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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:5月9日の日経コラム「AIの正体 見抜く力を」の意味

2025年06月14日 15時43分01秒 | 社会全般
5月9日に「AIの正体 見抜く力を」と云うタイトルのコラム(論文)があった。この”見抜く力を”と云う言葉だと和カラ辛いが、現状の”AI”の機能・能力を知る事で、そのAIをどの様に利用し、自分の仕事に役立てるのかを解説した論文であり、参考になるだろう。

この論文では、人間が社会活動または仕事をする上で必要な能力・技量(スキル)を階層に分けて定義している。この階層は、能力の高低ではなく、感情をコントロールする人間関係を保つ為にスキル、読解力、そして高度な専門知識と云った分け方をしている。これらのスキルの一部がAIに置き換わる事を前提に、人間にとって必要な新たなスキルを定義している。この論文が正しいかどうかはさて置いて、一読する価値はあるだろう。

この論文では、感情コートロール等のレイヤーについては、AIが出てきても変わらないとの事だが、それ以外のレイヤーにおける人間の役割が変わってきて、そして新たなスキルレイヤーが必要となると言っている。それは既に語られている事ではあるが、AIの理解やAIを正しく使う能力・判断力との事だ。

このレイヤーの中に、「基礎的認知スキル」と定義されているモノがあるのだが、そこにはAI前は”読解力、推論、計算力、記憶力、問題解決料力、論理的思考”などと定義していたモノが、AI時代では”分析的思考、創造的思考、論理的思考、クリティカルシンキング”が必要と述べているが、これには反論したい。

問題点は、この論文でAI時代に必要とするスキルはAI前でも必要なスキルである。これは議論する必要もないだろう。

2~3ヵ月程前に、販売・営業活動を支援する仕組みに関連する展示会を見てきたのだが、その中に販売関連情報を集めて、分析する一種のAIツールを見てきた。展示者が云うには、AIが導き出した分析を参考にして、担当者が判断を下す使い方を想定しているとの事だった。それに対してその展示者に、「人間が分析すべき事をAIに頼る様になったら、人間は劣化する。もし”分析”をAIに頼る様になると、自動車社会によって運動不足を解消する為にジムが流行っている様に、劣化した分析する頭の運動不足を解消する為のジムが必要になるよ...」と言っておいた。

人間がAIを活用すべき分野は、この論文にもある様に”特殊ロボット”の様な分野と、人間がいま学んでいるハイテクを使った解析分野である。具体的には、医療分野でCTなどを使った映像の解析・分析に、AIを活用する事である。高度が機械が提供する情報の解析に、AIを活用する。

またビックデータの解析、抽出などの処理スピードが問われる分野は分析にはAIの活用が有効であるが、その分析は人間は行う必要がある。人間が劣化しない為にも…。

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