佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

放射線科医の日常や、診療紹介、推薦図書などをご紹介します。問い合わせ先等、詳しくはカテゴリー「はじめに」をご覧下さい。

2010.02.26

2011年02月27日 16時18分31秒 | オフタイム
昨日の写真です。
あちこち出かけて、写真を撮ってきました。



MC ROKKOR 50mm f1.4を使用。
GF1だと絞り開放でのピント合わせが難しいです…トリミングで誤魔化しちゃいました。
ほぼ同じ焦点距離のLEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8との撮り比べもいつか出来れば面白いかも。



こちらはLUMIX G 20mm F1.7 ASPHです。
駅でカメラ構えるのは恥ずかしかったのですが、ヒトも少なかったし、撮ってしまいました。

2011.02.25

2011年02月25日 22時50分28秒 | 抄読会
暖かい一日でした。
読影室にこもっていましたが…

ネタが無いので、論文の抄録の稚拙な訳を書いておきます。

In Vitro Assessment of Flow Patterns and Turbulence Intensity in Prosthetic Heart Valves Using Generalized Phase-Contrast MRI
John-Peder Escobar Kvitting et al.
JMRI 2010;31:1075-1080
<Abstract>

○目的
さまざまな人工弁における3次元での平均速度フィールドと乱流の程度?(turbulence intensity:TI)をPC-MRIを用いてin vitroで評価する。

○方法
4種類の27mm径大動脈弁をsteady inflow conditionでプレキシグラスファントムを用いて評価した。3D PC-MRIで平均血流フィールドと乱流運動エネルギー?(turbulent kinetic energy:TKE)、direction-independent measure of TIを測定した。

○結果
金属部分のシグナルボイドを除き、弁の上流と下流において速度とTIの推定が可能であった。検査した弁では、速度およびTIの部位や程度について相違があった。TKEは弁により異なった値であり、tilting disc, 100J/mm3; bileaflet, 115 J/mm3; stented, 200J/mm3; stentless, 145J/mm3であった

○結論
人工弁から下流のTIは弁のデザインに依存している。Generalized 3D PC-MRIは人工弁術後患者において弁下流の速度やTIの評価を行うことができる。

2009年にワイハじゃなくて、ハワイで行われたISMRMで発表されたネタのようです。
この論文も、4D PC-MRIでこのところ一番論文を発表しているであろうスウェーデンのリンショーピン大学から出されています。
どんなヒト達がこんな論文を書いているんだろう?

撮像機種はPhilipsの1.5T Achievaで、膝コイルを使用しています。
商用のPhase contrastシーケンスで撮像しており、空間分解能は2平方ミリメートル。
解析は、お得意の?EnSightを使用。

それにしても、ハワイ…いいな。

背景や考察に書かれている中で興味を惹かれた部分、とそこで引用されている文献は

・Conventional PC-MRIでは乱流の影響の評価ができない。しかし、強度画像で信号低下が起こることはよく知られている[20]
20. Higgins CB, Wagner S, Kondo C, Suzuki J, Caputo GR.
Evaluation of valvular heart disease with cine gradient echo magnetic resonance imaging.
Circulation 1991;84:I198–I207.

・近年、一般化されたPC-MRI技術によりTIの定量化ができるようになり、疾患についても評価されている[21-23]
21. Dyverfeldt P, Sigfridsson A, Kvitting JPE, Ebbers T.
Quantification of intravoxel velocity standard deviation and turbulence intensity by generalizing phase-contrast MRI.
Magn Reson Med 2006;56:850–858.

22. Dyverfeldt P, Ga˚rdhagen R, Sigfridsson A, Karlsson M, Ebbers T.
On MRI turbulence quantification.
Magn Reson Imaging 2009;27: 913–922.

