実はほとんど冠動脈CTには係わっていないのですが、今回のセッションで一番勉強になったのは「冠動脈Ⅰ」 三浦 俊郎 先生(山口大学)でした。
主に、再構成に最適な位相の選び方とその理由についての講演で、基礎データを元にした非常に論理的かつ明快なものでした。
内容としてはDual Doppler echocardiographyを用いて、心機能を解析し(収縮能だけでなく、拡張能)、心静止時間(等容性収縮期、等容性拡張期、拡張中期)との関係を調査し、再構成に最適な時相を求める、というものでした。理解できた範囲では。
通常、拡張中期が心静止時間が長く再構成に適しているが、心拍数の増加と共に、この相は短縮していく。しかも、心拍数が遅くても心機能が悪い場合には、拡張中期の時間が短縮することがある。これが、通常の64列スライス以前のCTで画像再構成が失敗する原因のひとつであったようです。ここで、他の心静止が得られる時相で再構成しては?というアイデアも出ますが、等容性収縮期は勿論、等容性拡張期IRTも持続時間が短く(数字忘れました…)、これまでは有効に使うことができなかったということです。
しかし、Definitionになり、時間分解能の向上(83ms)が得られるようになり、このIRTでも画像再構成が可能になった、ということです。
これまでCT室で見ている限りでは(もう数ヶ月前の話ですが)、時相の選択は目視でブレのない画像を選んで再構成している印象だったので、論理的に説明していただけると、なるほど!という感じです。
現在、被爆低減のために心電図同期でmAs値を変動させているので、前もって心機能を評価しておいてもらい、最適な時相で最も良い画質が得られる撮り方を計画する、という方法も考えられるのかな、などと思いました。
冠動脈プラークイメージングおよび、心筋パフュージョンのセッションも非常に興味深く聞くことが出来ましたが、「すぐに臨床応用!」とまではいけないかな…という印象でした。あの画像やデータはそれぞれ経験のある先生、施設ならでは成果のものなのかもしれません。逆に、頑張れば新しい知見を見つけることが出来る分野でもあるのでしょうが…
パフュージョンで出ていた、ノイズリダクションフィルタについては、期待しています。
Dual Energy Imagingについてはまた今度(ちょっと別件で忙しくなるので、書けたらです…)。
主に、再構成に最適な位相の選び方とその理由についての講演で、基礎データを元にした非常に論理的かつ明快なものでした。
内容としてはDual Doppler echocardiographyを用いて、心機能を解析し(収縮能だけでなく、拡張能)、心静止時間(等容性収縮期、等容性拡張期、拡張中期)との関係を調査し、再構成に最適な時相を求める、というものでした。理解できた範囲では。
通常、拡張中期が心静止時間が長く再構成に適しているが、心拍数の増加と共に、この相は短縮していく。しかも、心拍数が遅くても心機能が悪い場合には、拡張中期の時間が短縮することがある。これが、通常の64列スライス以前のCTで画像再構成が失敗する原因のひとつであったようです。ここで、他の心静止が得られる時相で再構成しては?というアイデアも出ますが、等容性収縮期は勿論、等容性拡張期IRTも持続時間が短く(数字忘れました…)、これまでは有効に使うことができなかったということです。
しかし、Definitionになり、時間分解能の向上(83ms)が得られるようになり、このIRTでも画像再構成が可能になった、ということです。
これまでCT室で見ている限りでは(もう数ヶ月前の話ですが)、時相の選択は目視でブレのない画像を選んで再構成している印象だったので、論理的に説明していただけると、なるほど!という感じです。
現在、被爆低減のために心電図同期でmAs値を変動させているので、前もって心機能を評価しておいてもらい、最適な時相で最も良い画質が得られる撮り方を計画する、という方法も考えられるのかな、などと思いました。
冠動脈プラークイメージングおよび、心筋パフュージョンのセッションも非常に興味深く聞くことが出来ましたが、「すぐに臨床応用!」とまではいけないかな…という印象でした。あの画像やデータはそれぞれ経験のある先生、施設ならでは成果のものなのかもしれません。逆に、頑張れば新しい知見を見つけることが出来る分野でもあるのでしょうが…
パフュージョンで出ていた、ノイズリダクションフィルタについては、期待しています。
Dual Energy Imagingについてはまた今度(ちょっと別件で忙しくなるので、書けたらです…)。