しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「雨が降りつづく夜」 パトリシア・カーロン 

2010年03月21日 | 読書
「雨が降りつづく夜」 パトリシア・カーロン    扶桑社ミステリー 文庫
 The Unquiet Night           沢万里子・訳

マート(マーティン・ディーフォード)はスクーターに乗っていて、出会った若い女ローズに声を掛け湖に行く。
そして、あることでカッとなりローズの首を絞める。
動かなくなったローズを死んだものと思い、湖に投げ込む。
町に戻ろうとしたマートは、その場に少女(アン)と、大人の女(レイチェル)がいたことに気が付く。
そして、レイチェルとは挨拶をしてしまう。
その時、雨が降り始め、2人は車へと走っていった。
その時になり、ローズの死体が見つかれば、その犯人だと直ぐに結び付けられると気が付く。
それを避けるためには女を探して始末するのがいいと考える。
手掛りは、少女が「茶色のお下げ髪」だったこと。




人間の心理や行動がよく考えられて書かれている。
そんな話を真に受けるのだろうか、と思ったらちゃんと疑っていた。
みんな一般の考え方で、ギャップがなかったのがまず良かった。
お芝居にも出来そうな感じ。
1人が行動すれば、波紋のように他の人も行動も影響されて広がっていく。
ああしたらこうなった、そんな面白さ。
まずはマートの人探し。
少々普通の人とは違ったところがあるマート。
2人を探し出す手段は見事だが、その実行はもう少し上手く出来そうな気もする。
頭がいいのか、悪いのか。
ローズが死んでいなかったこともあり、何だか気の毒にも思える。
ラストもあんなことになってしまって。
そして後半はレイチェルの問題。
こちらの方が結構ドキドキした。
だから、最後はレイチェルが姿を現すところまで、書いて欲しかったのだが、ひとつ前で終ってしまう。
本当に大丈夫だったの、とまだ心配。

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