この世界に生まれてくる命があれば、お浄土に生まれる命もある。
それら全ての命の尊さを、「天上天下唯我独尊」という産声で教えくれた人がいる。
亡くなることが無常ならば、生まれることもまた無常。
それら全ての無常を、「諸行無常」という悟りで教えてくれた人がいる。
その人こそが、「お釈迦さま」
今日はお釈迦さまがお生まれになられた日(花まつり)です。
春の寺報に、お釈迦さまの誕生日である4月8日が、あらゆる人や物に感謝するような「ありがとうの日」になってほしいと書きました。
「あって当たり前」のものは何もない。
すべてが有ることが難しい「有り難い」もの。
そのことが、今は何より心に響き、染み入ります。
「ありがとう」と言えるのは、「いつか」ではなく、「いま」しかない。
その「いま」が、忘れ去られてしまうのも人の世の常ならば、せめて年に一度は意識的に言葉にしていきましょう。
私が本当にいろんなものに支えられて、今ここにいるということを思い出す日になってほしい。
「縁起」という繋がりを悟ったお釈迦さまの誕生日が、そういう当たり前に感じている繋がりへの「ありがとう」の心を育てる日になってほしい。
だから、まずは私から皆さまへ。
あなたの存在が、私を生かして下さいます。
この世界を、共に歩むことを適えてくれた全てのご縁に感謝します。
お釈迦さま、お誕生日おめでとうございます。
そして皆さま、尊いご縁をありがとうざいます。
それから、今後も宜しくお願いいたします。 合掌