しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「探偵を探せ!」 パット・マガー 

2021年07月15日 | 読書
「探偵を探せ!」 パット・マガー  創元推理文庫 
 CATCH ME IF YOU CAN   井上一夫・訳

コロラド・ロッキーの山上に建つ小さなホテル魚網荘。
9月末の夜、番頭夫婦が急用でホテルを離れ、ここにいるのは3人。
ニューヨークから病気療養で滞在している、ホテルの持ち主のフィリップ・ウェザビーと妻のマーゴット、マーゴット付きの女中トムリンソンおばさん。
マーゴットは若く美しい元女優で、フィリップとの結婚は金目当てだった。
山奥に閉じ込められたような生活になったマーゴットはフィリップを亡き者にしようとする。
フィリップもマーゴットの計画を知り手を打つ。
毒が入っていると思われた錠剤を保管して隠し、旧知の探偵ロッキー・ロードスを呼び寄せたのだ。
フリップはその事をマーゴットに伝える。
ロッキーは今夜か明日の朝にはここに到着すると。
それを聞いて、マーゴットはフィリップを殺す。
その嵐になった夜、3人の人物がホテルを訪れる。そして次の朝にはもう1人。
この4人の中の誰が探偵なのか。
マーゴットは探り当て、その人物を殺してしまおうと考える。






1961年に初出版の物語。
ホテルの名前が『魚網荘』で、働いている人が番頭さん。
そんな古さはあるが、面白かった。
夫を殺したマーゴットが、4人の客の中から夫が呼び寄せた探偵を探す。
見つけたら、直ぐに殺してしまおうと考えている度胸のよさ。
ただそうなると、単純に“邪魔者は殺せ”となってしまった。
深く考えているようで、あまりそうでもないような。
もっと頭脳戦があるかと思ったが。
ラストで分かるが、探偵も方も、あまり頭脳戦向きではなかった事が分かる。
マーゴットの1人相撲のような、虚しい結末。
ゲームとして楽しんで読むのが良いのかも。
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