最後にフォローアップについてです。癌患者さんは年配の方が多いため、病院に足繁く通ってきます。再発した場合も早期に発見されますし、放射線治療に伴う副作用に対しても、適切な処置を行うことができます。一方、ケロイドの患者さんは概ね若い方が多いです。基本的には病院とは縁遠い方がほとんどですので、ケロイドが改善すると、ぱったりと病院に来なくなります。このため、どの病院も良性疾患、特にケロイドに照射した方のフォローアップには苦労しているようです。某大学病院さんでは、次のような方法を用いてフォローアップを行っているようです。
以下文献からの抜粋 日医大医会誌2005; 1(3)121-128
治療効果はできるだけ長期にわたり正確に判定するように努力している。当初電話を用いて来院を促していたが、最近は電子メールを用いて来院を促している。さらに来院する時間のない患者には、ハガキや電子メールで患者の自己判断で再発の存否を確認している。その際患者の自己判断を支援するため臨床写真などの資料を呈示し、現在の状況判断に○×で回答してもらっている。デジタルカメラを持っている患者には、創部を撮影してもらい、電子メールに添付して送ってもらう試みも計画中である。これらの目的で、外来初診時に他の承諾書と共に電子メールのアドレスを書いてもらうようにしている。
当施設でも、放射線治療機器更新に伴い、診察室も新しく整備されます。ただし、看護師不在などの点からは、良性疾患はおろか、悪性疾患に関してもフォローアップ患者様を絞らざる得ない現状です。ハードのみでなく、ソフト面での環境整備も早急に整える必要があると考えます。
以上4回シリーズにて終了です。おつきあいくださりありがとうございました。
By hirako
その3はこちら
その2はこちら
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以下文献からの抜粋 日医大医会誌2005; 1(3)121-128
治療効果はできるだけ長期にわたり正確に判定するように努力している。当初電話を用いて来院を促していたが、最近は電子メールを用いて来院を促している。さらに来院する時間のない患者には、ハガキや電子メールで患者の自己判断で再発の存否を確認している。その際患者の自己判断を支援するため臨床写真などの資料を呈示し、現在の状況判断に○×で回答してもらっている。デジタルカメラを持っている患者には、創部を撮影してもらい、電子メールに添付して送ってもらう試みも計画中である。これらの目的で、外来初診時に他の承諾書と共に電子メールのアドレスを書いてもらうようにしている。
当施設でも、放射線治療機器更新に伴い、診察室も新しく整備されます。ただし、看護師不在などの点からは、良性疾患はおろか、悪性疾患に関してもフォローアップ患者様を絞らざる得ない現状です。ハードのみでなく、ソフト面での環境整備も早急に整える必要があると考えます。
以上4回シリーズにて終了です。おつきあいくださりありがとうございました。
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20年ほど前、佐賀医大皮膚科でケロイドの治療をしていました。
子供でしたのでいつの間にかフェイドアウトしてしまいました。
こちらの記事はケロイドを切除した後への
放射線治療なのでしょうか?
それとも、切除前でしょうか?
切除前のものに治療可能ならば
もう一度診察していただきたいと思っています。
こちらは放射線科のブログですので
やはり初めは皮膚科でしょうか?
お忙しいでしょうが回答いただければと思います。
私は治療医ではなく、診断医なので放射線治療の詳細はお答えできないのですが…
放射線単独による治療ではないようです(治療の先生、違っていたら教えてください)
一般論ですが、皮膚科で治療歴があるとのことですので、現在の状態の評価を含めて、まずは皮膚科を受診されるのがよろしいかと思います。
どうぞ、お大事にされてください。