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スーパーアレパチ(太陽電子、アレパチ)

2012-10-16 16:42:16 | アレパチ、電役、普通機

1992年(平成4年)に太陽電子(現・タイヨーエレック)から登場したアレパチ

「スーパーアレパチ」

新宿・歌舞伎町の「N」チェーンで、北電子の3号機「アポロン」(5連Ver)を追っていた頃、初めて本機に遭遇した記憶アリ。

その後も、都内・神奈川のホールで、ちょくちょくお目にかかった(横浜・青葉台「ラッキー」での設置情報もアリ)。

ただ、太陽電子のお膝元・名古屋などに比べると、その後の設置はイマイチ伸びなかった。


(登場の背景)

太陽電子と言えば、昭和~平成初期は、アレンジフィーバー機や、一発台型の低確率アレパチに特化していた(当時の代表機種…「ワイワイワイ」「タックル」「パラダイス」「クラッシュ」「サンビート」「ロックアップ」「メカコング3」など)。

しかし、1991年の新要件時代に入ると、「ウルトラセブン」「ファジーセブン」などのデジパチを登場させる。続く92年には、「ファンタジーセブン」や「ファンタジーSS」等の連チャンデジパチを送り出した。

そんな中、1991年末に藤商事から出た連チャンアレパチ「アレキング」が、前兆目「3」(小当り)からの連チャン開始という香ばしいゲーム性により、多くのファンに支持される。老舗アレパチメーカーの太陽電子としては、黙って藤商事の独走を許す訳にはいかなかった。

そうした経緯で登場した「スーパーアレパチ」は、明らかに先行機のアレキングを意識したゲーム性に仕上がっていた。派手な連チャン性もまた然りである。

古くは「ラスカルキング」等でお馴染み、当時の太陽電子の顔ともいえる役物「ラスカル」。

アレパチ最大の特徴でもある、16個の下段・入球ポケット。本機も、このポケットの連続ナンバー点灯(9番~16番)で出玉を稼ぐ(1ラウンド⇒最大160発)。


 (ゲーム性について)

(1)天、天下、または左肩の「GO」チャッカー(計3か所)通過で、役物のハネ(ラスカルの耳)が開く。

(2)ハネに拾われた玉が、役物センターVゾーンに入賞すると、デジタル(0~9)が回転する。

(3)デジタルに「7」が出れば大当り(14R)。「3」は中当り(2R)、その他は小当り(1R)。

(4)いずれの当りも、その後右打ちに切り替える。右肩「OPEN」チャッカー通過で、その下の電チューが開く。電チュー入賞⇒ポケットの連続ナンバー点灯で、最大160発が払い出される。

★電チュー開放時間…大当り時:5.0秒、中当り&小当り時:0.3秒

★出玉…大当り時:2000発、中当り時:0~280発、小当り時…0~140発

★アレパチはワンセット16発でリセットされる為、毎ラウンド出玉があるとは限らない。特に、電チュー開放時間の短い中・小当りでは、出玉獲得が難しい。

(5)大当り時のBGMは、スコット・ジョプリンの「ジ・エンターテイナー」⇒後に「ミサイル7-7-6D」(大同)でも採用。


 (連チャン性について)

本機の大きな特徴が、優れた連チャン性である。アレキングを意識していた事は明らかだが、プログラム的には異なる。

アレキングの場合、「内部状態」(モード)の切り替えによって、独特の連チャンとハマリを作り出していた(モードにより、同じタイミングでも全く異なる乱数を拾う)。したがって、連チャン中にハズレ目が出ても、モードさえ維持されれば、連チャンが継続(復活)する可能性があった。

一方、スーパーアレパチでは、出目の決定に際して「前回出目」が参照される。つまり、出目に一定の移行性を持たせる事により、連チャンを発生させていたのだ。「7」が連チャンするか否かは、すべて前回の出目次第で、当然「ハズレ出目から復活」という概念もない。

           ★★スーパーアレパチの出目出現率★★

 

前回出目                    次回出目

  「7」           「7」=60.4%、「3」=20.4%、その他=19.2%

  「3」           「7」=11.2%、「3」=31.2%、その他=57.6%

「4」「5」「6」「8」「9」   「7」=2.00%、「3」=2.00%、その他=96.0%

「0」「1」「2」        「7」=1.00%、「3」=11.0%、その他=88.0%

 

