・鬼子母神(きしもじん)
鬼子母神は古代インドのサンスクリット語で「ハーリテイー」といい、これを音写して訶利帝母(かりていも)とも呼ばれる。インドから移入した神で、その像は一面二手の天女像で、左手に赤子を抱き右手にはザクロの実を持っている。立像が多く、また数体の子どもの像に囲まれていることもある。経典の中で「子どもを抱く姿」と正式に記されているのは鬼子母神だけであり、現在でも広く信仰されている。
嵐山町の鬼子母神は広野に自然石型文字塔1基がある。「妙法鬼子母神」と刻まれており、1891年(明治24)の個人による造立である。「妙法」とはじめにあるように、日蓮宗で特に信仰されている。
※嵐山町博物誌調査報告第8集『嵐山町の石造物1』(嵐山町教育委員会発行、2003年3月)掲載の島﨑守男「嵐山町の石仏造立の背景」21頁
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