まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

オリオン(大一、3回権利物)

2012-10-01 00:22:19 | 権利モノ

1993年(平成5年)に大一から登場した3回権利物「オリオン」

回転盤を使ったポスト一発台として、各所で根強い人気があった名機(賞球6&13)。

「オリオン」の名の如く、盤面には街の夜空に輝く星座群が描かれている。


 

★当時の主な実戦店…新宿・歌舞伎町「ジャックポット」(旧・日拓II)。喜多方ラーメン「坂内」の向かい(=当時。現在「坂内」は隣に移転)。現・「エスパス西武新宿駅前店」。

ここは「日拓II」時代から等価交換がウリで、レシートがパンチ穴テープの頃に、デジパチ「ドリームX」(奥村)を連日打っていた。新要件初期には、「アメリカンドリームP1」(豊丸)、「バレリーナ」(平和)、「フルーツパンチ」(大一)といった権利物や電役を打った。5連チャンでお馴染みの3号機「アポロン」の挙動を徹底的に学んだのも、この店の地下フロアである。

1993年当時の「ジャックポット」入口。花輪や垂幕、ポスターが目立つ。ポスターをよく見ると、「新台入替11.19. 10時OPEN」と開店日時が書かれている。

また、ポスターには「デジパチ甲子園」「連チャン機」の文字もうっすら見える。「デジパチ甲子園」は豊丸から1993年に出た現金機だが、実はノーマル機。ただ、大当り確率が1/205と高く、自力連チャンもたまに発生した。時代は連チャン機全盛期、ハナから「ノーマル機です」などと書いたら、たとえ新台でも客へのアピール度は弱い。スペック不明の新台時期だからこそ、許された宣伝だろう。

当時、この自動ドアを入ると階段が二つあり、左に地下フロアへの階段、正面に中2階へ上がる小階段があった。権利物のオリオンは、中2階に設置されていた事を覚えている。隣のシマにはニューギンの連チャン3回権利物「キューティーバニー」も並んでいて、こちらも大のお気に入りだった。

「2.2~2.5円交換」が主流の時代、等価店の釘はそれなりに厳しかった。しかし、一発当れば6000発以上=約24000円が約束された訳で、この店のオリオンは(もちろん、キューティーバニーも)、短時間での逆転に打ってつけであった。


★オリオンのゲーム性について

初めて打つ人は、必ずといってよいほど、本機の複雑なゲーム性に戸惑う(私もそうだった)。店員や三角プレート、貼り紙などによる説明の類は、大いに重宝した。

 

(STEP1)

天横から中央ヤクモノに玉を入賞させる。

 

(STEP2)

ヤクモノは2段構造で、玉は上段クルーンを回り、下段の回転盤へ落下。ヤクモノに玉がある間は、シマじゅうに響く程の派手な効果音が鳴り続ける。

※「ヤクモノに入ると効果音が鳴る」演出は、当時の大一の一発台や権利物(一般電役)の特徴だった。「ファミリー」(一発台)や「アニバーサリー1」(一般電役)では、クルーンに入るとドイツ民謡「かわいいオーガスチン」が、「アメリカンドリームP1/P2」で(一般電役)では、ヤクモノ入賞の度に「チキチキバンバン」が、それぞれ流れていた事をご記憶だろうか。

 

(STEP3)

回転盤には8つの穴があり、黄色く縁どられた当り穴に入ると、第1段階クリアとなる。

 

(STEP4)

当り穴入賞でヤクモノ下の3ケタデジタルが回転、盤面左下の2回開きチューリップが開放。

(小さな7セグ…0~9の数字とA、H、Jなどアルファベット5種、計15種類)

 

(盤面左の2回開きチューリップ…「START」=デジタル始動チャッカーを意味。2個入賞で閉じる。)

 

(STEP5)

台枠左下の「STOP」と書かれたストップボタンを押すと、3ケタデジタルが停止。

(昭和のデジパチでは当たり前の機能だが、新要件時代は珍しかった。)

※大一は、新要件初期の1991年にも「ラッキーセブン」という、ストップボタン付きデジパチを登場させている。また、旧要件機初の「ストップボタン非搭載」デジパチも、大一の「ニュービッグセブンP4」(1988年)で、大一は何かとストップボタンと縁が深い。

 

(STEP6)

ストップボタンを押して、デジタルが「000」(ハズレ)以外で停止すると、盤面右下の電動チューリップが開放。電チュー下のヤクモノVゾーン入賞で、晴れて権利発生となる。まれに、デジタルに「000」が出て、権利がフイになる事もある(「000」の内部出現率は把握していないが、単純計算では、1/15×1/15×1/15で「3375分の1」。今後、調査を続ける。)

 

(STEP7)

権利獲得後は右打ち。回転体入賞→アタッカー入賞を繰り返して、出玉を増やす。16ラウンド消化で、出玉は約2000発。

 

(STEP8)

1回目の権利が終わったら通常ストロークに戻し、2回開きチューリップに玉を一つ入れる。以下、デジタルスタート⇒ストップボタン⇒右サイドの電チュー入賞の流れで、2回目の権利を獲得する。

3回目の権利も、同様の手順で獲得する。計3回の権利消化で、出玉は約6000発。2、3回目の権利獲得が楽な上に、電チュー入賞時にも出玉を稼げるのが嬉しい。

 

…という具合である。 これだけの流れを初打ちで理解する事は、ほぼ不可能であった。

なお、当時の攻略誌の解説や店側の説明で、最初に2回開きチューリップが開放したら、そのまま玉を2個入れる(当然、チューリップは閉じる)と言う手順を教えるものも多かった。

この場合、デジタル回転中に保留ランプが2つ点灯する。1回目の権利発生後にストップボタンを押さずにいると、保留消化中のデジタルは5分間回り続けた後、自然停止する。よって、1回目又は2回目の権利を5分以内で消化した後、ストップボタンで次の権利を取れば問題はない。

但し、1回目の権利が終わり、のんびりジュースを買ったり、トイレに行ったりすると(そういう人はあまり見かけなかったが)、戻ってみたら権利を逃していた…という恐れも、なかった訳ではない。また、権利消化中に玉詰まり等のトラブルが起こる事もある。保証付きの店なら問題ないが、そうでない場合は大きな損となる。

⇒確実に権利を取り切る&ダブルを狙う手順

(1)まず、通常時はヤクモノに入賞したら、必ず打ち出しを止める。当り穴に入賞したら、右打ちで打ち出しを再開。デジタルのストップボタンを押して、右下電チューに玉を入れる。

(2)1回目の権利が終わったら、通常打ちに戻す。この時、「単発打ち」を行い、確実に1個だけ2回開きチューリップに入れる。デジタルが回ったら右打ちに切り替え、ストップボタンでデジタルを止めて電チューに玉を入賞させる。

(3)2回目の権利終了後は、「連続打ち」で2回開きチューリップへの連続入賞=ダブルを狙う。(但し、ダブルOKの店のみ有効)


 

★都内でオリオンを長期設置した、「みなし機」設置店(一部)

神田「丸十」、錦糸町「銀星」、江東区大島「サークル」、上目黒「マツヤ」、昭島「サンプラザ」など