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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

スーパードームA(三星、デジパチ)※再掲

2016-04-30 09:47:15 | 現金機デジパチ



1993年(平成5年)に三星(現・SANSEI R&D)から登場した
現金機デジパチ「スーパードームA」


以前にも紹介した機種だが、今回は、内部仕様や攻略ネタについて、
過去記事よりも少々突っ込んだ内容にした。興味ある方は、御一読を。


(三星スーパードームA、過去記事)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/cf5dc24a5be5af0406043c14833f4e94




★野球がモチーフ

★ドットデジパチ

★数珠つなぎ連チャン機
(芋づる連チャン機、玉突き連チャン機、セミダブル機、
ペア連チャン機など、呼び方は攻略誌毎に様々だった)

★賞球…7&15

★最高16ラウンド継続

★出玉…約2400個

★大当り図柄…15図柄
「3、ボール、7、洋、中、巨、広、ヤ、神、西、ダ、日、オ、近、ロ」

・(当時)実在するプロ野球12球団の頭文字を、デジタル図柄に採用。
・但し、「洋」=大洋ホエールズは、本機が登場する直前の93年4月に
「横浜ベイスターズ」と改称した為、「実在しない球団名」が図柄になっていた。
保通協に持ち込んだ時は「大洋」名義で、改称後に検定通過したから。

★デジタル停止順…左⇒右⇒中

★リーチ…左右テンパイ後、中デジが速めにスクロール。大当り2コマ手前から
スローに切り替わる。最大5周目まで伸びるが、SPアクション等への発展は無し。


★大当り確率、当否の判定法について

「通常、天国、地獄」と、確率の異なる3つのモードが存在
⇒当時、流行りの「モード移行方式」を採用

(a)通常モード…「0~234」のカウンター235コマのうち、「2」が大当り。
よって、通常モードの大当り確率は1/235



(b)天国モード…「0~14」のカウンター15コマのうち、「2」が大当り。
よって、天国モードの大当り確率は1/15



(c)地獄モード…A、B、C3つのカウンターを使用。いずれも「0~14」の計15コマ。
「A、B、Cの合計が2」なら大当り。「合計2」となるケースは6通りあるから(下図参照)、
大当り確率は、6/15×15×15=6/3375=1/562.5






★モード移行について

(1)朝イチ(電源ON直後)は、「通常モード」からスタート。大ハマリの危険が少なく、
朝イチ台は狙い目となった。なお、開直出目は「7・洋・中」。

(2)モード移行契機は「大当り」のみ。通常時のモード移行は無い。
いったん固定されたモードは、次回大当りまで変わらない。

(3)大当り中は、3つのモードをランダムに何度も移行した後、
16ラウンドのアタッカーが閉じた瞬間に、最終的なモードが決まる。
つまり、最終Rのアタッカーの閉じるタイミングが肝要。



★有名な「天国モード狙い撃ち攻略」について

上記のように、モード移行契機は大当りのみで、
最終16Rのアタッカーが閉じたタイミングで決まる。

しかも、どのモードに入ったかを、打ち手は目視で確認できた。

具体的には、デジタル上部、横に8個並んだ「赤ランプ」の位置で判別。



デジタル上には、横一列に並んだ8つのランプが計3段あるが、
モード判別は、一番上の赤いランプ(四角で囲んだ部分)で行う。
(なお、体感器を使った場合、緑ランプでも判別可⇒後述)

赤ランプは、大当り中、様々なパターンで点滅するが、
各ラウンドのアタッカー開放中は、規則的な動きを見せた。

即ち、以下のパターンA~Dを、アタッカー開放から閉鎖まで繰り返す。
(ラウンド間は全灯パターンに切り替わる)


パターンA(両サイドが点灯)


パターンB(カド2が点灯)


パターンC(カド3が点灯)


パターンD(内側2個が点灯)



各ラウンドのアタッカー開放中、赤ランプはA⇒B⇒C⇒D⇒A⇒B・・・の順で動く。
左右2つのランプが、両端から中央に向って、規則的に移動を繰り返す訳だ。

但し、各ラウンド開始時、赤ランプのスタート位置は、一定とはならない。
アタッカーが開くタイミングで変わるから、Aからスタートしたり、Dから始まったりする。

「A⇒D」の周期は、約0.9001秒。つまり、ランプは約「0.225秒」刻みで移動。

割と早めの動きだが、目で追えない事はない。これが、体感器等の道具を
使わずに、天国モード突入を狙える要因であった。


大当り後の内部モードは、最終16ラウンドでアタッカーが閉じた瞬間、
赤ランプがA~D何れの位置だったか
によって決まる。

Aなら通常M(1/235)、Bなら地獄M(1/562.5)、CかDなら天国M(1/15)。

アタッカー開放中、赤ランプの移動速度は一定なので、適当に打った場合も、
天国突入率は2/4=1/2、通常Mと地獄Mの突入率は、共に1/4となるから、
大当り毎に、「天国⇒1/2、通常⇒1/4、地獄⇒1/4」でモードを振り分ける。

