goo blog サービス終了のお知らせ 

佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

放射線科医の日常や、診療紹介、推薦図書などをご紹介します。問い合わせ先等、詳しくはカテゴリー「はじめに」をご覧下さい。

2010.06.08

2010年06月08日 22時42分46秒 | オンタイム
午後から研修日。
大学で心臓MRIの勉強をしてきました。研修医のNくんの協力と技師のDくんの力もあり、良い検査ができました!やっぱり32ch.Cardiac coilいいな。

その後は夕方からMRIの勉強会。ある領域でBLADEが有用かも!ということが確認できました。
BLADE系は、T病院の機械では撮れませんが、Multi Vaneを含んだアップグレードをすると撮れるようになるそうです。あのくらい画質が改善されるなら、是非導入していただきたいところです。BLADEは原理的に、ややコントラストが変化するはずなのですが、ぱっと見には悪くなさそうでした。
SPACEはもう少し、パラメータの調節が必要ですね…

ところで、SIEMENSの機械ではSWIの画像を作るときの、ハイパスフィルターのサイズを変えられないのだとか。ここを触れないと、撮像部位ごとの画像の適正化が難しいんじゃないかな…。TEやスライス厚など、別の方法による調整を考えなきゃです。

初挑戦

2010年06月07日 22時01分37秒 | オンタイム
T病院で心臓MRIを撮りました。
シネMRIとDark blood T2WIは数例撮像しており、Body coilで十分な画像が撮れるのはわかっていましたが、遅延造影がどの程度撮れるのかが問題なので、いつかMRIをトライする適応がある症例はないかな…網を張っていました。

そして当日。
なにぶんこのMRI装置で初めての撮像の上、Look-Lockerがパッケージに入っていなかったので、やや不安でしたが、TI=250~280msでバッチリ撮れました。

撮像もほとんどタイムロスなく行うことが出来ました。先週から技師さんと話をして、シミュレーションしてきたかいがありました。電話で連絡をしていたアプリの方も「たまたまピッタリTIがあったんでしょうね…」と言ってたそうです。

左冠動脈回旋枝末梢の病変でしたが、梗塞領域が明瞭に描出されており、循環器の先生も驚いてくれました。
今後は心筋のバイアビリティ判定、各種心筋症の診断など、より臨床に役立てるように洗練させていきたいです。


PSIR法 参考文献

2010年05月02日 14時04分14秒 | オンタイム
恥ずかしながら、心臓MRIの遅延造影撮像法の一つである、Phase-sensitive Inversion Recovery:PSIR法について、ほとんど何も知らずにここまで来ていたのですが、コドモが寝ている間にちょっと調べてみたところ、とても良い文献が見つかりました。
なんと言っても、日本語なのが良いです。
フリーのPDFなのでリンクを下に付けておきます。

杉森ら 心筋遅延造影MRIにおけるPSIR法の有用性 日本放射線技術学会雑誌2007

非常に納得のいく論文でした!心臓MRIに興味を持ち始めの方、必読です。

888

2010年04月22日 21時58分25秒 | オンタイム
何の気なしに編集画面を見ていたら…
なんと本日、ブログ開設から888日でした。

だからといって、特にどうということもないのですが。

最近気にしているのが、乳房ダイナミックMRI撮像方法の最適化についてです。
4月から勤務している施設がPhilipsで、3D撮像法であるTHRIVEが撮れるし、乳腺診療部門があるので少しでも役に立てるようにシーケンスを調整しようと考えたのが始まりです。
まずは、せっかくの3D撮像法なので、MPRやMIPなどができるように厚みを変えていきました。k空間の低周波数成分の充填方法が異なることから来る、コントラストの時間分解能(っていう言い方あるのかな?)を第一に気にして、パラメータをいじってみました。
ところが、今日読んだ論文では、ダイナミックスタディの時間分解能は各相で60秒もあれば良さそうでした。どちらかというと、時間分解能より空間分解能を優先すべきであると…同じダイナミックスタディでも、腹部臓器などとの考え方とは違うんですね。
斜め読みだったので、また明日でも確認しますが、60秒で十分なら、両側同時に0.8×0.8×2mmくらいの空間分解能でダイナミックスタディできそうです。
診断能がどれほど変わるかわかりませんが、よりよい画像を目指して頑張るぞ!

などと言っても、せっかく大学にいたのに今まで、乳腺MRI撮像法をちゃんと勉強していなかったのが悔やまれるこのごろです。

2010.04.20

2010年04月20日 20時37分00秒 | オンタイム
本日午後は研修日。
大学で心臓MRIの勉強。
4月に入ってからタイミングが合わず、大学に着いたときには終わっていたりキャンセルになっていたりしたのですが、今回はなんとか間に合いました。

久しぶりに見たのですが、Dくんが撮像していたので(ので?)キレイな絵が出ていました。
当院でも頑張ろうかな。

その後は、MRIの小勉強会。
先週に引き続いて、総会CyPosのレビュー。主に非造影MRAの報告を見ていきました。比較的新しい撮像方法が多いので、基礎的な事項から勉強しないと、善し悪しの判断や適応の決定が難しいかなと思いました。


明日は心臓血管放射線研究会の演題締め切りです。

2010.04.13

2010年04月13日 22時01分36秒 | オンタイム
本日は研修日。
心臓MRIが入っていたので、行ってみたらキャンセルでした…

こんなことなら海に行っておけば良かった、と一瞬思ったのですが、気を取り直して土曜日の福岡胸部放射線研究会のスライドを「作ろうと」してきました。

夕方からは4月から始めた、ごくごく小さなMRIの勉強会。
技師さんを含めてほんの4名。総会のCyposをもとに、あーでもない、こーでもない、とディスカッションしてきました。
他施設の方々の多大なご苦労が窺われます。

