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佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

放射線科医の日常や、診療紹介、推薦図書などをご紹介します。問い合わせ先等、詳しくはカテゴリー「はじめに」をご覧下さい。

2009.10月 病理志望の研修医あるいは学生さんへ その2

2009年11月03日 18時11分53秒 | ローテーター研修医の感想
 先日に引き続き、ローテーター研修医の感想です。
 とても嬉しいことに、今回は2名も文章を書いてくれました。この先生も病理志望です。
 特に、選択で来てくれていた期間は、フォローの出来ていなかった症例の病理を掘り起こして貰ったりして、こちらも勉強になりました。

 病理医という選択に当たって                   

 小西 舞

 病理学とは、病気の原因とメカニズムを明らかにすることを目的とする学問と定義されています。

 私は初期研修後、病理に進みたいと思っていますが、学生の時から病理医になりたいと決めていたわけではありません。大学3年生のときに病理学を学び、以降顕微鏡や病理像を見ることはおもしろかったのですが、医者=臨床医というイメージが強く、また、臨床医になりたいという気持ちがありました。しかし、研修中に症例検討や学会発表の機会、そして日々の診療の中で病態について考えていくことが非常に興味深く、組織を通してその患者さんに何が起こっているのかを知りたいと思うようになりました。

 もし病理医になりたいと決めた上で学生実習や初期研修を行っていれば、また別の観点から学ぶことができていたかもしれません。しかし、初期研修を行って患者さんを診ることは病理に進むにあたって、患者さんはどうしてこのような病気になったのか、あるいは、患者さんの体の変化は病気がどのように影響を与えているのかということについて考える上で重要であったと考えます。放射線科を研修する時点では病理に進むと決めていたので、画像と病理像がどのように一致するのか、CTやMRIと実際に生検・摘出された標本を見比べながら学ぶことができ、また、興味深い症例に接することができて、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

 患者さんたちは通常、直接病理医と接する機会はありませんが、治療方針は病理診断に基づいて立てられます。病変が良性であるか悪性であるか、悪性である場合はその悪性度、また病変の広がり(直接浸潤やリンパ節転移等)によって治療方針は大きく異なります。特に悪性腫瘍であった場合、手術、放射線治療、化学療法などの治療法が選択されますが、治療が患者さんの心身に与える影響は大きいため、“十分に必要ではあるものの過剰ではない治療”が必要となります。適切な治療を行う上で、病理診断は不可欠だと思います。病理医の診断が患者さんの治療方針に大きな影響を与えるため、チーム医療の一員として顕微鏡越しに患者さんを診ることができるようになりたいと思います。

 2ヶ月間放射線科での研修中に今後のことについて考え、学ぶ機会を持つことができて良かったです。ありがとうございました。

 学会発表や、論文執筆なども積極的に行っている姿はとても感心しました。僕は、研修医の頃、上級医から発表を勧められても逃げ回っていたのに。
 特に、彼女が勉強していた肺胞たんぱく症に関しては、臨床や病理学的なアップデートされた知見を教えてもらいました。今後の画像診断に役立つことと思います。

 2ヶ月間お疲れさまでした。また読影室に遊びに来てくださいね!そのうち一緒に仕事しましょう。
 

2009.10月 病理志望の研修医あるいは学生さんへ

2009年11月02日 22時36分47秒 | ローテーター研修医の感想
 この10月に回ってくれた研修医の先生は(久々に)ルーチンワークだけじゃなく一生懸命、勉強してくれていました。
 病理医を目指すということを聞いて、ぜひ後輩たちに向けてメッセージをお願い、と頼むと快く文章を書いてくれました。

 スーパーローテート研修が始まって、以前よりも基礎系や僕らみたいに直接患者と接することの無いあるいは少ない科に進むという決定をするのは、難しくなっているのではないかな?と常々思っているのが理由です。
 病理などの基礎系に進みたくても、情報は少ないだろうし、臨床の現場にいると医者なんだから、患者を診ないと…という雰囲気も少なからずあるし。
 そして、研修医になる前の(基礎にも興味のある)学生さんにとっては、研修はしたほうがよいのか、せずに直接進んだほうがよいのか、という悩みもあるかもしれません。

