佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

放射線科医の日常や、診療紹介、推薦図書などをご紹介します。問い合わせ先等、詳しくはカテゴリー「はじめに」をご覧下さい。

2009.04.29 船釣りの記録

2009年04月30日 22時32分11秒 | 船釣り、魚料理など 
 記事は書いていますが、ぼくは参加できず。
 指をくわえてこの写真を受け取りました。



 釣り人は副船長。68cm 3Kgの鰤。

 潮は中潮。 
 H 11:28
 L 05:26/18:06
 日出 05:35
 日入 19:03
 北風

 ヨロコビのメールはIVRチーフから。

「今日の私の釣果は大きなキジハタとアラカブ。タイカブラで朝から巨大な魚との格闘にはじまりました。針は三本伸ばされ、繊維でできたハリスも一度切られたよ。三回青物に逃げられ一回大きなタイ風の魚に逃げられたよっで副船長のブリはかなり大物でした。途中竿をもったけどすごかったよ」

 いいなぁ…

2009.04.29 昭和の日

2009年04月29日 21時18分39秒 | オフタイム
 本日は晴天。
 朝は少し肌寒かったですが、日中は強い日差しで温かくなりました。

 夕方前から、bun先生邸でBBQが催されました。前もって綿密に計画を練っていたわけではありませんが、医局秘書さんや、急遽招集した技師さん達も集まり、みんなで楽しみました。
 網や鉄板の上ではトリ、ブタ、牛が順にジュウジュウと音を立てて焼かれていました。最近出回っている、新ジャガもホクホクとしてなかなかの味。

 僕と、技師さん一家は乳児ないしほぼ乳児の子連れでしたが、広い邸宅だったので、子どもものびのびとしていました(ウチの子はちょっと甘えっ子になってたけど)。
 
 ただひとつ、ただひとつだけ残念だったのは、釣りたて新鮮、漁港より直送のサカナが届かなかったことでした。
 これについては、船長、あるいはチーフに記事を書いていただきたいものです。まさにTHE DAYというにふさわしい、船上の様相だったようです。

初めまして

2009年04月27日 18時46分39秒 | オンタイム
 今年の4月より佐賀大学放射線科に入局しました、梶原寿浩(かじはらとしひろ)と申します。「かじぽん」と呼ばれて早15年、放射線科の先生方からも親しみを込めて(ですよね?!)そう呼ばれます。O先生も現在「もんちゃん」と呼ばれているのを見ると、自分も一生そう呼ばれ続けるような気がします(笑)

 放射線科に興味を持ったのは大学6年生の実習の時です。画像が大の苦手だった僕は、選択科目で放射線科を1ヶ月間選択させていただきました。そのときに、画像から読み取れる情報の多さ、画像検査の診断能力に驚くと同時に、診断の楽しさを知りました。それから臨床研修でも2ヶ月の選択研修をさせていただき、入局を決めました。

 4月からは超音波検査を中心に行っており、早くも1ヶ月が経とうとしています。学んだことも多いですが知らないことの多さも知り、うちひしがれる毎日です(笑)とにかく、目の前の全ての事を吸収していきたいと思います。よろしくお願いします!!

 
 時々テニスやってますんで、興味のある方、一緒にテニスやってくださる方がいたら気軽に声かけてくださいね

気管支肺炎について知ったこと

2009年04月24日 21時28分00秒 | 独断!放射線科医の推薦図書
 最初に、胸部単純写真の勉強を始めた頃、いやもっと前から肺炎の古典的な形態に基づく分類については学んでいたのですが、細菌いや最近になって初めて知ったことがありました。

 ちなみに、形態に基づく分類とは

①気腔性肺炎(肺胞性肺炎)air-space pneumonia
②気管支肺炎(小葉性肺炎)bronchopneumonia
③間質性肺炎 interstitial pneumonia

 ですね。

 参考文献はこちらです
 
画像診断 Vol.27No.4 (27)

