しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「希望の糸」  東野圭吾 

2020年04月09日 | 読書
「希望の糸」  東野圭吾  講談社   

汐見行伸と玲子夫婦は、震災で2人の子どもを亡くす。
もう1度、生きる為に子どもを作って育てようと決心する。
玲子は3人目の子どもが出来なかったので、不妊治療を受け体外受精を選択する。
そして何度かの失敗の後、新しい命が宿る。
金沢の老舗旅館『たつ芳』の若女将、芳原亜矢子は父親の遺言から、腹違いの弟がいる事を知る。
その名前は松宮脩平。加賀恭一郎の従弟だった。
松宮はカフェ『弥生茶屋』の経営者、花塚弥生が刺殺された事件を担当していた。
状況から顔見知りの犯行と思われたが、花塚弥生は誰もが良い人と言い、動機が見つからない。
『弥生茶屋』の常連客に、汐見行伸がいた。






加賀恭一郎シリーズかと思ったら、加賀は脇役。
その加賀恭一郎はこんな性格だったろうかと、あまりしっくりしないお節介屋な感じ。
松宮が調べる殺人事件もあるが、これは謎解きと言うより、いくつかの家族の物語。
推理物を期待していると、かなり物足りない。
親と子の繋がりの物語。
だから、こちらで感動出来るかと言うと、自分にはあまりしっくりこない事も多い。
血の繋がりと過ごして来た時間。
行伸の戸惑いが分からない。
そして、あんなにあっさり納得する萌奈も謎。
多由子がそんなにも動揺する理由も、いまひとつ。
哲彦の舞い上がりだけは分かる気がする。

血が繋がっているって、それほど大事なことなのだろうか。

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