しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「九尾の猫」 エラリイ・クィーン  

2005年10月13日 | 読書
ニューヨーク全市を震撼させた連続絞殺魔《猫》の正体は、
概に5人の犠牲者が出ているにも係わらず、依然として掴めなかった。
《猫》が残す物は首に巻きついた絹紐のみ。
クィーン警視を助けて《猫》を追うエラリイ。
エラリイは前回の事件で係わった人を死なせてしまった事で悩んでいた。
しかし、父親を助ける事にする。
エラリイは幾つかもパターンを見つけていたが、その一つに、被害者の年齢が
下がっていく事にあった。しかし、8番目より9番目の被害者の年齢が上だった事で、
間違いがないか調べた結果、2人は同じ年の同じ日に生まれ、同じ産科医が係わった事が分かる。そこから、犯人が犠牲者を選び出した事を知り、犯人も特定出来、逮捕に漕ぎ着けるが・・・。まだ、先がある。

悩めるエラリイに、精神科医が言う。「失敗するのが人間の本質であり、役割だ」
そして、マルコ福音書にある言葉「神はひとりであって、その他に神はない」
うーん、どう解釈したらいいんだろう。
犯人を追う、謎解きだけではなく、市民が恐怖から暴動を起こしたり、政治的思惑も見られ社会的な内容も織り込まれている話になっている。
しかし、犯人が分かったのは、9番目の犠牲者の年齢が間違えていたからで、それがなかったら分からなかったのでは・・・と思ってしまう。エラリイは不調だったのかな。

「九尾の猫」も前に一度読んでいるのに、覚えていたのは、イラストの猫の話くらい。
犯人も忘れていた。だからと言って面白くない訳ではない。忘れっぽいだけか。
ゼロから楽しめるから良しとしよう。 

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