まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

フィーバービューティフルII(三共、デジパチ)

2013-12-31 20:15:56 | 現金機デジパチ

1994年(平成6年)にSANKYOから登場した現金機デジパチ「フィーバービューティフルII」

 

名機「FパワフルIII」(1992年)直系の後継機として登場。94年当時、現金機は連チャン規制の真っ只中で、本機も完全な「ノーマル機」である。その分、初当り確率は甘く、「遊べるデジパチ」だった。パワフルの特徴だった9分割デジタルではなく、通常の5ラインに変更された。

当時地元だった「パチンコL」(O線Y駅)でよく打った。この店は、’90年代前半の新要件時代、三共のデジパチやハネモノを多く導入し、「FキングII」「FクイーンII」「」「FパワフルIII」「FフェスティバルI」「FパワフルV」「FガールズI」などのデジパチは、全てL店が初打ち。本機も同店で初めて遭遇して以来、派手な連チャンはなかったが、何だか「癖になる」面白さがあってよく追いかけた。

「当り易い」というのも非常に大きく、好調時には数珠連チャンみたいな当り方もしてくれた。一方で回る台だからと粘って追うと、600回とか700回とかハマった末に資金が尽き、悔しい思いもした。まぁ、「甘い」とはいっても、結構ツンデレだった記憶がある。


 

★賞球…7&15

★大当り確率…1/200

・判定方式…三共お得意の2段階抽選一次抽選が1/20、二次抽選が1/10
⇒当初は連チャンを前提にプログラムを組み、規制に押されてノーマルに戻した可能性あり。
(連チャン機の「名残」と思われる箇所がプログラムに残ったノーマル機も、当時は多く存在)

★16ラウンド継続、出玉…約2400個

★大当りパターン…12種類×5ライン=全60通り

・絵柄は7、JAC、レモン、メロン、ベル、BAR、チェリー、星、スイカ、ブドウ、リンゴ、イチゴの12種類(ブランク絵柄もあり)

・「7とJAC」、「BARとベル」、「チェリーと星」は、左右デジタルともに「ダブル絵柄」となっている。必然的に、これらの図柄が左右でテンパイすれば、シングルラインでもダブルリーチになる(中デジは、すべて単独絵柄)。さらに、ダブル絵柄が対角テンパイしてWリーチになると、中デジタルが4面チャン待ちの「フォースリーチ」となる(業界初)。


(フォースリーチ…「7&JAC」と「ベル&BAR」の対角テンパイで完成。まぁ、普通に外れたが。)

 

★リーチパターン…ノーマルリーチとアメドリリーチ(ジリジリ系)の2種類。

・リーチ予告機能…リーチが掛かるだいぶ前(左デジタルが停止してすぐ)に液晶が青く光り、テンパイラインに赤い線が出て「リーチ」の声が掛かる。

・ノーマルの場合、そのままビタで当たる場合と、再始動で当るパターンがある。再始動は「一コマ進む」「1コマ戻る」「プラス一コマハズレから一周」の3種類。再始動すれば必ず当たる。

・アメドリは、ノーマル中に再度「リーチ」の声が掛かって発展。大当り図柄の手前でスローに切り替わるアクションを繰り返して、大当り図柄若しくは前後1~2コマで停止。

 

★ラッキーナンバーランプ

・盤面両サイドには、夢夢ちゃんの顔を模したLN用ランプがある。「1~0」の10種類があり、奇数が出易く、偶数が出にくくなっていた(因みに、FパワフルIIIのLNランプ「1~8」は、1/8づつの均等な振り分け率だった)。

※当方所持の資料によれば、本機のランプ振り分け率は、奇数⇒「1…15.5%、3…14.9%、5…13.7%、7…13.7%、9…15.2%」、偶数⇒「2…4.8%、4…4.2%、6…4.5%、8…7.1%、0…6.5%」とある。但し、これが実践上の数値か、解析上の数値かは未確認。一方で、単に奇数=各15%、偶数=各5%とする情報もある(今後も調査を継続)。

・また、意外と知られざる特徴として、ダブルリーチ若しくはフォースリーチから大当りすると、ラッキーナンバーは必ず奇数になるという、意図的な仕掛けもあった。

 