・この方法はMRI信号強度上の速度のばらつきを、ボクセル内における速度分散の標準偏差(intravoxel velocity standard deviation, IVSD)の推定に利用する。
 IVSDは乱流に存在する速度のばらつきの強度(TI)の尺度である。

このようなところ。
今、2011年に出たばかりの4D PC-MRIの総説(22ページに及ぶ大作です…)をちょっとずつ読んでいるところなので、終わったら読んでみようかと思っています。
ちなみに、物理は全く分からないのでおかしな訳があると思います。参考になるような図書をご存じの方がいらっしゃいましたら、ご連絡やコメントをいただけるととても嬉しいです。

2011.02.23

2011年02月23日 21時24分34秒 | オフタイム
先日、ベンチプレスの記録が5Kg伸びました。
この2ヶ月ほど足踏みしていたので(始めて4ヶ月ですが)とても嬉しいです。

先輩に言わせると、「オマエは何を目指しているんだ?」となるのですが…

前も言ったような気がするのですが、地道な積み重ねが大事なんだな~と実感できることがあると、なんとなく張り合いが出てくるのです。
たぶん、コドモにも自信を持って「積み重ねが大事なんだぞ」と言える気もするし。

しかし、学問に関しては新しいことを始めようとすると、これまで蓄積されてきたものを集めてきて、理解しないといけないのが大変ですね。
検索方法が悪かったのか、1990年代の優れた論文が最近たくさん見つかってきたので、また忙しくなりそうです。でも、MRIの初期にあれほどの検討がなされているというのは驚きです。基礎的な事項だけでなく、かなり臨床的な検討もされていて。

読むだけでも楽しいのですが、何とかエッセンスを吸収できるように頑張らないといけないです。

どんな論文かは、そのうち。

2011.02.22

2011年02月22日 23時15分47秒 | オンタイム
研修日。2週間ぶりに検査が入っていました。

このところ、あるソフトウェアで試してみたくてしょうがなかったことを、目一杯してきました。
大体、考えていたことができたのですが、さてこの素材をどうやって料理しようかな(というか出来るのか!?)
図々しく研究室のPCを占拠してから先ほど帰宅したのですが、サスガに疲れた…

冷蔵庫にあった牛乳をぐっと飲んで、消費期限を見ると、2011.02.20と…
ま、いっか。

今朝の写真です。



35mm換算で、400mmのレンズで手持ち撮影。
トリミングをしていますが、このくらい写っています。元の画像ではクレーターまで見えました。



Panasonicすごいですね。


2011.02.21

2011年02月21日 22時03分42秒 | はじめに
なんだか、色々あったようななかったような…
この数日はそんな感じです。

ただ、朝いつもの時間に出ても空が白んでいたり、真っ暗だった帰りがけの西の空が薄く明るかったり。

冬はもうすぐ終わりです、というような雰囲気になってきました。

2011.02.17

2011年02月18日 22時42分05秒 | オフタイム
先日行われた某所での定例会。

大先輩のK先生とご一緒させていただきました。

いつもおいしい料理、お酒を出してもらい大満足なのですが、今回は、オーナーの釣り仲間が釣ったというマグロを食べさせてもらいました。味の濃い赤身から、とろけるようなトロまでちょっぴりずつ。

前回美味しかったワインをもう一度、と思っていたのですが残念ながら切れてしまっていました。
代わりに出してもらったのがこちら



そしてM先生から頂いたのがこちら



どちらもカベルネ・ソーヴィニヨン主体なのですが、全く違った味わい。
基本的にお酒が弱いのですが、丹誠込めて作られたものをできるだけ正確に楽しみたくて、少しずつ勉強を始めようかと思っています。
一生懸命味わっていると、なんとなく違いが分かってくるような気もするのですが…

ちなみに、今回の写真は
MINOLTA MC ROKKOR-PG 1:1.4 f=50mm
を使用しています。GF-1にマウントアダプタをつけて、始めて使ってみました!

