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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ロスト・シンボル Limited Edition」ダン・ブラウン 

2010年06月17日 | 読書
「ロスト・シンボル Limited Edition」ダン・ブラウン  上・下巻   角川書店
  THE LOST SYMBOL

キリストの聖杯を巡る事件から数年後。
ラングドンに、友人で、スミソニアン協会会長ピーター・ソロモンから連絡が入る。
スミソニアン協会理事会で内輪のパーティーでの講演者がキャンセルになり、代わりの講演を頼みたいと言う。
急遽会場のワシントンにある連邦議会議事堂に駆けつけるが、パーティーの予定はなく、ピーターの姿もなかった。
ピーターのオフィスに連絡を取ったラングドンは、何者かに誘き出されたことを知る。
電話に出た男はピーターを助けたければ、ワシントンにある“古の門”を見つけて解き放てと告げる。
そして、連邦議会議事堂の〈円形大広間・ロタンダ〉にピーターの切断された右手首が置かれているのを発見する。
ピーターはフリーメイソン最高位階である第33位階の資格を持ち、薬指にはフリーメイソンの紋章をあしらった指輪があった。
そして突然、CIA保安局、局長のサトウが現場に現われる。
今、国家が危機に瀕しているが、それを回避するのに役立つ情報をラングドンが持っているから、それを教えろと言う。
ピーターの救出よりそれが優先と言われ、戸惑うラングドン。
情報の心当りは、ピーターから預かった小箱だったが、それを言う訳にはいかなかった。





物語の構成は、『天使と悪魔』や『ダ・ヴィンチ・コード』に似ている。
フリーメイソンの謎がメインで、それは、ワシントンDCに隠されているということ。
ワシントンDCには、そのような象徴を表した建造物がたくさんある。
そんな謎解きの部分はそれなりに面白いのだが。
物語自体が、いまひとつ盛り上がりがなく、登場人物のドラマもいまひとつで、読み進むのに時間が掛かる。
そして、わりと抽象的なこと精神的なことがあるようで、最後まで読んでも感動があまりない。
聖書に馴染みがないからかも知れないが。
しかし、古の知恵と言っても、アメリカの歴史で生まれたものは、それほど古さを感じない。
その時の人物が考え出したことなら、現代にかなり通じている気もするのだが。
この物語は、精神の話かも知れない。
神はひとつということも、宗教対立を知らない日本人には、ぴんと来ない話題なのかも知れない。
フリーメイソンについて、もっとドラマチックな物語があるのかと思ったが、それもなかった。

一番大きな謎だったのが、マラークの心理と行動。
始めから、違和感があり、マラークは何故こうまでするのかを考えていた。
だから、わりと早いうちに予想が付いてしまった。
期待が大きかった分、少々物足りなさを感じた。
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