 


本機では、大人になったセクシーな夢夢ちゃんが登場。たった2年で随分と成長を…(笑)。声はパワフルIIIと同様、声優の「深雪さなえ」さんが担当した。

 

(C)NHK (C)SANKYO
こちらは、兄弟機「フィーバービューティフルI」の盤面。直営店のみ導入されたレア台。画像は、当時NHKで放映された「新電子立国~パチンコ~」のワンカット。大当り確率は1/200で本機と変わらなかった模様(同番組中のROM解析画面より推測)。

 

(C)日本テレビ

さて、「フィーバービューティフルII」というと、私は自分の勝負よりも、まず真っ先に松本明子のパチンコドラマ「グッドラック」(1996年)を思い出す。このドラマのメインロケ地、代々木「平和会館」(ドラマでは「飛鳥球殿」)には、中央メインシマ入口側に本機が6台設置されており、、ドラマでも数えきれない程多くの大当りシーンが登場した。

上の画像は、父親である飛鳥球殿・初代オーナーの光太郎(橋爪功)が急逝し、喪服姿で閉店後のホールに寂しくたたずむ娘の鈴子(りんこ、当時はパチンコ素人)。そこへ、ブッコミの竜(佐野史郎)が現れて、パチプロだった自分と光太郎との思い出を語り始める。「オヤジさん、釘をアタりながら(調整しながら)よく言ってた。『おもしれえのは、(玉が)どこに落ちるかじゃねえ。どうやって落ちてくかだ。』」。そして、さび付いた一発の玉を鈴子に手渡すと、静かに立ち去る。その玉を手に、亡き父への思いを強くする鈴子。台の上皿に玉をポンと入れて弾くと、その一発がヘソに入って大当りする。

実は、この時にフィーバーした台こそ、「フィーバービューティフルII」であった。そして、連鎖反応のように次々と店内の台が大当りしていき、床は下皿から溢れた銀玉で一杯になる。まるで、死んだ光太郎が、落ち込んだ自分を明るく励ますかのように…。今見ても、涙腺が緩むシーン。

 

※「グッドラック」放映当時の「平和会館」シマ見取図はコチラ
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/f238d7b779c88511464ae8e719ce2dab

 

(C)日本テレビ

こちらは最終話の一コマ。地上げで取り壊し寸前の飛鳥球殿に、足を踏み入れた鈴子。シマをみると、一発の玉が落ちている。拾い上げると、慣れ親しんだ「アスカ」の刻印が。もう、この店も終りなのか…落ち込む鈴子。すると、シマの向うから、釘を叩く「カンカン」という音が聞こえてくる。見ると、死んだはずの光太郎が釘調整をしている。鈴子は、それを不思議とも思わず、久々に父・光太郎と会話をかわす。大切な飛鳥球殿を守れなかった悔しさ、自分を助けてくれる祐二(原田龍二)と、最近うまくいっていない事…。

そんな鈴子を、温かい笑顔で励ます光太郎。一台の釘を調整し終えると、「鈴ちゃん、この台打ってみな。」とおもむろに勧める。言われるままに台に着く鈴子。その背後で光太郎は、「なあ、色々あったけどな…鈴ちゃん。面白れぇのはさ、どこへ落ちるじゃねぇ、どうやって落ちていくかなんだよ。ほら、打ってみ。」と鈴子に語りかける。そのまま、スーッとガラスに映っていた光太郎の顔が消えていく。

はっとして振り向いた鈴子、「お父さん?どこなの?お父さ-ん!」。辺りを見回すが、父の姿はどこにもない。再び悲しみにくれる鈴子。そこに現れたのが、ブッコミの竜だった。鈴子の打っている台を見て、「オヤジさんの釘だ!」と驚く。そして、「いいのか?このまま(お前が)落ちて消えても。こいつら(店の台)は、馴染みの客達に、別れの挨拶も出来ないのか?」と鈴子を叱咤する。翌日、竜の言葉に発奮した鈴子は、最後の最後まで常連たちに打って貰おうと、取り壊し工事が始まるギリギリまで店内を無料開放する。こちらも涙腺が…w。

 


 

※今回が、本年最終更新の記事となります。
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