 と、いうわけで書いてもらった文章を以下に掲載します。

 研修医2年目の山本美保子です。
CXPの読影では、臓器の影の奥深さを感じておもしろかったです。
水口先生との最終チェックも詳しく指導していただいて、苦手意識も解消されました。
1ヶ月間本当にありがとうございました!
私は3年目から病理医になるために大学院進学します。
もし病理医を目指している学生さんや初期臨床研修医の方に、
私の意見が少しでも参考になれば幸いです。


☆きっかけ☆


病理学を意識しだしたのは、大学の顕微鏡実習で組織を見た時、
きれいで機能的な構造に感動したからです。「人の身体ってやっぱりすごい。」みたいな感じです。
また、臨床を経験してみて、病因・病態に関しては、分からないことの方が多いというのを実感しました。
疾患の根本的なことが知りたいという気持ちが強く、最小単位である細胞を研究することで
小さなことでも何か分かれば、私も役に立てるかもしれないなぁと思いました。
(私が行く病理学教室は細胞培養の研究がメインだからです。)


こういえばかっこいいですが、実は臨床での即決力や行動力に自信がなかったのもひとつです。
適材適所。仕事もずっと続けて行きたいと思いますし。


☆不安だったこと☆


佐賀大学の病理部は初めから病理を専門にする先生より、
専門内科or外科を何年か経験し転向する先生が多いです。
そんな先生方はやはり得意臓器ができると思います。
私はスーパーローテイトのみで、より専門的な臨床経験していないのは不安ではありました。
「えー最初から病理いくの???」と、ふしぎに思われることも多かったので。
でも、鈴木先生の「全体的に見ることができる病理医も必要だろうし、大丈夫だよ」的な一言もいただいて
自信を持って頑張るか、と思いました。
実は、医師の中で病理医が一番少ないという事実を知っていてか、
逆に「大事な仕事だから頑張って」と応援してくれる先生もいらっしゃいました。
悩んでいても解決しないので不安なときは、冷静な意見を聞くこと、仕事をして自分が向いているのか体験してみることが大事ですね。いつでも。病理に進んだそのあとは結局自分次第ですし。


☆実際の病理部研修☆


臓器を切り出ししたり、佐賀県内から集まる標本を期限内によんだり、
解剖をしたり、スタッフの先生方は講義もしたり、その中で研究もされているし。。
やっぱり仕事は地味に沢山ありました。
でもある程度自分のペースでできること、ON/OFFがはっきりしていることはいいところだと思います。
お子さんがいらっしゃる男性医師も、一旦お子さんをお風呂にいれに帰って、また仕事しに来る、
といった風にけっこう自由な感じでした。
私は、解剖のとき気分が悪くなることもありましたが、慣れたら大丈夫でしょう。と思っています。
尊敬できる指導者、研究者に出会えたことも大きいです。
九州の病理医は、3ヶ月に1度くらい、主な施設の病理部で珍しい症例を持ち寄る
スライドカンファレンスがあります。研修2年目で病理選択の期間に参加させてもらいました。
そういった勉強会があって、他の大学の先生方と頻繁に交流できそうでした。
九州の病理医は仲がいいらしいです。全国的にも人数は少ないので、交流しやすそうな雰囲気。


☆臨床研修☆


私は内科・外科・救急部・小児科・産婦人科などの臨床現場を見ましたが、
スーパーローテイトは経験できるなら経験した方がいいと思います。
病理は標本の中で、結果、あるポイントしか見れないです。疾患の動的な部分は臨床でしか体験できません。
患者さんの剖検前の経過を想像しなければいけないので、日々の病勢、治療効果、流れの観察は
大事だと思います。これは当たり前かもしれませんが。
また臨床医の要求、検体採取の苦労、剖検同意をとる臨床医の苦労、
レポートがどれくらい反映されているか、など、感じることは山ほどありました。
今の臨床研修制度は一つの科を回る期間が短くて技術が身につかないというデメリットもあるかもしれませんが、
私にとっては、どの臓器に限らないでいろいろな科で体験させてもらったことは、
病理レポートを書く上で役に立つと思っています。
これから初期臨床研修制度がどうなっていくのかは分からないですが、
もし病理学に進もうと考えているならば、できるだけ全ての臓器を網羅できるように回るのがいいのかなと
思いました。仕事を経験していない臓器は臨床像をやはり想像しにくいからです。
私が未熟なだけかもですが。。
自分の経験不足分の勉強やフィードバックのためにも、臨床とのカンファレンスへの参加は
大事にしたいと思います。
それと、臨床で一緒に働いた同期、先輩Drは相談しやすくて頼りになるし、これからも大切な存在です。


