しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「極大射程」 スティーヴン・ハンター 

2009年06月27日 | 読書
「極大射程」 スティーヴン・ハンター  上/下巻  新潮文庫
 Point of Impact      佐藤和彦・訳

ベトナムの英雄、元米国海兵隊の名狙撃手ボブ・リー・スワガー。
今はアーカンソー州の山奥でひっそりと暮していた。
そのボブに、ある法執行機関、ラムダイン・セキュリティが仕事を依頼する。
ライフルによる大統領暗殺が予想される事実が発覚し、その暗殺場所を特定して欲しいというものだった。
ボブは大統領が演説を行なう都市を周り、その都市と場所を特定し、当日その場での監視を手伝う。
FBIニューオリンズ支局員のニック・メンフィスは、犯人を狙撃しようとして、誤って人質を撃ってしまった過去を持つ。
ニックはある殺人事件を追っていたが、大統領のシークレットサービスの手伝いに借り出される。
果たして大統領に銃弾は発射され、その混乱の中、ボブとニックは顔をあわせる。
ボブは狙撃犯として追われていた。




映画と大分違った。内容も豊富な分映画より面白かった。
本の方には、ボブとニックの2人主人公がいるという印象がある。
ニックのいる事により深みが出ている。
映画の限られた時間では、2人を追うには時間が足りなくなるから、ボブに絞ったのも分かる。
ニックの代わりの人物は登場するが、あくまでも脇役だった。
ボブはカーボーイで、あくまでの冷静で自分に自身を持って堂々としている。
ニックは自分を過小評価して、煮え切らないものがある。
そんな対照的な2人の様子も良かった。
ラストもかなり違って、本の方が現実味がある。
力の勝負ではなく、知恵の勝負で結末が付いたのが小気味よかった。

結構哀愁を感じる物語。
読んでよかった。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コンフェデレーションズ杯 ... | トップ | コンフェデ杯 ブラジル連覇 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事