10時と3時のいっぷく

零細建築設計事務所の日常とその周辺を、コーヒータイムに綴ります。

さよなら甲府市庁舎

2010年04月29日 | 建築ウォッチング

建て替えのため取壊される甲府市役所の庁舎の閉庁式とお別れの会があり、行って来ました。午前10時からの閉庁式には出られませんでしたが、12時まで内部を自由に見学できました。1階のロビーではコンサートが開かれていました。

本庁舎(1号館)は、昭和35年に内藤多仲(現・南アルプス市出身)の設計指導で日建設計工務(現・日建設計)の実施設計により建設されました。当時の鷹野啓次郎市長の「定礎の辞」の一部を引用しますと、
『即ち、斯界の権威早稲田大学教授内藤多仲博士に設計を委嘱し、総工費2億3千万円、これが財源は起債及び水源涵養林より生ずる果実及び不用地の売却等を充当し、市民の負担、一般経費への直接影響を避けて、地下1階、地上5階、塔屋2階、別棟に市議会議場を配して、延面積1万865平方米、美観と機能とを兼ね備えた近代的市庁舎を建設するはこびとなったのである。...』とあります。

小生も仕事柄、この本庁舎にはよく通いました。最近は建築確認も民間検査機関に出すようになりましたが、以前はお役所だけでしたから、5階の建築指導課にはよく足を運び、担当者と建築基準法の解釈について丁々発止のやり取りをしたものです。見納めに5階に行くと、廊下には引っ越しの準備のために段ボール箱に詰められた書類が山のように積まれていました。中に入ると、顔見知りの職員が2〜3人仕事をしていて、あいさつを交わしました。

帰りがけに、よく使ったトイレに入り、最後のオシッコをしてきました(笑)。

新庁舎の模型や完成予想図も飾られていましたが、市民から愛されるような建物になってほしいものです。



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