病理に行くのが決定ならば、病理のことは置いておいて、臨床の場を大切にすることが大事かなぁと思ったので
残りの期間も、後々振り返って貴重な時間になるように過ごしたいです。
あまり具体的なアドバイスは書けなくてすみません。
稀な存在みたいなので、いろいろ言われることも多いと思うけど、好きならやっていけると思っています。
悩んでいる人たちの参考になればっ!嬉しいです。


 忙しい中、いっぱい書いてくれてありがとうございました。
 いつか”radiological-pathological correlation of・・”というような仕事を一緒にできたらいいですね!

 残りの研修も頑張ってください

2009.04-06 研修医感想

2009年06月30日 07時57分28秒 | ローテーター研修医の感想
 放射線科研修を終えて.
 大山 望美
 
 3ヶ月間、自由に読影し、それをマンツーマンで指導して頂けるという贅沢なシステムの元、楽しみながら放射線科での時間を過ごすことができました。

 2年目研修の早い時期に放射線科を回りたいという希望は、選択コースを決める時点で出していたものでした。必修である産婦人科を回るに辺りMRIやCT画像の勉強をしていた方が研修をする上で有意義なのではと考えたからです。学生時代からの苦手分野(読影)を少しでも克服したいという思いもありました。また、脾・腎損傷や心不全、突然の腹痛といった患者さんへの対応のためエコーの腕を磨きたいと考えていました。

 いざ読影を始めてみると、所見を書くためには想像以上に豊富な知識が必要で、そのような知識のない私は的はずれな記述をしたり、教えて頂いたことを忘れたりと、あまりに教え甲斐のない生徒(研修医)だったのではと恥ずかしく思います。それでも、入江先生の熱心かつ根気強いご指導のおかげでめげずに読影を続けていくことができました。
 エコー外来にしても同様です。先生方の出すエコー像に見とれつつ、自分もきれいな像を出せるようになりたいという思いで取り組みました。できるようになったかは別ですが・・・。
 ともあれ、放射線科研修では当初の目標を曲がりなりにもクリアできたのではないかと思います。読影やエコーのほんの触り、ほんのごく一部を経験したに過ぎないとは分かっていますが、腹部~骨盤部のCT・MRIに対する苦手意識はあまりなくなり、また、中央診療部での救急当直では、1年次では明瞭に描出できなかったFASTを描出できるようになっていました。私にとっては大きな進歩です。

 なにより良かったことは、検査に来る患者さん方は診断を求めてやってくるのだという意識を持つことが出来たことです。先生方がそうした考えを大事に仕事されている様子も見ることができました。診断のために何が必要で何が不要か、まだ理解できていない所も多いので今後もご迷惑をかけることがあるかと思いますが、その際は是非ご指導のほどをよろしくお願い致します!
 
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読影、エコー、造影剤注射のみならず、総会の手続き、飲み会などなど様々な場面で、入江先生、岡島先生はじめ、多くの先生方にお世話になりました。
本当にありがとうございました!
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 とても一生懸命に読影や、その他の通常業務を頑張ってくれていたのが印象的でした。
 是非、進路の一つとして前向きに検討してください!

