10時と3時のいっぷく

零細建築設計事務所の日常とその周辺を、コーヒータイムに綴ります。

研修旅行その3

2005年10月14日 | デザインウォッチング
最終日は帰るだけですが、せっかくここまで来たのですから、有名な観光地に寄って行かない手はありません。それで、柳川の川下りを楽しんだ後、太宰府天満宮へ寄りました。さだまさしの「飛梅」に出てくる“心字池”や“三つの赤い橋”を実際に見て、なるほどここが「飛梅」の舞台かと納得しました。その境内の入口に写真のような電話ボックスがありました。

朱の扉枠も天満宮の色に合わせたのでしょう。思わずニヤリとしました。(ついでに郵便ポストも統一してくれれば最高でしたが、民営化しないとだめなんでしょうか)
ニヤリとしたと言えば、初日の日田豆田町をヒタヒタと歩いていて、横断歩道の前の鋪道にこんなデザインを見つけました。靴ではなく下駄の鼻緒というのがいいですね。(鼻緒の前に“とまって”と書かれています)

研修旅行その2-熊本・黒川温泉

2005年10月13日 | 研修・自己啓発
二日目の10日は大分から熊本へ。目的地は、今一番人気の「黒川温泉」です。万が一温泉旅館の設計依頼があった時の事を考えて(^_^)、当事務所でも設計可能なこじんまりとした規模の宿へ泊まる事にしました。
途中ここまで来たのですから、阿蘇山に寄ることにしました。あいにく朝から中岳の噴煙が多く、ロープウェイでの山頂乗入れは禁止になっているとのこと。仕方なく草千里と火山博物館を見学することにしました。
さて、黒川温泉ですが、秘湯として近年人気が高く、TVや雑誌でよく紹介されています。今回泊まったのは温泉街からさらに奥に入った(大型観光バスも入れない)木造2階建ての離れ宿です。絶景を目前にしている訳でもなく、山村育ちの私にとっては、見なれた風景の中に立地しています。しかし一歩この敷地に入ると、何とも言えない安らぎを感じます。従業員のもてなし、家具調度品、料理、そして建築。どれをとっても満足できるものでした。ただ平成元年に建築されたという建物の内部は、木部が意図的に古色処理されていましたが、これは素人(一般の客)には感じないかもしれませんが、設計を生業としている者にとっては邪道というと言い過ぎですが、少しの違和感を憶えました。自然の素材はわざわざ手を掛けなくても、時間の経過とともに古びて行きます。なるべく自然のままのほうが良い、というのが私の考えです。

そんなことを感じながら、今日も渓流沿いの露天風呂に入り地ビールを頂きながら美味しい料理に舌鼓を打ちました。

研修旅行その1-日田・湯布院

2005年10月12日 | 研修・自己啓発
10/9から11日、当事務所の“研修旅行”で九州方面に行って来ました。
一日目は大分地方へ。まず、日田市豆田町の“伝統的建造物群保存地区”の町並みを見学。日田は杉の美林で知られていますが、幕末は天領として西国筋郡代(代官)の本拠地として九州諸藩に睨みを利かせた歴史ある町です。豆田町は工夫を凝らした意匠の土蔵づくりが残る地区です。
 
日田を後にして、宿泊地の湯布院へ。連休と重なったので、湯布院へ入る手前で道路は大渋滞、さすが今や人気ナンバーワンを競い合う温泉地です。予定より1時間半ほど遅れて町に入りました。湯布院は、その町起こしの過程がTVでも紹介されましたが、こんなに観光客相手の店が多いとは驚きました。ちょっとがっかりした面もあります。磯崎新さん設計の「由布院駅」を見学。駅を降りると正面に、この町のシンボル由布岳が見えて、磯崎さんもこのロケーションを意識した設計をしたことが解ります。夜は露天風呂に入り、地ビールを頂いて疲れを癒しました。
蛇足ですが、“ゆふいん”は漢字で書くと“湯布院”と“由布院”の二つあります。住所の表示は“大分県由布市湯布院町”で、温泉や駅の名前は“由布院”です。過去の市町村合併の産物のようです。