明日は留学されるやまけん先生の壮行会です。
明後日は新職員の健康診断があるので、あまり食べないようにしなきゃ。

2010.03.31

2010年03月31日 20時07分22秒 | オンタイム
大学間の人事交流??で長崎から来てくれていたO君も今日でお別れです。
ちょっと文章を書いてもらいました。

こんにちは、荻原です。3ヶ月間お世話になりました。
鈴木先生の「いつかブログにのせてもらうから」といった言葉をパーティージョークと思ってましたけど、どうやら本気らしいということで、今回初参加させていただきました。

3か月も終わってみるとあっという間でした。
いろんなデューティーワークを免除された(任せられなかった?)ため、勉強と長崎からの往復に費やすことができ、大変充実して過ごすことができました。
そのために鈴木先生をはじめ、若手の先生などに業務のしわ寄せがきていたと思います。すみませんでした。
また、昼休み時間に先生方が時間を割いて、その日の救急のレクチャーをしていただき、とても勉強になりました。
4/1にさっそく大学当直をするらしいので、3ヶ月間の勉強の成果を生かしたいと思います。


何か商品紹介するように言われた気がするので2つほど…

佐賀に来てから燻製を始めました。
奥さんのお父さんがお手製の燻製器で生焼けのものをよくふるまっていたので、ちゃんとしたのを作ってみようということでやってみました。
なんの知識もなく、とりあえず

THERMOS 保温燻製器 イージースモーカー ブラック RPD-13 BK

THERMOS

このアイテムの詳細を見る

を買ってみました。
たぶんカスタマーレビューにもあると思いますけど、全く煙が出ず、家でも問題なく本格的な燻製が作れます。
小さめですけど家庭用としては十分だと思います。燻製本来の保存食としての能力はたぶんないですけど…

あとお花見シーズンということで、

イワタニ 炉ばた大将 炙家(あぶりや) 【カセットガス式 網焼き・串焼き専用器】 CB-RBT-A

イワタニ

このアイテムの詳細を見る


を購入し、長崎大学近くの立山公園というところに先週末花見に行ってきました。
「公園内火気厳禁!」
と書いてあった気がしましたけど、いろいろ準備もしてたので後には引けず決行!
これも小さく、せいぜい2~3人用というところですが、火力もまずまずで、十分楽しめました。
結構安いですし気になる方は、ぜひ買ってみてください。寒い日の花見なんかでは、周りから羨望と非難の目で見られます。おすすめです。


これからも学会などでまたお会いすることも多いと思います。とりあえず4/17に何かの胸部の学会で僕も発表するらしいので、いらっしゃる方がいましたらよろしくお願いします。
それでは短い間でしたけど本当にありがとうございました。


佐賀に来られた当初は、だいぶ猫を被っており「まじめな子だねぇ」などとうわさをされていたのですが、徐々に化けの皮がはがれてきました。
なかなか面白いキャラで、一部のヒトは大いに楽しんでおりました。
しかし、実際にまじめなところもあり、読影ではとても放射線科1年目と思えない知識と、鋭い眼で驚かされました。
胸部の道へ進むということでしたので、今後がとても楽しみです。

お疲れ様でした!

2010.03.10 関連病院勉強会

2010年03月10日 22時21分46秒 | オンタイム
 先週までの暖かさで、順調に桜のつぼみが膨らんでいました。



 ところが、季節外れのこの雪…



 撮影はどちらもGF-1パンケーキレンズ。桜のつぼみはトリミングしてます。

 ECR組は無事に帰ってこられましたが、関連病院勉強会の開催は危ぶまれるような状態でした。しかし幸い、担当病院の地区はあまり降っていなかったようだったので、なんとか行うことができました。僕自身は、久しぶりの参加。

 症例は3例で

1.粘液型脂肪肉腫
2.splenosis
3.多発膵癌 
 
 が提示されました。症例の詳細は省かせていただきますが、ディスカッションとしては

1.典型的な粘液を含む腫瘍の信号パターンであったが、T1WIで高信号を呈した部分が病理学的に何を反映していたのか。
2.T2WIで著明な高信号で、拡散強調画像ではあまり信号強度が高くなかった理由は?
3.それぞれ膵癌としては典型的でないが、もともと膵癌は多発することのある腫瘍として有名であった、とのこと。

 でした。T君、お疲れ様!4月から大学でも頑張ってね。
 

2010.02.17

2010年02月17日 23時19分31秒 | オンタイム
 学会予行やら、コドモの熱やらで久しぶりに出た感じのinteresting case conferenceでした。
 
 単純写真で歯牙様の構造が写っていた時に考えること3例から
 Mullerian mucinous borderline tumor(MMBT) 3例
 
 が提示されました。

 同じ施設で撮像されているので、目にする機会はあったと思うのですが…

 勉強になりました。

 僕も、大学にいる残りの期間に少なくとも、担当していた胸部の症例をまとめなければいけないですね。

2010.02.14 

2010年02月14日 22時09分04秒 | オンタイム
 昨日あった、GE社製CTスキャナLight speed VCT導入の写真です。















 朝一から来ていたのですが、ちょっとのんびりしているウチに一番撮りたかった、クレーンに下げられているVCTを見逃してしまいました…

 いつの間にか導入が決まっていた機械のなので、スペック等はさっぱりわかりません。さてどんな絵が撮れる機械なのでしょうか。楽しみです。