秀潤社

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 特集は、肺感染症の画像診断-胸部単純撮像のパターンによる鑑別診断-となっています。

 気管支肺炎について、最近疑問に思っていたことは、なぜ気管支肺炎には比較的早期から、浸潤影内の牽引性?気管支拡張が見られるのか?ということでした。
 この疑問に対する答えが、久留米大学の藤本公則先生らによる「限局性浸潤影・すりガラス影」にありました。

 以下、一部引用させていただきます。

・・・病理学的相違点は、気管支肺炎のほうが分泌物は少なく、細気管支とその周囲の炎症に反応し集積した多核白血球が炎症の広がりを防ぐため、病変の分布が斑状になることである・・・

・・・病理学的には炎症の最も激しい部分は気道中心部にある・・・

・・・縁勝負の器質化によって、早期から気道内や肺胞腔内に線維芽組織の栓子が形成され(いわゆる器質化気管支肺炎)、後には成熟した線維性組織を形成し、さまざまに正常肺構築を失わせることになる・・・

・・・気道病変を伴うので、しばしば病変の容積減少が種々の程度で見られる・・・

 というところでした。「器質化気管支肺炎」という考え方があったんですね。不勉強でした。
 
 また、病変の分布(肺野内層≧外層)についても参考となる記述がありました。

 その他の先生方による記事についても、とても楽しく読ませてもらいました。ぜひ興味のある方はご覧下さい!
 

2009.04.22 グキッ

2009年04月22日 21時49分38秒 | オフタイム
 昨日の記事もあって、朝からサーファーズ・ミエロパチーの話をしていました。

 パドリングの姿勢について、話していて「いや、こんな感じなんですよ!」とイスの上に腹ばいになってグッと背中を反らした瞬間、グキッとなりました。

 準備運動も何もしていなかったせいでしょうか…みなさん大喜びで。

 「もう若くないんだから」なんて。一応、まだ29なんですけど…

 ところで、本日は佐賀で数年ぶり?のプロ野球の試合がありました。帰宅途中で、すごい渋滞がありました。薄暮のなか、穂の伸びてきた麦畑の向こうに、ナイターの明かりが煌々とついたスタジアムが浮き上がっていました。なかなかの風情だったのですが、後部座席で子どもがぐずっていたので、ゆっくり写真をとることが出来ませんでした。残念。

サーファーに起こる非外傷性の脊髄症

2009年04月21日 22時50分36秒 | 抄読会
 別に抄読会でもなく、特に、放射線科の論文ではないのですが。
 先日の日本医学放射線学会総会の展示で、サーファーズ・ミエロパチーというのがあったよと、guri先生に教えて貰ったものの、初めて聞いた疾患だったので。

 検索したところ、フリーの論文が手に入ったので、Abstractのみ読んでみます。
 興味のある方は、下記のリンクで全文を読んでみてください!

http://www.pubmedcentral.nih.gov/picrender.fcgi?artid=2031959&blobtype=pdf

  Nontraumatic Myelopathy Associated with Surfing

 Aviles-Hernandez et al.

 J Spinal Cord Med. 2007;30:288–293

○Background/Objective
 サーフィンに関連した、非外傷性の虚血性脊髄症(サーフボードの上で長時間、過伸展することによると信じられている)は新たな診断名である。
 これまで、9例が報告されているのみである。この論文では、可能性のあるリスクファクター、病因、画像所見、そして予後についてフィーチャーする(!)。

○Design
 ケースレポート

○Results
 37歳男性。サーフィン直後にTh11レベルのASIA Aの対麻痺を発症した。病歴及び、MRI所見は遠位胸髄の虚血として矛盾しなかった。本症例は、これまで言われている明らかなリスクファクターを持っておらず、また、他の報告と異なり、8週間にわたって神経学的な症状が消失しなかった。

○Conclusuion
 サーファーズ・ミエロパチーは、想定されている機序から、速やかに医学的な介入をされるべき疾患である。この疾患を鑑別に挙げることで、早期診断と治療を行い、神経学的予後を改善できる可能性がある。

 症例はHawaiiの方で、報告は、South Florida大学とのこと。ヒュー!