放射線科研修を終えて

2008年05月28日 17時28分02秒 | ローテーター研修医の感想
あっという間の2ヶ月間でした。この2ヶ月でたくさん勉強・経験させてもらい、とても感謝しています。
まず印象に残ったのが横浜で行われた日本放射線学会総会に参加させていただいたことです。学会にはもちろん初参加でしたので、総会の規模の大きさに驚きました。総会では基本的には研修医セミナーを受講し、その他の時間は機器展示や講演に参加しました。研修医セミナーでは200~300人ほどの会場に立ち見が出るほどの参加者がいて、皆必死で聞いている姿を目のあたりにし、いい刺激をもらいました。また講演の内容もすばらしく、そのおもしろさに引き込まれて、メモをとるのも忘れて聞き入ってしまいました。夜には他病院の先生方との懇親会に参加させていただき、放射線科の様々な先生方と出会えて、またその道の権威の先生のお話も聞けて、大変有意義な時間を共有させていただきました。それと・・・。佐賀の先生方といただいた横浜中華街のランチは本当に美味しかったです!!
 大学での研修では1か月目は超音波検査を選択しました。超音波での診断はおもしろかったのですが、すればするほど、いかに超音波診断が難しいものかを痛感させられました。また、今まで経験のなかった頚部や乳腺のエコー検査を勉強できたのはよい経験になりました。貴重な経験ができたと思っています。2ヶ月目は読影をしましたが、入江先生を始め、たくさんの先生方に指導やアドバイスを沢山いただきました。特に、毎日夕方に行われた「入江カンファ(?!)」は他の研修医や3年目の先生が読影した画像を一緒に勉強できて、非常にためになりました。
 この2ヶ月間、放射線科の先生方、技師さん、看護師さん方のおかげで、充実した研修生活を送れたと思っています。本当にありがとうございました。ここで学んだことを今後に十分いかしていきたいと思います。

     研修医 菊川

2008.02月 研修医感想

2008年02月28日 17時43分29秒 | ローテーター研修医の感想
 去年必修で1ヵ月まわった数ヵ月後の緊急選択でした。実は私、去年ある病気を発症しまして、現在ローテート中断中です。長い自宅療養にも飽き、体力のある範囲で何か勉強になること、人の役に立つことがしたいと、その我侭な申し出を受け入れて貰ったのがココでした。

 エコーは痛くない検査だし、性能は違うものの大抵の病院にはあるようなので、やっぱり少しは出来ておきたい。そういう訳で、1ヵ月目はエコー中心に研修させて頂きました。エコーは、関節と眼が考えていた以上に結構疲れます。外来の患者さんはやっぱり気を遣います。沢山の患者さんを予定通り診るには、スピードも必要。スクリーニングくらいは…と思って臨みましたが、私事で障害も入り、達成は1/10でしょうか。やっぱりプロは違いました。でも、機械にはだいぶ慣れることが出来たし、自分なりの流れも少し身に付きました。がっちり1ヵ月研修出来ればだいぶ違うでしょう。もっとしっかり見えるように、目も肥やしたいし、もっと技術UPしたいと思いました。

 2ヶ月目は、体調もあり、読影のみで。必修の時も読影中心でしたが、だいぶ忘れていて申し訳なかったです。使わない知識は忘れてしまう。ほとんど胸腹Xp中心で、調子が良い時はCT、MRIまで。読んだ後は、上級Drにチェックして貰います。胸Xpは良い復習になったし、どこまで自分が読めているのか再確認になりました。前より読めるようになった気がする。スクリーニングの撮影でこれはどうかなと思った影をチェックDrに認めて貰えると自信に繋がります。読み落としはもちろん反省しますが、やっぱり読影で大切なのは、今自分の持つ技術や知識を最大限に使うよう、気を抜かないことだと思いました。それがまた難しいのですが・・・。

 お役に立てたかどうかはともかく、大変勉強になりました。多大な迷惑をかけつつの研修でしたが、読影室の方々に、温かく見守って頂きました。ありがとうございました。

2008年1月の研修医の感想 その2

2008年02月01日 06時46分58秒 | ローテーター研修医の感想
さて、研修の感想については終わり、せっかくですのでこの一ヶ月間に自分がはまっていたことを書かせてもらいます。

今自分の一番の趣味は「ランニング」です。
2月24日の沖縄マラソンに出場するので、そのトレーニングです。今まで一度もフルマラソンはしたことはないのですが、2年目は時間があるので、何かしたいと思い応募してしまいました。(東京マラソンは抽選で落ちてしまいました。)4年前に交通事故で左外側側副靭帯損傷、左膝蓋骨骨折をしているので不安はあるのですが、このフルマラソン完走して、精神的にも身体的にも自信ついたらなぁと思っています。
「走るのつらくない?」とか「フルマラソンでるなんてマゾだね」なんて言われることもありますが、走りだしたらこれが意外に楽しいですよ!運動する爽快感はもちろん、毎日病院内ですごしているので、外で走ると気持ちがリフレッシュできるんです。嘉瀬川沿いなら夜は満天の星を眺めながら走れるので気持ちが癒されますね。音楽を聞きながら走るのも楽しいです。そして、何より日々距離、スピードが伸びて自分が成長しているのを実感するのが楽しいですね。
ちなみに研修が忙しかったので、走りだしたのは12月からです。
最初は30分のウオーキングを2週間、それから30分のランニングを2週間しました。走ることになれて、今月からは平日に5km程度のランニング、週末に10~20km程度を一度走るようにしています。(ちなみにこのトレーニングは「谷川真理の42.195kmを完走する~4ヶ月で3時間台のタイムを出そう~」という本を参考にしています。)
自分はこの2ヶ月間で合計230km走りました。最長距離はハーフ(21.1km)まで走れるようになりました。残り1カ月で、完走、可能なら4時間以内(サブ4ランナー)目指して頑張ります!
谷川真理の42.195kmを完走する

