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巡りゆく日々 サラ・ムーン写真展

2018年04月25日 | アート

シネスイッチで映画を見た後、すぐ近くのCHANEL NEXUS HALLで開催されている「D'un jour a l'autre 巡りゆく日々 サラ・ムーン写真展」を見に行きました。サラ・ムーンは大好きな写真家なので、楽しみにしていた展覧会です。

(本展には出品されていません)

私のサラ・ムーンとの出会いは1980年代。当時、サラがCacharelのAnais Anaisというフレグランスの広告を手掛けていて、そのクラシックでロマンティックな世界にひと目で惹かれ、たちまちお気に入りの写真家となりました。

その頃、(今は閉店して無い)プランタン銀座のギャラリーでサラの写真展があり、足を運んだことも懐かしい思い出です。プランタンは閉店する頃はふつうのファッションビルになってしまいましたが、80年代はフランス文化の発信基地のような役割を担っていたと記憶しています。

私は仕事でアメリカと関わり合うようになる前は、どちらかというとフランス志向が強かったので、当時のプランタンや東急文化村が運んでくる”パリの香り”が大好きでした。

サラ・ムーンといえばシャルル・ペローの「赤ずきん」の写真絵本にも衝撃を受けました。石畳の道、大きな車、忍び寄る男の影。サラが写真でつづる物語は、いわゆる”子どもの童話”ではありません。ミステリアスでイマジネーションを刺激し、どきどきしながら引き込まれたことを思い出します。

今も現役で写真や映像の世界で活躍しているサラ。近年はコスメティックのNARSのコレクションを手掛けたとのことですが、私は何も知らずにNARSのコスメを手に取ったことに(記事はコチラ)あとから不思議な巡り合わせを感じました。

  

そんなわけで出向いたサラ・ムーン展。本展は、サラ・ムーン自身が構成を手掛け、日本初公開の作品を中心に100点が展示されています。動物や風景の写真など幅広くありますが、私が惹かれるのはやはり女性を撮ったファッション写真です。

真っ白な展示空間は、サラによるリクエストだそうです。移ろいやすく不確かな、一瞬を切り取った作品の数々は、夢の中の風景のようでもあり、古い記憶が呼び覚まされる懐かしくも不思議な体験でした。

  

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