ネットで調べると、僕が生まれるずっと前(1973年)に発売されたレンズ。
話を聞くと想い出深い一品だったようですが、先日無理を言って譲ってもらいました。

1枚目の写真のピントが合っていないように、まだまだ使いこなせていません。2枚目は何度か撮り直したうちの一枚なのですが、合焦した部分のシャープさとキレイなボケ味が得られていませんでしょうか…?
少なくとも、今持っているレンズとは描写が異なりますね。

レンズも高度な技術と設計思想に基づいたプロダクトであり、そういったものはなるべくキチンと理解したいと思うのです。こちらも勉強することで、徐々に奥の深さが分かってくるような気がします。
ちなみに、その世界では、「レンズ沼」と言うそうです…

2011.02.16

2011年02月16日 22時19分48秒 | 抄読会
最近の記事を振り返ると、遊んでばっかりみたいなので…
たまには真面目な記事を。


Time-Resolved 3-Dimentional Velocity Mapping in the Thoracic Aorta
Visualization of 3-Directional Blood Flow Patterns in Healthy Volunteers and Patients
Michael Markl et al.
J Comput Assist Tomogr 2004;28:459-468
<Abstract>
○目的
正常被検者および患者での病的な胸部大動脈血流の解析を示す。さまざまな可視化ツールが、胸部大動脈全体を撮像した一つの3 component velocity volumetric acquisitionに対して使用された。
○方法
3方向への拍動する血流速度を描出できるようなシーケンスで胸部大動脈全体を空間、時間的にカバーできるように3D CINE PC MRIを撮像した。
任意の2D断面に再構成したtime resolved 速度ベクトルフィールド、3D streamlines, time resolved 3D particle tracesが10名の正常ボランティアで解析された。4名の患者についてもボランティアと同様のスキャンが行われ、胸部大動脈のcommonな病的所見に伴った血流の特徴を提示した。
○結果
これまで報告されていた胸部大動脈における血流パターン:右回りのoutflow、収縮後半での後方血流、大動脈弁の平面における加速 が正常ボランティアで描出された。上行大動脈瘤、大動脈弁逆流症、大動脈解離といった臨床症例において、疾患が空間時間的な血流パターンに及ぼす影響が解説された。
○結論
Time-resolved 3D velocity mappingは10名のボランティアと4名の症例における病的所見を良好に描出し、正常と病的パターンを描出解析する、信頼できるツールであると示された。

time-resolvedは辞書をみると、時間分解した、というような意味なのですが、どうも日本語としてはまりません。何か上手い訳はないでしょうか?

最近は、血流の可視化にちょっと興味があっていろいろとしてみようと思っているのですが、この論文でもEnSightが用いられていました。フォーマット変換をするのが大変そうですが、解析はいろいろと自由が利きそうに見えます。さずが汎用ソフトウェアです。工学系の技術者がいないと、利用は難しそうです…
日本では、浜松医大の先生が2007年のJMRIに頭蓋内の血管の描出に関する論文を発表されていました(まだ読んでいませんが…)。

ちなみに、この論文ではtime-resolved 3D-PC MRIを撮像し(15~23分)
ノイズフィルタリングと渦電流によるアーチファクトの補正(15~20分)
EnSightのフォーマットへの変換(10~15分)
EnSight上で3種類の処理(1~3時間)
かかったそうです…

3Dの血流解析に関する、基本的な事項を学べる勉強になる論文でした!

2011.02.16

2011年02月15日 22時25分44秒 | 波乗りなど
午後から研修日。
でしたが、目的の検査が入っておらず。
昨日、一昨日は相当良い波という情報を悔しい思いをして見ていたので、ウネリと風はイマイチながら行ってきました。

立神、リーフとチェクしてOポイントに入りました。
北東~北北東4mほどでオンショアを喰らっており、もう一つまとまらない波。

またしても海には一人だけ先客がいる状態でしたが、僕が入ることにはもう上がってきてしまっていました…

ゲットアウトがキツイかな、と思ったのですがセンターからのカレントがあり、それほどでもありませんでした(パドル力がついたのか!?)。
大半は厚いダラダラした波で、なかなか捕まえることができませんでした(やっぱりパドル駄目かも…)。

それでも2時間半ほど粘って、何本か肩くらいのセットに乗ることができました。ラストの一本は結構大きめだったのですが、ダウンザラインで無様にコケて終了…


上がってからの写真。





予報通り、どんどんサイズが落ちました。





上がったのは5時過ぎ。日が長くなりましたね。