 ちなみに、9例の報告ではリスクとして
・初心者であること(筋肉の発達が不十分)
・血栓症のリスクをもっていること(飛行機など)
 などが挙げられていました。ただし、本症例では当てはまらなかったと言うことです。

 また、Abstractは見られませんでしたが、1987年のNew England Journal of Medicineにも乗って、いや載っているようです。

 新しい疾患概念を知ることが出来て、勉強になりました!英語に関しては、一部ニュアンスが不正確なところがあると思うので、(”should”など)気になる方は、是非読んでみてください。

 それにしても、総会ではどちらからの報告だったんだろう…?抄録集を借りて探してみようっと。

 そういえば、著者はイスラエルの方で、大学は南カリフォルニア大学ですね。以前雑誌で、トップサーファーが中東問題に関連して、その地区の子どもたちにサーフボードを寄付した、というような良い話が載っていました。
 関係ないけど、関係あるのかな?
 Ocean pacific peace!
 
 

2009.04.19

2009年04月19日 19時46分33秒 | オフタイム
 総会に参加されたみなさま、お疲れ様でした。
 ニュースを見ていると、横浜には大きな蜘蛛が出現したのだとか。

 こちらは、子どもが40度の熱を出していたため、人のいない金曜日から休ませてもらっていた状態でした。ごめんなさい。
 少しずつ、体調が戻ってきているようなので、来週からは復帰できそうです。

 ちなみに本日は、定額給付金の手続きに出かけてきました。親子三人分でしめて・・・
 フルに働いているヨメから「好きに使っていいよ」と言われています。どう使おうかな?ふふふ。

 4月も後半になり、街中はまぶしいくらい色々な花が咲いています。今回は、ちょっと、ツツジを撮ってみました。

 





 白い花は露出オーバーになってしまいました。新しいデジカメには、異なった露出の2枚を高速撮像して、コンピュータで合成する機能を持ったものがあるみたいです。(RICHOのCX-1:CCDでなくCMOSセンサー搭載で、かなり良さそう!)ウデをカバーしてくれるカメラもいいなぁ。

行ってはいませんが 

2009年04月18日 22時58分20秒 | 研究会・学会
 いや、参りました。まあ、当然なのかもしれませんけれど。

 今回の総会のイメージインタープリテーションセッションです。解答解説のPDFは、横のリンクから入って、「会員向けの情報」にあります。

 演題を出していなかったので今回も会場には行っていませんが、クイズ好きなので送られていた冊子を見て考えていました。楽しみにHPの更新を待っていたのですが、結果、惨敗でした
 ザブングルの「悔しいです!」の顔をしながら、振り返ってみましょう。

**疾患名は僕が間違ったものです。・・・がおかしいよ、というアドバイスをいただけたら幸いです!

症例1.sporadic hereditary spastic paraplegia・・・×
 最初からこけてました。臨床所見と、細い脳梁で食い付いてしまいました。納竿じゃなくて脳幹が細いのは、二次性変化かなと…
 一応調べたのですが、弧発性の遺伝性痙性対麻痺もあるみたいだったので。

症例2.pineal parenchymal tumor of intermediate differentiation・・×
 詳細に読影すれば、部位が異なるのに気付けたかなぁ?「本当に、松果体部か?」とは考えたのですが。

症例3.lipoma arborescens・・○
 
 たまたま良く参照する雑誌で見たことがありました。

症例4.Kawasaki disease・・・×
 胆嚢水腫と、漿膜炎を疑わせる所見から飛びついてしまいました。総胆管の拡張は、胆嚢腔が狭小化しているためかと…高熱が無いのが、臨床所見で合致しないんだけどな、と思っていたのですが。以前、虫垂炎と非常によく似た所見で発症した川崎病を経験したことがあったので。