以上が、本機の「基本スペック」となる。天国モードのループ率は「1/2」と高く、
ヒキが良ければ、一撃の連チャンで、足下に箱を積み上げる事も可能だった。
但し、地獄モードは大ハマリの危険アリ(綱取物語ほどではないが…)





さらに、あるラウンド開始時の赤ランプの位置を見切り、残りの全ラウンドを
「アタッカーフルオープン」(9カウントで止め打ち)させれば、最終16ラウンドで
アタッカーが閉じる瞬間のランプの位置を、ほぼ確実に予測できた。

(フルオープン時のアタッカー開放時間が約29秒と一定で、赤ランプの移行速度も
A⇒Dの周期が約0,9秒と一定だったから、計算すれば予測が成り立った)

別に、1ラウンド目から判別する必要はなく、11ラウンド辺りからチェックして、
16ラウンドまでに、ラウンド開始時のランプ位置を1度でも把握できればOK。


具体的には、ラウンドが始まった瞬間、赤ランプの位置が以下の各パターンなら、
残り全ラウンドのアタッカーフルオープンを条件に、天国モード突入が確定する。


ラウンド  R開始時の赤ランプ位置(パターンA~D)
11R               D
12R              AorB
13R               C
14R              DorA
15R               B
16R              CorD


11ラウンド以降は、ラウンド開始時の赤ランプの位置を、必ず目視で確認。
それが上記対応表に当てはまれば、残るラウンドはアタッカーフルオープン。
最終16Rもフルオープンさせれば、アタッカーが閉じる瞬間、赤ランプは必ず
CかDの位置に来ているので、大当り後は天国モードからスタートする訳だ。

あとは、大当りの度に上記の手順を踏めば、「永久連チャン」まで狙えた。
(但し、微妙なタイミングのズレで、ランプの位置(モード)を読み違える事もアリ)



だが、こうした単純かつ強力な攻略法に、ホール側が何の対応をしない訳も無く、
導入店の大半は、赤ランプに目隠しシールを貼るなどの対策を講じた。

それゆえ、攻略誌で手順を知ったファンの多くは、実際にホールで「ランプ攻略」の
恩恵に受ける機会はほとんど無かった(一足先に動いた攻略プロや、セミプロは別)。

しかし、攻略の「肝」だった赤ランプを隠された場合でも、天下の「飾りランプ」で、
見えない赤ランプの動きを把握する「返し技」が存在。


天下(保留ランプ上)にあるオレンジ色の横長な飾りランプは、
アタッカー開放中、「左(A)点灯⇒右(B)点灯⇒消灯」を規則的に繰り返す。

さらに都合よい事に、「A点灯⇒赤ランプA」「B点灯⇒赤ランプB」
「消灯⇒赤ランプCorD」という具合に双方が「同調」していたので、
飾りランプの点滅から、赤ランプの動きを「ほぼ」把握できたのだ。

「ほぼ」というのは、飾りランプ消灯時、赤ランプが「CかDか」までは
判別できない欠点があったから。

それでも、「パターンA」「パターンB」「パターンCorD」の別を飾りランプで
掴めば、対応表の「12R、15R、16R」については、判別が可能だった。


当然、飾りランプを断線したり、シールで隠すなどしてホールも対応したが、
さらに、「体感器」で攻略するネタも存在。緑ランプの点滅が見える台で、
緑ランプと赤ランプの「同調ポイント」を把握して、赤ランプの移行パターンを、
「0.9001秒、4拍刻み」の体感器のリズムで掴む…というものだった。

但し、体感器の使用はホールで「ご法度」だったから(今とは違って、
「違法」のお墨付きがあった訳ではないが)、店にバレれば即アウト。
大きなリスクを伴うネタだった事は、今さら説明するまでも無い。


このように、本機の天国モード狙い攻略を巡っては、ホール側と攻略プロ、
セミプロの駆け引きが、まさに「いたちごっこ」の様相を呈した。まぁ、
普通に打っても、十分に面白い台だったが。