年代モノのピッケルを手に入れた。
同僚であるMさんの父上(故人)が昔使っていたものとのことで、実家を掃除していたら出てきて処置に困ったらしい。(そりゃそうだ... 普通の人は雪山行かないもんね...)
昨日現物を拝見し、頂戴してきた。と言ってもピッケルが必要な雪山登山経験は私にも無い。どうするっ?!
[Phot.1 モスボール状態のピッケル]
いただいた時の状態はまさに「モスボール状態」であり、防錆のためヘッドとシュピッツェは松脂とおぼしき樹脂で覆われていた。さらにシャフトとの結合部は綿布で丁寧に巻かれていた。使い込んだ道具を大切に保管したいという持ち主の想いが伝わってくる状態であった。
なお、シャフトには「TOP」銘のあるストラップとストラップ留めがネジ止めされており、私はすっかり日本の「TOP」製ピッケルだと思い込んでいた。
そのまま見ていても仕方ないので、樹脂と綿布を取り去り、新たに防錆を施すこととした。
[Phot.2 防錆樹脂と綿布除去&ストラップ洗浄後のピッケル]
いきなり実用品になっちまった!すぐにでも使える状態だ!
そして日本の「TOP」製だと思っていたのだが、銘をよく観ると...
[Phot.3 ん?Claudius Simond?]
なんと、フランスのシャモニで作られている「Simond」製じゃないですか!
さらによく観ると、カモシカ?のマークが刻印されている。調べると「シャモア」というらしい。
[Phot.4 Chamois No.2]
ググったら「シャモア2」の後期タイプらしいことが判明。1960年代~70年代初期に作られたようだ。私より先輩ですな。
すっかり日本製と思い込んでいた私にとって、これは意外な驚きであった。ちなみに1970年頃の価格で約1万円。大卒初任給で比較すると現在なら5万円といったところか。
「本格的に雪山登山する人以外には買えないものだなぁ~」と妙に納得しながら現代の防錆処理を施したいちけんなのでした。
さてと、これ八甲田に持って行っちゃう?使えない&使わないけど「持って行きたい!」と思わせる何かがこのピッケルにはある。
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