なる飾りだったのかは分かりません。
そこで一句
白き菊母が歳時記尚白し
仏壇に白い菊を飾ったとき、母の歳時記に気づいて、めくってみると中は真っ白だったという感じです。
でも、これちょっと作りすぎかな。
と言うことですんなりそのまま詠むことにしました。
盂蘭盆会母が歳時記尚白し でどうでしょう。
ちなみに「母の歳時記」ではなく、「母が歳時記」としたのは驚き込めたかったからですよ。