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もし走ることに興味ある人がいれば、おすすめしたいものがあります。
それは最近CMでもよくみる「Nike+」というものです。これはI-PODと専用のNikeシューズをつかうことによって、ランニング中に「ペース(分/km)」、「タイム」、「距離」、「カロリー」のステータスを音声で教えてくれるものです。そして、パソコンに今までの走ったデーターを残していくことができるので、日々の進歩を確認できて、モチベーションも上がります。また音楽にもパワーソングと言って、お気に入りの曲がワンタッチで流れるように設定できます。走っていて苦しい時に、お気に入りの曲を聞いて元気を出すことができるようになっているのです。多くのランナーが愛用しているそうです。興味ある人はぜひ見てみてくださいね。


またこの1カ月の間に初体験がありました。
バルーン(熱気球)に乗ったことです。たまたま研修中に知り合った方がバルーンのパイロットの方で、好意により乗せてもらうことになりました。
高さ約500mぐらいまで上昇しました。佐賀平野、天山、有明海、雲仙まですべてが見渡せる360℃の大パノラマです。ヘリコプターや飛行機では味わえない、バルーンならではの贅沢な眺めに感激でした。

      

 楽しい研修記をありがとうTくん!!必ず、よい小児科医になってくれると思います。できれば、沖縄マラソン記もよろしくね

2008年1月の研修医の感想 その1

2008年01月31日 20時36分30秒 | ローテーター研修医の感想
 あっという間に1月も終わってしまいました。
 佐賀大学での初期研修は、中央診療部門という形で1ヶ月(正味3週間弱)の放射線科研修があります。短い間でも、目的意識がはっきりしていると、こちらも的を絞って教えることができるので良い研修をしてもらえると思います。
 今回は必修研修だけでしたが、Tくんに無理をいって感想を書いてもらいました


 1ヶ月間必修として放射線科の研修をさせていただきました。
 この研修は自分が読影したものを上の先生方がfeedbackしてくださるので、自分の読影の仕方の足りないところにきづけて、大変勉強になりました。いい研修をさせていただいていると実感しました。今まで読影は苦手意識が強かったのですが、この一カ月の研修により今までよりも様々なことを意識してX線を読むようになれたかなと思えるようになれました。

 またCT室で先生方から指導を受けることにより、単純CTの必要性、緊急性があるかどうかなど自分なりに考えてオーダーできるようになれたと思います。今まで自分がいかに何も考えずCTをオーダーして、先生方に迷惑をかけてきたかなと実感しました。
 1ヶ月と短い期間でしたが、読影能力、CTの撮り方の知識を得ることができ大変有意義な研修だったと思います。
 熱心に指導してくださった放射線科の先生方、並びに放射線技師、看護師の皆さん1ヶ月間ありがとうございました。


 Tくんは小児科に進路を決めていたので、画像検索の仕方をアドバイスしたところ、毎日遅くまで(時には休日まで)熱心に小児のX線を中心とした画像をみていました。4月からの実戦に役立ってくれれば良いなと思います。また、最近僕が若干はまっている小児中枢神経の発達過程についても、良い画像を過去画像からピックアップしてくれました。HTMLを覚えて、良いアトラスを作ったら送るからね。

