しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「魔の山」 ジェフリー・ディーヴァー 

2022年05月13日 | 読書
「魔の山」 ジェフリー・ディーヴァー  文藝春秋   
 THE GOODBYE MAN            池田真紀子・訳

姿を消した人間を追跡するエキスパート、コルター・ショウ。
失踪人や逃亡犯に懸賞金がかかれば、彼が必ず探し出す。

ショウは教会を襲撃して逃走した若者二人組を追跡していた。
難なく居場所を割り出して二人を見つけ出したショウだったが、その眼前で一人が崖から身を投げて死亡してしまった。
教会襲撃は冤罪で、いずれ疑いは晴れるはずだったのに―
自殺した若者は〈オシリス財団〉なるカルトグループの研修を受けていたという。
彼は洗脳されたのではないか。
調査を始めたショウは、同じカルトに関する記事を発表した記者が殺害されていた事を知る。
〈オシリス財団〉が死の原因ならば、これ以上の犠牲を阻止せねばならない。
ショウは身分を隠し、ワシントン州の山中にあるカルト施設への潜入調査を決意した。
指導者イーライのもと、屈強な男たちが目を光らせるカルト村。
ここで何が行われているのか。若者はなぜ自ら命を絶ったのか。
この村に隠された真の目的とは?
武器なし。外部からの援軍なし。24時間の監視下で、ショウの孤独な戦いが始まる。
     <単行本カバー見返し側より>








「魔の山」と言えば、トーマス・マンを思い浮かべるが、こちらはジェフリー・ディーヴァーの新シリーズ、コルター・ショウの第2弾。
閉鎖された空間、カルト〈オシリス財団〉で財団の実態を探りそこで起こる問題に対処して行く。
自らも教えを受けるので、カルト集団とはこのような感じなのかとこちらも潜入している気持ちになる。
しかし、こんなに規則で縛られたら嫌になりそうな気もする。
指導者イーライもそんなに魅力ある人物とは思えないのだが。
やはり気持ちが弱っていると、誰かに縋りたくなってしまうのだろうか。
きっと、カルトではない正しいそういう会もあるだろう。
ショウと一緒に体験し、探って行く気持ちが味わえる。
しかもショウは頼りになるヒーローだから、安心して。
そう、テレビや映画のヒーロー物の雰囲気がある。
ショウがヒーローになれるのは、父親から授けられたサバイバルの知恵があるから。
そして、今回はスーパーウーマンも登場。
ショウの相棒になるのかも。
次作は、もっと凄い敵と対峙しそうだから、味方がいると良い。



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