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「虚像の道化師 ガリレオ7」  東野圭吾

2013年08月31日 | 読書
「虚像の道化師 ガリレオ7」  東野圭吾    文藝春秋    

第1章 幻惑す まどわす
信仰宗教「クアイの会」で、幹部の中上正和が5階にある『浄めの間』の窓から転落死する。
中上に、裏切りの疑いがあり、教祖の連崎至光が浄化のために念を送った所、自ら窓から飛び出したと言う。
連崎は、自分の念が強過ぎたから死なせてしまったと、警察に自首して来る。
果たして、「触れずに人を転落死」させることは出来るのか。

第2章 心聴く きこえる
耳鳴りと幻聴があると悩んでいるOLの脇坂睦美。
部長の早見達郎が、マンションのベランダから飛び降りて死亡する。
草薙刑事は、病院で突然暴れ出した男、加山を取り押さえる。
加山は幻聴が聞こえていたらし。
早見と加山は、同じ『ペンマックス』と言う会社員だった。

第3章 偽装う よそおう
湯川と草薙は友人の結婚式の為に、山中のリゾートホテルに訪れる。
大雨で土砂崩れが起き、道路が通行止めになる。
近くの別荘で、殺人事件が起き草薙が駆り出される。
殺されたのは、作詞家桂木武久と妻の亜紀子。
武久はロッキングチェアに座ったまま散弾銃で撃たれ、亜紀子は絞殺されていた。
湯川は、草薙が撮って来た現場写真を見て、引っ掛かりを感じる。

第4章 演技る えんじる
小劇団『青狐』の演出家、駒井良介が劇団の稽古場で、ナイフで刺されて死亡する。
そのナイフは、芝居の小道具で用意したものだった。
犯人は劇団のことを良く知る人物と予想されたが、アリバイがない者はいなかった。







科学を使ったトリックが2編、偽装を見破る事件が2編。
いつの間にか、物理学者湯川准教授でなくてもいいような物語も多くなっている。
人情物は、本当は似合わないはずだったのに。
この4編は、テレビで先に見たこともあり、そのままという印象。
東野さんも、テレビの湯川さんに引っ張られているのだろうか。
実験して証明する科学のトリックがガリレオの特徴だと思っていたのだが。

やはり、科学を使った物は興味深いし面白い。こういう機械・装置もあるのかとか。
2章の装置は、まだ実用化は確認されていないということだが。

そう言えば、テレビではどうしてそこに数式が出て来るのだろうと言う場面がある。
定番なので、仕方ないのかも知れないが、不自然。
流石に物語ではそれはない。
今回、久し振りに、それに相応し場面があり、テレビの画像が浮かんだ。

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