しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「善意の殺人」 リチャード・ハル

2009年09月08日 | 読書
「善意の殺人」 リチャード・ハル    原書房
 Excellent Intentions   森英俊・訳

スコットニー・エンド館のあるじ、ヘンリー・カーゲートは富豪だが、嫌味でみんなに嫌われていた。
ある日、列車に乗り、かぎ煙草を吸った途端に倒れて死亡する。
かぎ煙草に、青酸カリが仕込まれていたのだ。
裁判では、誰がかぎ煙草入れに毒を仕込むことが出来たかが、数々の証言によって明らかにされていく。



裁判が進行して行く中、スコットランド・ヤードの警部、フェンビーの捜査の様子が組み込まれる。
途中で、被告がはっきり書かれていないことに気が付く。
どうやら容疑者は4人いることは分かるが、誰の裁判になのか、それも考えながら読んで行く。
事件の鍵になる、毒を入れられる空白の時間というのもちょっと分かり辛く、頭に疑問符が浮かんでいた。
最後まで読んで、そう言う意図があった為の書き方だったと分かったのだが。
ただ、納得するがあまり驚きはなかった。
自分としては、その以外性を充分楽しめなかったかも知れない。
しかし、確かに嫌味な人間かも知れないが、殺されてもいい人間と判断してしまうのは、ちょっと違う気がする。
事件が起こってしまってからの判断だから、多少は差し引いて考えられるかも知れないが。
タイトルがそのまま、内容にマッチしていた。
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