特上カルビの記のみ気のまま

韓国語教育を韓国の大学院で専攻した30代日本人男性が、韓国ソウルでの試行錯誤の日々を綴りました.

ユキアシ,アマアシ,シノビアシ

2008-01-12 21:06:42 | カンコクゴ試行錯誤
 曇りのち雨.最低気温4.2度.最高気温10.8度.今にも雪に変わりそうです.足もとから寒さがしんしんと伝わってきます.

 まずは,簡単に韓国語の単語を復習しておきましょう.

 韓国語では雪を「눈(ヌン)」と言います.顔にある目も「눈(ヌン)」と言いますが,雪は降っても目が空から降ってくることは無いですし,目をつぶっても雪をつぶることはないので,支障はありません.
 また,足(足首から先の部分)のことを「발(パル)」と言います.ちなみに足首から上の部分の足は「다리(タリ)」と言います.
 そして最後に「날리다(ナルリダ)」ですが,(風に)翻(ひるがえ)る,ひらめく,舞う,といった意味があります(※날리다(ナルリダ)には他の意味もありますが,今日のブログの内容とは関係がないので省略します).

 さて,ここからが本題です.「雪が激しく舞って(降って)いる.」という意味の韓国語「눈발 날리고 있다(ヌンパル ナルリゴ イッタ)」の「눈발(ヌンパル)」を「雪脚(ゆきあし)」だとつい最近まで思い込んでいました.

 なぜなら「빗발(ピッパル)」が「雨脚(あまあし)」 だからです.もちろん日本語には「雨脚(あまあし)」はあっても「雪脚(ゆきあし)」というのはありません.でも韓国語にはあって,「雪の降る具合」を意味しているのだと勝手に思い込み,信じて疑いませんでした.
 
 雪が降る季節になれば,お隣の国の天気予報に頻繁に出てくる「눈발이 날리고 있습니다.(ヌンパリ ナルリゴ イッスムニダ)」というフレーズ.

 韓日辞書を開くと「-발(パル)」は名詞に付く接尾辞でまっすぐ伸びる筋や,伸び進む勢いを表すとあり,用例として「햇발(ヘッパル=陽射し)」,「빗발(ピッパル=雨脚)」,「눈발(ヌンパル=降りしきる雪)」がそれぞれ挙げられています.

 まぁ,「눈발(ヌンパル=降りしきる雪)」を「雪脚(ゆきあし)」と解釈して「눈발이 날리고 있습니다.(ヌンパリ ナルリゴ イッスムニダ)」を「“雪脚”が激しいです=雪が激しく降って(舞って)います.」という日本語訳が可能なので,文法的解釈は間違ってはいても,翻訳する上では大きな問題にならないと思います.しかし,韓国語教育を専攻した者としてはやはり失格.勉強不足,知識不足を痛感し何とも恥ずかしい限りです.韓国語に限らず,他にも自分勝手な思い込みをしていることって多いのだろうなと思います

 思い込みと言えば,小学生の頃「大正デモクラシー」を「灯台下(もと)暗し」のような慣用句だと思っていました