 と、非常にまじめなTくんですが、バイタリティにもあふれていて色々な活動もしています。
 明日は引き続きTくんの感想です。お楽しみに










放射線科選択初期研修医感想

2007年12月28日 18時42分54秒 | ローテーター研修医の感想

 10月~12月まで選択、必修併せて3ヶ月研修してくれたtoruくんの感想です。

 僕は2ヶ月間を選択、1ヶ月間を必修で放射線部の研修をさせていただきました。
 選択では1か月を腹部超音波残りの1か月は透視の勉強をしました。
 
 まずは腹部超音波ですがほとんど初心者に等しい状態で臨みましたが基本的なプローブ走査や解剖、所見の読み方を懇切丁寧に教えてもらえるので1か月終了した時点ではひととおりのスクリーニング検査はできるようになれたと思います。腹部症状はありふれた症状なので、その際に侵襲のないエコーを用いてある程度の診断をつけれる事は武器になると思います。
 透視検査は主に胃透視・大腸透視・小腸透視を行っており透視を専門とする先生のもとマンツーマンで指導していただける(MIZ先生)ので色々な症例についてディスカッションする事ができます。
 ただ大学病院という事もあり症例は精密検査を主とする事が多くてスクリーニング目的の検査が残念ながら少ないのですが、僕は週に2回外病院の人間ドッグに胃透視検査をさせてもらい行かせていただいたので上部消化管透視の一連の流れを学ぶ事ができました。現在消化管検査の主流は内視鏡検査ですが患者様の中には侵襲の強い内視鏡を好まれない方もいますので、その際に透視検査にて粗大病変の有無を評価できるという事は心強いと思います。
 必修では主に読影の勉強ですが、毎日自分で読んだレポートを指導医の先生が一緒にチェックしていただけるのでその場で質問もしやすいし、画像診断能力は向上すると思います。周りの先生方も教育熱心な方ばかりなので、やる気を持って臨めば応えてくれます。自分的には充実した研修を送る事ができたと思いますので、これからの研修医の先生方もぜひ放射線科で研修されてはいかがですか?

 
 toruくんはインフルエンザワクチンの接種やそのほか、いろいろと活躍をしてくれました。急性腹症のCTという本を含め(研修期間中1冊以上読破した研修医は初めてです)、よく勉強をしていました。辛口のguri先生も「伸びたね」と褒めていました。
 放射線科の有意義な研修の仕方についてはtoruくんに聞くと良いと思います。

 ほんとうにお疲れさまでした。また放射線科に来てくださいね。


11月の研修医感想

2007年11月30日 18時55分43秒 | ローテーター研修医の感想
 今日で11月も終わりです。必修で放射線科をまわる研修医たちも今日までです。感想を書いてくれたので、アップします。

 私は選択コース2ヶ月、必修1ヶ月放射線科をローテートしました。
 選択では超音波検査(主に腹部エコー)をさせて貰いました。1年目で内科、外科をローテートした時に自分で診れたら良いなと思って選択しました。1人で超音波検査をやろうとするとやはり勉強する範囲が分からないし、どこがポイントかも分かりません。
 超音波検査は1日約13~15人、主に午前に腹部エコーがあります。午後は乳腺や甲状腺、頸部などの検査に割り当てられています。学生、放射線Dr(3年目)、研修医で症例を割り当てるので、1日4~5人は確実に検査できます。所見はそのまま書きっぱなしではなく上級医のfeedbackがあるので、とてもためになります。選択コースでは他の仕事より優先して超音波検査に特化できたこともよかったです。私は、2ヶ月午前中は腹部エコーだけをしましたが、希望すれば頚部エコーも選択できます。また、超音波検査以外にも、胃透視検査などを選択できます。
 選択で回ってよかったと思ったのは、その後地域診療を回ったときに急性腹症の診断に役に立ったことです。重症急性膵炎の診断に役にたちました。腹部エコーは採血結果の合間にちょっと時間があれば検査できます。私は、大まかに腹部が診れればいいと思っていましたが、自分はもっとコアな領域を知りたいという人でも十分応えてくれる放射線科Drが揃っています。あと、聞きやすい雰囲気があるのがポイントです。

 合計3ヶ月の研修お疲れさまでした。放射線科をローテーションしてためになったのであれば幸いです。こちらもずいぶんと助けてもらいました。後期研修の進路をいろいろ迷うころだと思いますが、残り少ない初期研修も頑張ってください


 今日の写真は今朝の風景です。晩秋の虹は珍しいですね。来月から読影室が寂しくなります。