4月4日から、汐留ミュージアム(シオサイト)で開かれている「ヴォーリズ展」に行きました。丁度YMCAの関係の会議が午後からあるので、午前中こちらに行った訳です。今日が最終日ということで、ギリギリでした。汐留ミュージアムはパナソニック電工(旧松下電工)のビルの4階にあります。企業がこういう文化的施設を持って、様々な企画をしてくれることは、大変良い事だと思います。
さて、ヴォ-リズ(ウィリアム・メレル・ヴォーリズ=1880~1964)については、すでに多くの皆さんがその名前は知っていると思います。建築家として知らなくても“メンソレータム”を日本に普及させた実業家としても知られています。日本全国のYMCAやミッション系学校、教会、住宅等、実に多くの建築を設計しています。今回の展覧会は、ヴォ-リズの建築の魅力を、その人となりと合わせて紹介したものです。
ヴォ-リズは日本人女性と結婚し、その後帰化するのですが、新年に書き初めをしていたそうです。経営者としての標語を記すのですが、表題の「祈りつつ、前進」もその一つで、決して、“今年の売り上げ目標は”といったようなことは一切書かなかったそうです。当事務所も、倒産しないように(笑)「祈りつつ、前進」できれば良いと思います。
ヴォ-リズ建築は、山梨県内には残念ながら残っていません。ただ、1924年に山梨英和学院を、1917年に「甲府YMCA会館」を設計したと、ある文献にはあります。山梨英和学院については戦災で焼失したことが判明していますが、「甲府YMCA会館」については、不詳です。