「3」が出た場合、次回「7」が出る確率は約11%。アレキング同様、「3」は大当り&連チャン突入のチャンス(リーチ目)となる。また、再び「3」が出る確率も約3割と高い。

そして、ひとたび「7」が出れば、再度「7」が来る確率は約6割である。アレキングに引けを取らない爆発力は、このループ率の高さにあった。但し、連チャン中に「3」が出ると、次回通常出目の確率が約6割もあり、連チャン終了のピンチとなる。

その他の出目については、「0」「1」「2」の何れかが出ると、次回「3」が出る確率が11%ある。これらの出目は、いわば「中当りのリーチ目」として、ハイエナの対象となった。

また、「3」「7」を経由せず、通常目からいきなり「7」が出る事も、僅かながらある(1~2%)。

なお、パチスロでバケから連チャンが始まる裏モノを、やはり「3」がリーチ目のヒット機種「ダイナマイト」(大一)にちなんで、「ダイナマイトVer」と呼ぶ事が多い。しかし、実際には、アレキングやスーパーアレパチの方が先輩格で、ダイナマイトは後発機である。


(左肩チャッカーの特性について)

スーパーアレパチは、上記の通り、れっきとした「爆裂連チャン機」である。

しかし、左肩「GO」チャッカー通過後の1回転に限り、デジタルの各出目は均等に1/10で出現する。

肩チャッカー経由でデジタルを回せば、大当り「7」も中当り「3」も、確率は1/10となる訳だ。

導入当初から、「なぜ、本機にはGOチャッカーが3カ所もあるのか?」という疑問が出ていたが、真相はこういう事であった。

したがって、左肩チャッカーをアケているホール(台)では、「7」が出現し易い代わりに、連チャン率も10%と穏やかだった。

この場合、ストロークを使い分けて、まず肩チャッカーで「3」「7」の初当りを出してから、天下のチャッカーでデジタルを回して連チャンさせる、という打法も考案された。

しかし、現実的には、そのような効果が見込める釘調整は少なく、実際は「大当り確率1/10」のノーマルアレパチを打っているに等しかった。

それでも、肩チャッカーが狙えるホールでは、安定して大当りの「7」を出す事が出来た。通常の「7」出現率(初当り)は約1/50とされていたから、1/10は明らかに甘い数値である。

当時、多くの店が肩チャッカーの釘をガッツリ締めていたのは、こうした理由による。

逆に、釘調整ミスを犯したホールでは、短期間で大量にプロやセミプロに抜かれる事態となった。万が一、ストロークの使い分けが出来たりしたら、もはや「お祭り状態」である。

ただ、連チャン中に肩チャッカーへ玉が入ると、3,7以外の目が出る確率が8割もある。中途半端に肩チャッカーの釘が開いていると、思わぬところで連チャンがストップした。


(小当り&中当り獲得攻略法)

スーパーアレパチは、文字通り「アレパチ」であり、ワンセット16発でリセットが掛かる。

しかも、小当り、中当り時の電チュー開放時間は、0.3秒と短い。その為、発射残り個数が2,3個などの少ない状態で当りを引くと、出玉を獲得できない事が多かった。

そこで編み出されたのが、「発射残り個数を回復させる方法」である。手順は以下の通り。

 

小当り、中当りが出たら、即ハンドルから手を放す。次に、ハンドルの金属アース部分に触れず、プラスチックの回転部(耳)のみを目一杯ひねる。この動作を3回ほど繰り返したら、今度はハンドルを握り直して、レール上で「玉突き」が起こるように弱め打ちする。

すると、玉突きの度に発射カウント数が下がっていき、再び16発フルに打ち出せる状態になる。そこから右打ちに切り替え、電チューに玉を入れて出玉獲得を目指す。

それでも出玉が獲得できない時は、14発ほど打った時点で打ち出しを止め、再び上記の攻略手順を用いれば良い。

 

この方法は、「パチンコ攻略マガジン」1992年9月号に「ものども食いつけ!ガッチリはめまくり!小役抜き攻略法」として掲載された。

手順はそれ程難しくなく、しかも通常時の玉持ちが飛躍的にアップした。また、この手順は大当り時にも応用可能で、確実にMAX2000発を取る事が出来た。但し、ハンドルのカウントセンサーをカットするなど、ホール側の対策も非常に早かった。

 

★スーパーアレパチを長期間置き続けた「みなし機」設置店

岩手・岩手郡「ユニオン沼宮内」(現存)