症例5.Churg-Strauss syndrome・・・×
 空洞を伴った浸潤影で、辺縁部にすりガラス影あり。として考えたのですが…
 空洞の成り立ちが一体どういうものであるのかが、想像できませんでした。ごっぽりと実質が抜け落ちたような空洞で、出血性梗塞か?ならば、アレルギー性鼻炎との関係は?と都合良く考えた結果です…

症例6.結核菌による前立腺膿瘍、腎膿瘍、リンパ節炎・・・×
 ここまでかっこつけて英語で書いていましたが、前置詞がよくわからないので断念。
 全く知らない病原菌だったので、勉強になりました。メリオイドーシス…
 Burkholderiaの仲間は、Burkholderia cepaciaが弱毒耐性菌として重要!というくらいしか知りませんでした。

 以上、1/6という燦々たる結果でした

 まぁ、日常診療で殆ど見ることのない(と思いますが)疾患と、画像所見を見て、「カッチカチ」になったアタマを解すのに、良い機会と思って、またチャレンジしてみたいと思います!
 それにしても、昨年度はニューロの画像を中心に見ていたのに、病変部位を間違うとは…

2009.04.16

2009年04月16日 23時50分37秒 | オフタイム
 いよいよ総会が始まります。

 と、いってもぼくは居残り組。
 熱心に、遅くまでスタディやレビューをしていた先輩方、発表頑張ってください!

 そして、出来れば総会報告よろしくお願いします。。 



 今日は特に書くことがないので、先日船長に頂いたイトヨリのソテー、ラタトゥイユのソースプレートの写真を。

 

目のありがたさ

2009年04月15日 22時05分31秒 | オフタイム
 おとついから急に右目にヒドイ感染を起こしてしまいました。
 小学生からずっと、1.5~2.0の視力をキープしていて、間欠性外斜視を除けば殆ど問題が無かったのですが…

 まぁ、細菌感染だろうな、というような症状が急に始まって、分泌物と眼瞼の腫脹により目も当てられない、いや目も開けられない状況。結膜の充血は、眼瞼結膜に強く(こすったからかな…)、結膜のろ胞形成や、麦粒腫などのような明らかな局所所見はなく、視力そのものは保たれているので、どちらかというと眼瞼炎などが疑われる所見。対側目には症状無く、感染性には乏しいと判断。

 「眼科に行ったら?」、とか「餅は餅屋!」と言っていただくのにも、「目には目を、ですか?」などとくちごたえ。病院に行くのがキライなので、自分で上記のように判断しました。

 ちょうどその日は当直だったので、ヨメが子どもの迎えに大学病院にくるのを良いことに、内服と点眼の抗菌薬を持ってきてもらいました。当直はなんとか終えることが出来ましたが、翌日になると症状は軽度増悪してしまいました。立体視が必要な写真は殆どありませんでしたが、片目での読影はとてもツライものがありました。もともと、間欠性外斜視なので片目で焦点を合わせるのは比較的得意なのですが、やはり視野が狭くなってきて、頭痛も来てしまいました。子どもが熱を出していたのもあり、早退させてもらいました(発熱と目の因果関係はないハズ)。

 そして、二日後の本日、ようやく目が開くようになり、症状はほぼ改善しました。
 
 たった二日のことでしたが、改めて目が見えることの大事さに気付かされました。やっぱり、今後のことを考えて、紫外線対策のため、今年からはサーフィンの時もサングラスしようかなぁ…(一応、専用のがあるんですが、掛けているヒトみたことないんだよなぁ)

 みなさまもくれぐれも目を大事にされて下さい!

 p.s.ちょっと気になって調べたことが面白かったので、追記です。
「一昨日」は「おととい」、「おとつい」どちらで読みますか?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail.php?queId=9464050

 興味にある方は、上記をどうぞ。自然と、あのように書いてしまった理由がわかりました。